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購話§スーパーマーケットのレジ~東と西~ [海外旅行]

ドイツやオーストリアを旅行している時でも、頻繁にスーパーマーケットを利用している。もっぱらドリンク類が中心だが、レストランで食事するのが億劫な時には、適当に食料品を買ったりもする。最近はちょっとした田舎町の店でも寿司が売られていたりするのはありがたい。

そんなスーパーに初めて入った時に“おおっ!”と驚いたのは、レジ打ちのスタッフが椅子に座って仕事をしていたことである。

買い物客は、買った品物を籠から出して、レジの前のベルトコンベアに全部をのせなくてはならない。そうしてレジ係はベルトコンベアを動かしながら商品のバーコードをスキャンしていくのだ。

そうした商品は、ベルトコンベアの終点に溜まっていき、精算を終えた客が改めてバッグに納めなくてはならない。

基本的なシステムは日本のそれとさほど変わっているわけではないが、商品を籠から出すとか、レジ係が椅子に座っているとかを目にした時は驚いた。

まあ、考えるまでもなく、長時間立ちっぱなしでレジ打ちの作業を続けるよりは、はるかに人間的であろうと納得したのだが、日本の“下にも置かぬ”と感じられるレジ打ちからは、何がなし人間味が薄いと感じたのである。

もちろん、慣れてしまえばどうということはないほどのことだが、初めて並んだ時は“取り付く島がない”ような気がしたのだ。

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愉話§一日一句~鈴虫放生祭~ [俳句]

季語は・・・放生会

笙の音の ゆらり揺らめく 放生会

【去年の今日】週話§土曜有閑~水泳~
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週話§日曜枯寂~秘するが・・・・・・バイロイト~ [ワーグナー]

7月25日に開幕した2023年バイロイト音楽祭も、28日の金曜日の『タンホイザー』で千秋楽を迎える。

DSC00136.JPG

コロナ禍あれこれもあって、ここ何年かは動向を観察していなかったが、どうも雲行きが怪しき様子だ。

まずもって今年の音楽祭では、ほぼ全公演のチケットが売れ残ったと聞く。かつては、10年待ちとか言われていたプラチナチケットだが、今世紀に入ってほどなく、インターネット予約が行われるようになってこのかたと思われるが、チケット購入が容易になってきていると思ってしまう。

その後、チケットは公演日が近づくにつれて売れていったかもしれないが、詳しいところはわからない。

個人的に1991、1997、2000、2008、2016年と5回のバイロイト詣をしているが、2008年と2016年と最後の2回は、音楽祭の雰囲気もずいぶん変わったように感じた。

20世紀の間は、まだまだフランケン地方の片田舎で“ワーグナー教徒”が集結する、世界一チケットが取りにくい音楽祭だったが、世紀が明けると次第に客席の様子が変化してきたような気がしたのだ。熱心なワグネリアンの中に“記念詣”をするだけの一般客が増えてきているのではないか。

加えるなら、今や多くの歌劇場でワーグナーが上演されるようになって、バイロイト音楽祭の専売特許ではなくなり、もはやバイロイト祝祭劇場という存在は、ピットが覆われた“神秘の奈落”から噴き上がるオーケストラの音を愛でることでしか価値がないのではというのは言い過ぎか……とはいえ、半世紀近く前、一度もワーグナーの舞台など観たことも聴いたこともなかった我が身に、あれほど行ってみたいと思わせたバイロイトは……既にない。

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愉話§一日一句~格子の中に何匹か~ [俳句]

季語は・・・蝉の殻

木洩れ日や 今朝もラティスに 蝉の殻

【去年の今日】刻話§ブログの限界~もっと読んで!~
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週話§土曜枯寂~蝉はミンミンゼミ~ [昆虫]

蝉の中でも“The 蝉”と呼びたいのはミンミンゼミだと声を大にして言いたい。形といい、透明な翅といい、そして鳴き声と合わせて“The 蝉”の称号を与えたいと思う(個人の感想です

