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握話§昨今の“高級”寿司屋は・・・・・・ [寿司]

久しく回らない寿司屋の暖簾をくぐっていない。数年前、こんな田舎に……という稀な寿司屋が閉店してこのかたである。

本当にいいネタが使われて、しかも値段はリーズナブルというものだった。おまかせもあったが、もっぱらお好みでマグロや穴子をつまみにビールと日本酒をいただいて、最後に握り数貫と巻物をもらっておしまい。好き勝手で楽しませてもらった。

それが、世間で言うところの“高級”と思われる、とても恐ろしくて暖簾をくぐることなどできない店はというと、これほとんどすべてが、お決まりのコースで供されているようだ。

作る店の側にしてみれば、お決まりの寿司を出すのは“楽”なことかもしれない。だが、客のことを考えているかといえば、店の都合であるとしか思えないと考えるのは僻目であろうか。

そういえばフレンチやイタリアンなどでも、コースで出されるよりは、アラカルトをいただきたいと思うのだが、それは単純に量的な問題だったりではあるけれど、そもそも店の側に自分が食べる物を決めてほしくないのが正直な本音なのである。

外食とは食事を楽しむ時間に対しても対価を支払っているように思うのだ。

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汐話§魚はガチガチの冷凍 [寿司]

“海なし県”で生まれ育った。偏食がちだったが、なぜかマグロの刺身だけは好物だったようで、普通に食べていたのだ。

半世紀以上前の食品流通は実に貧弱なもので、海なし県で口にできるのは、種類が限られまくっていた。刺身の類は、マグロ、イカ、タコ、海老も茹でたものだけ。寿司屋で握ってくれるネタも一通りしかなかったのである。

魚屋で買ってくる刺身も冷凍のまま店頭に並んでいるので、買ってきたら、食卓に出すまでしばし解凍する必要があった。そうでないとシャーベットのようなマグロを食べることになったのだった。

そんな状況は1960年代が終わるまで続き、偏食と相まって魚類を食べる機会は極端に少なかった。焼き魚といえば、塩鮭かサンマくらいなものである。

かくして東京に出てきた1970年代はじめ、ランチタイムの寿司屋で口にしたのが生の甘海老で、これがまあ……世の中にこれほどうまい物があるのかと感嘆したのだが、その頃には食品流通はかなり良好に改善され、そこそこの店であれば、甘海老のような物を普通に口にすることができたのだ。

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酢話§まっとうな寿司~たまには~ [寿司]

我が家から歩いて数分のところに“鄙には稀な”寿司屋があった。そうそうしょっちゅう行けるわけではなかったが、年4回1シーズンに一回といった頻度でうかがっていた。

寿司ネタがうまいのは言うを待たず、料理もそこそこだったし、種類は少ないが、日本酒も旨いところを揃えていたのだ。

店に入ると、まずはヱビス生ビールで喉を潤しつつ、漬けマグロと穴子胡瓜という毎回決まった酒肴をいただきながら、日本酒の冷やへ移るのである。

締めは、握りを数貫と巻物を2本ほど作ってもらってお勘定。そんな店を重宝していたのだった……それが、3年ほど前に突然閉店してしまったのだ。

そもそも酒を呑んで食事のできる店が少ないエリアだったのに、かくも貴重な店まで失われてしまったことは返す返すも痛恨事である。

それ以来、まっとうな寿司を口にしたことがない。せいぜいデパ地下に並んでいるパックを買って帰るのがせいぜいで、寿司屋の暖簾をくぐったこともない。

年に一度くらいは寿司屋に行き、つまみを酒でやっつけて、寿司を握ってもらう……そんな、少しばかり心持ちが豊かになる一刻を過ごしてみたいものである。

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