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騒話§さだまさしの『精霊流し』に騙される [祭り]

さだまさし(グレープ)が歌う『精霊流し』を聴いたのは、もう50年近くも前のことになってしまった。

『精霊流し』を初めて聴いた時に抱いたイメージは、死者を弔う家族が、こもごも水辺に集まり、蠟燭と灯した小さな灯籠船をひっそりと流すのだとばかり思っていたのだ。

↓想像していた精霊流し


……違っていたのである。

↓長崎の精霊流し


それを知ったのは、ちょっと前に見たNHKの『72時間』で、長崎の花火店が取り上げられていた。精霊流しの日に大量の花火を買うのだという。

そのあたりから、ちょっと様子がおかしいなと思っていたら、次の場面では小型ボートくらいの精霊船が町を練り歩いていたのだ。中にはクルーザーかと見紛うような大きさの精霊船まで登場。さらにその周りで爆竹を盛大に鳴らしまくっていたのだ。

こんな様子を見て、さだまさしに半世紀近くも騙されていたと、恨みがましく思ったのである。

あの歌を聴けば、誰だって故人を静かに弔い送るのだと思うに決まっているではないか。

歌詞を見ても“線香花火が見えますか”とか“精霊流しが華やかに”などとはあるが、爆竹バンバン!で、でっかい船を見送るなど、どこにも見当たらない。

まあ、こっちが勝手に思い込んでいただけのことで、今さらながらの知った真実なのである。

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週話§日曜恬淡~夏祭りは盆踊り~ [祭り]

生まれ故郷の町では、この時期に夏祭りが行われていた。3日間にわたって南北にまっすぐ伸びるメインストリートに、各町が盆踊りの櫓を出すのだ。そして夕方からは歩行者天国となって盆踊りの通りとなる。

夏休みの中学生や高校生たちが大挙して押しかけるものだから、踊りの輪が二重三重になることしばしば……浴衣姿でひたすら踊りに興じるのだ。

およそ半世紀前のことを思い出すなら、今とは娯楽の質もまったく違っていて、あれもこれもと遊べる時代ではなかったから、こうして年に一度の祭りでも、楽しみに集まってくるのだった。

そして意外なことには、今に至ってもけっこう盛んな祭りのようで、我々が踊っていた頃以上に盛り上がっていて、かつて以上の人出であると聞いた。バーチャル全盛の時代ではあれど、やはりライブに参加するのはひと味違うようである……残念ながら今年の祭りはコロナウイルスで中止である。

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