不思議なことに、実家があった北関東の端っこの町では、蝉といえばアブラゼミで、ミンミンは町中から少し郊外に行かないと棲息しておらず、我が家周辺でミンミンゼミを聴くことはほとんどなかった。

夏休みの宿題で昆虫採集をしようと、虫取り網でいくらでも簡単に捕まえられるのは、アブラゼミとツクツクボウシばかりで、ミンミンゼミを捕ろうとするのに、自転車に乗って川を渡った先の林まで足を延ばさなくてはならなかったのだ。

それでも、ミンミンゼミの大合唱ということはなく、アブラゼミが8だったらミンミンは2か、それ以下の個体数しかなかったのである。

今の我が家周囲でも、一番に勢力のあるのはアブラゼミで、最近はクマゼミとミンミンゼミが拮抗しているようだ。

追記:実家の町ではツクツクボウシを正しく呼ばず“オーシン”と呼んでいるが、それは鳴き声が“オーシンツクツク”と聞こえたからであろう。

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異話§蒙霧升降~七十二候~立秋 [七十二候]

立秋の末候“蒙霧升降(ふかききりまとう)”である。

あっけなく立秋も末候となった。

日の出は5時に、日没は18時半を過ぎたので、もうそろそろ照明なしで風呂に入るのも終わりである。

そういえばと周囲を見回してみれば、猛暑日続きであっても、風は秋の、そして地面に落ちる影も秋のそれのような気がしないでない。最高気温30度超の日々は、この先まだ一か月以上は続くから、ゆめゆめ油断はできない。

残暑……なお。

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過話§備忘録的な何か~2023年8月18日付~ [備忘録]

8月6日……午後、ツクツクボウシの初鳴きを聞く。去年は12日、一昨年は4日、3年前は11日である。

8月15日……コオロギの仲間が鳴き始めていた。蝉時雨が静まった夕方、浴室の窓の外から一匹だけ鳴いていた。8月6日の広島原爆忌に始まり、長崎原爆忌、日航機御巣鷹墜落、終戦記念日と、8月前半に3日ごとやって来る忘れることのできない日々を経ると、確実に秋がやってくるのだった。

立秋から一週間、季節は秋へと舵を切っていたのだ。

8月17日……前日あたりから、空が高いと感じるようになった。そしてこの日、今年初めて秋の空気を感じたのである。

こうした秋の便りは、おそらく沖縄周辺を一週間近く、牛歩のような迷走で被害をもたらした台風6号“カーヌン”と、紀伊半島を直撃し、近畿、山陰地方に被害をもたらした台風7号“ラン”によって運ばれたものであろう。

それにしても、自分が知識として持っていた台風の進路定跡がいよいよ役に立たなくなってきたような気がしてならない。かつて、6月から7月頃の台風進路は、太平洋からフィリピン、台湾から大陸に進んでいた。それが8月頃には沖縄あたりから右ターンして日本列島を窺い、9月も終わりになると太平洋のはるか南の海上をいどうするだけだったのだ。

今回、特に台風6号の動きは悩ましいどころの話ではなく、観光で沖縄を訪れた人たちを長期間足止めにしてしまったのである。

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愉話§一日一句~突然羽ばたいて~ [俳句]

季語は・・・落蝉

落蝉や 洗濯物の 下に居て

【去年の今日】売話§キオスクが消えた
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駄話§ファーフナーという巨人は・・・・・・ [ワーグナー]

ワーグナーが作曲した『ニーベルングの指環』の『ラインの黄金』と『ジークフリート』に登場する巨人ファーフナーというキャラクターが存在する。

『ラインの黄金』の時は、兄弟であるファゾルトと仲違いした揚句、彼を殺し、指環と、思ったものに変身できる隠れ兜、そして膨大な黄金を手に入れたのだった。

そして『ジークフリート』では、隠れ兜を使って巨大な蛇に変身し、黄金を隠した洞窟に引き籠ってしまった。しかもファーフナーは、世界を我が物にできるという指環を所有しているというのに“何もしなかった”のだ。

↓バイロイト音楽祭クプファー演出の巨人兄弟。3m以上あった
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1991年にバイロイト音楽祭で観たハリー・クプファー演出の指環では“大男総身に知恵が回りかね”とでも言いたいかのように、頭の小さい巨人を舞台に登場させた。

そうしてファーフナーは、指環の力も使わず、あり余る黄金も死蔵したまま最後はジークフリートに殺されて一巻の終わり……奸計、陰謀渦巻く指環の世界に、ただ一人“得ただけ”で満足してしまった存在がファーフナーなのである。

まあ、ファーフナーを殺して指環を手に入れたジークフリートも、指環を有効活用することなく、ハーゲンに背中を刺されて死ぬ。結局のところ『ニーベルングの指環』の中で、世界を支配できた者など誰一人としておらず、指環はラインの少女たちの手に戻ることになったのだ。

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連話§前菜、メイン、そしてデザートのつもり [ブログ]

SSブログに移転した最初の頃に書いたと思うが、質より量の拙ブログゆえ、平日(月~金)は三本立て、土日は二本立てでエントリーをアップしている。

1本目と2本目は、様々な話題、時節についての感慨など、特にテーマを決めず、思いついた“よしなしごと”を、短く四百字程度にまとめる。これがまあ“前菜”と“メイン”という心づもり。

そうして、相変わらずな戯れ句を口直しの“デザート”として、最後に読んでいただくという趣向なのだが、それはもう書き手の勝手な思い込みでしかない。

そもそも、同じ四百字で前菜とメインだなどと書き分けらているはずなどはなく、それは既にブログ主の“そうあってほしいなあ”という願望なのである。

そもそも“はい、これは前菜ね”とか“こいつはメインだ”などと考えながらエントリーをまとめているわけでないのは言うまでもなく、そんなことができるのだったら、ひっそりとしがないブログ主から、ステップアップしてひとかどの書き手になっていることだろうよ。

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愉話§一日一句~人けなき菩提寺~ [俳句]

季語は・・・閑蝉(ヒグラシ)

閑蝉や 無縁仏の 墓の苔

【去年の今日】腿話§厚いハムカツはNO!
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遊話§アニメにもゲームにも [歌舞伎]

ここまでまったく縁のないものに、アニメ、コンピューターゲーム、テレビゲームがある。

どれだけ世間の評判になっても『風の谷のナウシカ』も『となりのトトロ』も観たことはないし、ゲームだって『スーパーマリオ』も『ファイナルファンタジー』もどんなゲームなのだか、画面の類もほとんど見たことはない。

だから普通の歌舞伎好きではあれど、新作歌舞伎として『ファイナルファンタジーX』や『風の谷のナウシカ』が上演されても、観に行くことはなかった。

理由は単純で、さすがに縁のない世界の何かを歌舞伎化されても唯々諾々と観に行くことはないのだ。あるいはもちろん、観たら観たで感銘を受けるとは思うけれど、感銘の受け度合いがアニメ好きやゲーム好きとは別の次元ではないだろうか。

新作歌舞伎を観ないわけではない。野田秀樹のいくつかの上演も、蜷川幸雄が演出したシェイクスピアものも観た。ただどうも、アニメやゲームを歌舞伎化した試みについては、そこまでして観ようとは思わないだけである。

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緊話§岡野雅行~関わり合いになるのは~ [サッカー]

1997年、サッカーワールドカップ・フランス大会アジア予選で劇的なゴールデンゴールを決めたのが、ジョホールバルの歓喜“野人”岡野雅行である。

彼が登場したサッカー番組を見て、夫婦二人が爆笑したのは半年前。その後同居人が見つけてきたのが、このYouTubeの映像だが、これがおもしろい!



加茂周更迭の後、岡田武史が監督に就任しても、相変わらず試合に出してもらえないので直訴に行ったところ“お前は秘密兵器だ”と言いくるめ(?)られたのはいいが、ジョホールバルで行われた対イラン戦でも相変わらず岡野はベンチスタート。ゲームに出せと岡野監督の前をアップしつつアピールするが、ふと壮絶な試合が繰り広げられているのを目の当たりにして一変……

よしっ! 関わりあいになるのはやめよう!!

……と他人事を決め込もうとするも、そんなことができるはずもなく、あえなく延長前半から出場させられ、ゴールを外しまくった揚句、最後の最後にゴールを決め、フランス大会出場の切符を手にしたという顛末である。その詳細はYouTubeを見てください。

とまあ、漫談口調で語るその話の中に、ある意味極限状態に追い込まれた人間の心理の綾が痛いほど見て取れる。岡野にしてみれば「一試合も出ていないのに、いきなり延長戦に出されて“ゴール決めろ”はないだろ」と考えるのは当然で、そこに“関わるのはやめよう”という、このゲームの本質が如実に炙り出されているではないか……これこそ“名言”である。

岡野ばかりではない、他の選手たちも同様で、勝利した後、ホテルに戻っても勝利の歓喜など微塵もなく“忘我”状態が続いたという。どれほど彼らが追い込まれていたか……手に取るように理解することができた。

そんな選手たちの心理と同じだったかどうかはわからないが、2019年に横浜国際総合競技場で行われたラグビワールドカップ日本大会の日本対スコットランドに勝利した後、横浜線の小机駅に向かう観客が妙に静かだったのだ。もちろん戦っている選手と観客とは立場がまるで違うのだが、観客にしても手に汗握った試合の後は弾けるようにはしゃげるわけではないのかと思ったのである。

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愉話§一日一句~紙コップになみなみと~ [俳句]

季語は・・・花火

花火爆ぜ ビールは一気 ぐびぐびと

【去年の今日】戯話§八月納涼歌舞伎第三部~團子と染五郎~
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告話§ビッグイシュー461号発売中! [ビッグイシュー]

ビッグイシュー461号は8月15日から発売されています。お買い求めできる場所はこちらを参照。毎月1日、15日発売。一部450円。230円が販売員の収入に。フジコ・ヘミングが表紙。

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表紙&スペシャルインタビュー フジコ・ヘミング

リレーインタビュー ジェーン・スー(音楽プロデューサー)

特集 こころに、自然を取り戻す

あなたは“自然欠乏症”にかかっていませんか?

高い山、秘境など“大きな自然”に出合うためには、体力とそれなりの準備が必要。一方で、公園の緑など身近な“小さな自然”を眺めているだけでは物足りない。もう少し“自分の心に自然を取り戻す”ことができればと思いませんか?

空中、道なき道、野辺など、ちょっと意外な、自然を感じ“取り戻せる”場にアプローチする、魅力的な術をもつ、3人の方に心得と楽しみを聞きました。

1つは、ハンモックハイキング。日帰りで休憩や昼寝なら、すぐにでも気軽に始められると話す、二宮勇太郎さんです。

2つは、山伏トレイル。かつて炭焼きで利用していた西伊豆の古道を約40㎞のトレイルとして再生してしまった、松本潤一郎さんです。

3つは、四季の“摘み菜”。野山や街なかで見つかる草や木などを食べたり飾ったりして暮らしに取り入れ楽しんでいる、平谷けいこさんです。

[国際記事]
オーストラリア 20年に及んだ、ホームレス生活の終わり

[国内記事]
表現する人:奥直子

[連載記事]
浜矩子の新ストリート・エコノミクス
                英国を揺るがすファラージ VS.クーツ銀

コミック 『マムアンちゃん』 ウィスット・ポンニミット

ホームレス人生相談×枝元なほみの悩みに効く料理
3歳の子の電車愛が熱すぎます☆トマトと黄色ズッキーニのマヨグラタン☆

池内了の市民科学メガネ 気になる薄毛や抜け毛

販売者に会いにゆく 『カプファマケン』販売者ラモナ

監督インタビュー 『福田村事件』森達也監督
                              [その他]

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汲話§井戸在りしこと [昭和]

地方都市の本通りから入ったところの我が家及び両隣の長屋には、上水道も下水道も引かれてはいなかった。昭和三十年代までの地方都市におけるインフラ整備などは、その程度の進捗だったことがよくわかるというものだ。

それでどうしていたかといえば、3軒が共同で一つの井戸を使っていたのである。おおよそ昭和三十年代の終わり頃まで、井戸水による炊事洗濯その他諸々が行われていたのだった。ちなみにその当時、町内には数か所の井戸があって、それぞれ近隣の住人が管理利用していた。

今思えばずいぶん乱暴な話だが、保健所のような公的機関による水質検査など、一度として行われたことはなかったと記憶していて、よくもまあ腹を壊さなかったものだとは思う。

というわけで、井戸水の“産湯”を浸かった時から数えて10年、井戸水を飲み続けたのである。巷間言うとおりで“冬温かく、夏冷たい”井戸水がどれほど重宝したかといえば冷蔵庫のない我が家では、例えば夏場に西瓜やら胡瓜を冷やすのに使ったりしていた。

年に一度くらい、井戸の木蓋を開けて中を掃除していたのだが、上から覗くと真っ暗な空間が伸びていて、子ども心に怖かった記憶だ。

それにしても、そんな町中にあって、単に裏店だったから、上水道のラインから抜け落ちてしまっていたからなのか、ようやく自治体が気がついたのかどうか、各戸に上水道が引かれたのは東京オリンピックの年のことで、さらに遅れに遅れて下水道が引かれたのは、1970年のことである。

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愉話§一日一句~海上の大鳥居~ [俳句]

季語は・・・秋立つ

引き潮や 安芸の宮島 秋立ちて

【去年の今日】週話§日曜有閑~涼しいうちに~
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旅話§出張せし事 [私事]

宮仕え37年半、もっぱらデスクワークの会社人生を過ごした。そんなわけで出張したのは数えるほどしかなかった。

出張を命じられて出かけたのは、京都(1泊)、長崎(2泊)、清里(2泊)、浜松(1泊)、倉敷(1泊)、湯河原(日帰り)くらいのもので、回数を覚えていられる程度しか出張していない。

ほとんど全部が業務というよりも“見学”であったり“研修”的な色合いが濃い性格の出張で、気楽に行って気楽に帰ってきていたのだ。

まあ、出張という業務命令ではなく、どこかに行くのだったら勝手に旅行させてくれと思うほうなので、出張して先方との交渉や決め事をし、夜は夜で接待したりされたりというのは肌に合うほうではなかった、出張から帰った後、出張の様子をまとめて報告したりと、そんなあれこれも面倒そうに思えたので、それはもう、出張しない境遇に不満を持つなどということもなかった。

おかげで、重い荷物を手に“行商”よろしく、あっちへこっちへと渡り歩くような出張をせずに終わった宮仕え生活だったのだ。

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悦話§立ち呑みの店“うけもち”の追憶 [居酒屋]

2018年の秋に店じまいした水道橋南口の“うけもち”……いい立ち呑みの店だったなあとしみじみ。2004年の秋から10年くらい通ったと思う。

酒もつまみも全品三百円のところ、3000円で11回使える回数券をありがたく使わせてもらっていた。

夏はさっぱりしたスパゲッティサラダ、冬は大鍋でたっぷり煮込んだ肉豆腐におでん。その他、河岸から買いつけている新鮮な刺身が数種類に、自分で焼く干物類、そして珍味あれこれとか。

店主の梅ちゃんのセンスが店内に充満して、夕方になるとウズウズが始まって、行かずにはいられない店だったのだ。

ようよう店にたどり着いて、まずは生ビールかホッピーで喉の渇きを抑え、手始めに生からすみを箸の先で舐めてやる。そうして落ち着いたところで、夏だったら刺身を切ってもらい、小腹が空いているようだったらスパサラをもらう。

冬であれば、大鍋からたっぷりに肉豆腐か、種一つ百円のおでんを3品くらいピックアップ。どの料理も一手間かかっていることがわかるのである。

そんなわけで一回呑みに行くと“せんべろ”で済まそうと思っても、そうは行ってくれず、結局は酒で900円、つまみで900円の長っ尻になってしまうのだ。それだけ呑み食いしても2000円でお釣り……財布に優しい店なのだ。

定年退職とともに出向く機会がないままだったが、ある日、ふと誰かが書いたブログで閉店を知ったのだった。梅ちゃん、ありがとう!

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愉話§一日一句~独居なれど~ [俳句]

季語は・・・迎え火

迎え火は 形ばかりの ワンルーム

【去年の今日】週話§土曜有閑~高校の同期連中と~
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異話§寒蝉鳴~七十二候~立秋 [七十二候]

立秋の次候“寒蝉鳴(ひぐらしなく)”である。

立秋が来たので、季節は“秋”だし、今の暑さは“残暑”だし……である。

そして今年もヒグラシは鳴いてくれそうにない。暑さの中に秋を感じさせてくれる貴重な存在がヒグラシなのだが。ヒグラシ以外の蝉はただ単にやかましく鳴いているだけで、何の感興もないが、ヒグラシが唯一詩情を感じさせてくれるのだ。

暑さの中にあっても、ヒグラシが鳴くのを聞けば、鳴き声の中に秋が垣間見えるような気にさせられるではないか。

立秋も次候となった。

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週話§日曜枯寂~小盛があるといいですね~ [居酒屋]

食べる量が減ってきていると……何度も書いていることだが。だから外食が悩ましい。料理などの盛り加減がどんなものか、自分なりに想像して店に入るようになってしまった。

だから例えば、とんかつ屋などで肉の量が何グラムなのか、メニューなどに表示されているのはありがたい。それこそ、120gなら食べられるが150gとなると諦めるかもしれない。とまあ、そんな塩梅である。

結局のところ、料理の小盛とかハーフサイズが設定されている店はそれほど多くはない。だが、設定してくれればありがたいことで、そしてハーフサイズだから値段もちょうど半分にしてくれなどとは言わない……フルサイズで800円の料理なら500円くらいで出してくれればありがたいだけなのだ。

かつてよく出かけていたチェーン系居酒屋では、夫婦して数皿の料理を平らげて、締めのご飯までいただいていたが、もうこのところは3皿ほどで十分満足するまでに落ち着いている。あれもこれも食べたい気持ちはあるのだがそれを全部注文しようものならギブアップは必定である。

なので多くの店がハーフサイズを設定してくれればうれしいのだけど……。

《老化のトピックス一覧》
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愉話§一日一句~暑さ噎せ返り~ [俳句]

季語は・・・ゆく夏

ゆく夏や 古書店街は 饐えた午後

【去年の今日】麥話§暑い日にはビール・・・・・・やで!
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週話§土曜枯寂~旧盆~ [宗教]

明日からお盆である……実家があったあたりは8月の旧盆だった。

父親と弟の三人で、墓に“お迎え”に行く。春彼岸以来なので、水をざぶざぶ使って墓石を洗い、せいせいと連れ帰って来る。家には茄子などに割り箸を刺して動物に見立てたものが用意されているのがお盆のお約束みたいなものだったのだ。

まあ、それほど信心深い家でもなかったが、昭和の頃でもそれくらいは風習として少しくらいは残っていたのだ。そうしたあれこれを主導していたのは明治生まれの祖母。素朴な信仰心でもって、家の中の司祭的役割を果たしていたのである。

別に信仰心を押し付けるようなこともなく、至極淡々と事に当たっていた。そんな祖母は七十代に入るあたりで認知症となってしまったが、それでも仏壇や神棚の差配は続けていたのだ。

その後、数年ほどで上京。すっかり田舎の風習とは縁遠くなってしまったのだった。

《日常のトピックス一覧》
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愉話§一日一句~足元に注意しつつ~ [俳句]

季語は・・・雲の峰

歩荷見上ぐ 大雪渓や 雲の嶺

【去年の今日】保話§消費期限を考える
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顧話§今日の歴史~アレクサンデルⅥ世~ [キリスト教]

1492年8月11日、初のコンクラーヴェ。

“根比べ”ではない“コンクラーヴェ”である。が、言われているとおり、根比べに近いものがあるのが、ローマ教皇選出の投票システムのようだ。

とにかく、何日も何度も投票を繰り返し、新しい教皇が決まらなかったら、その投票用紙は燃やされ、その度にシスティーナ礼拝堂の煙突から黒い煙が出て「教皇は決まらなかった」と知らせるのである。

コンクラーヴェの原型は13世紀後半に行われたようだが、おそらく現在と同様の体裁で行われたコンクラーヴェはこの時が初めてということか。

なお、このコンクラーヴェで選出された、アレクサンデルⅥ世の庶子こそが“悪名高い”チェーザレ・ボルジアと、妹ルクレツィア・ボルジアである。

そして、コンクラーヴェが行われる一週間ほど前、スペインの港から大西洋を西に向かったのが、アメリカ大陸を発見したクリストファー・コロンブスである。

《歴史のトピックス一覧》
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熱話§がんばれ地元!(全然違 [天気]

日本中が猛暑の中にある。30度など当たり前で、35度超えの猛暑日も珍しくなどはない。

ここ数年というもの、関東における最高気温の王者は、埼玉県熊谷市が独走状態にあったが、3年ほど前からは、そこからさらに関東平野の北に位置するグンマー!が参入してきて、まずは群馬県の東端である館林が最高気温の町として名乗りをあげた。そこから、伊勢崎だ桐生だと最高気温記録争いが始まって、今に至っている。

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というわけで、まずは昼頃のニュースで各地からの天気レポートを見れば、昨今はグンマー!の市が一つか二つ、必ず顔を出している。猛暑の記録争いゆえ、もちろん手放しで一喜一憂するわけにはいかない。

だが、そこはそれ、生まれ故郷の市の名前が登場するわけで、心配が半分、そして名前が登場するワクワク感が半分と複雑な心持ちで毎日のニュースの気温情報を眺めているのだ。

それにしても、実家で暮らしていた半世紀前までは、35度を超えること自体も珍しくというかほとんど記録されなかったはずで、扇風機一台でどうにかしのいでいたのは、風通しのいい築80年のオンボロ長屋だったからである。

《天気のトピックス一覧》
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愉話§一日一句~水分補給ですよ~ [俳句]

季語は・・・夏惜しむ

強がりの 熱き煎茶や 夏惜しむ

【去年の今日】酎話§缶チューハイ~無糖と加糖~
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酸話§冷やし中華おいしー! [ラーメン]

暑い時には熱いものや!とラーメンも食べるけれど、2対1くらいの比率で冷やし中華度が高い今の時季である。

日常使いのスーパーマーケットに、塩梅のいい生麵の冷やし中華があって、これをもう長いこと愛用しているが、食べ飽きしないのがいい。トッピングも最初から変わらずで、ハム、錦糸玉子、胡瓜。最後に紅生姜と煎り胡麻をまぶして出来上がり……ああ、和辛子も少々あるとベターだ。

食欲が減退しがちな盛夏ゆえ、酢でさっぱりとした冷やし中華は何とかおいしく食べられて、満足度も高い。

ちょっと前に、主食を云々したエントリーを書いたが、我々日本人の認識は明らかに麵も主食と捉えて食べているが、ふと考えるなら、西欧の人たちは冷やし中華を“ヌードルサラダ”と見なして食べるのではないかと考えた。

我々日本人の“主食感覚”は抜きがたいものがあって、どこをどうしても、麵を主食として認識しながら食べていて、西欧の人たちが感じているであろう“麦の麵=野菜”という感じ方は、いつになっても彼らと同じようにはならないのだ。

《ラーメンのトピックス一覧》
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