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締話§酒は辛口・・・・・・ん? [日本酒]

少しくらい甘い日本酒は許容範囲だが、あまり甘過ぎるのは勘弁してくれ。そんな日本酒の嗜好である。

なので世間一般に“辛口”と言われていれば、それで佳しなのだ。ところが、度数の高さについつい惹かれて原酒の類に手を出すと、濃厚なところはいいが全体を支配している甘さに「うへぇ」となってしまう。

だから値段が高くなくても、辛口とあればそれを手に取って買って帰るのだ。ただし、ラベルで“辛口”と謳っていて実際に辛口と“個人的”に感じるのは半分もない。

ずいぶん昔に聞いたことだが、そもそも日本酒に辛口だなどとは存在しない。米で作る日本酒に“辛口成分”などは存在せず、そこから辛口“らしく”醸造するのは相当に難儀なことのようだ。

だから居酒屋などで「辛口!」と指名されても、特に日本酒に拘っている店主にとっては難題と聞こえてしまうのである。どうやら自分的には、コクがあるよりも、さらりとしつつ、しっかり米の存在が感じられる酒が好みらしい。

甘口とか辛口ではなく、すっきりとした淡麗か、こっくりとした濃醇なのか、そうした分類の中から“これ!”だと、自分好みの味わいを探すしかなく、それがまた日本酒への遠い道のりで、半世紀このかた日本酒を呑んできた身にしてみても、自分の好みが何なのか……わかる日が来るのだろうか?

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米話§一升瓶とワタシ [日本酒]

一升瓶は豪快である。

できれば一升瓶からグラスになみなみと注いで、ぐびぐびしたいものだとは今でも考えていることだが、残念ながら四合瓶を冷蔵庫でちまちまと冷やしているに過ぎない。

といっても、一升瓶を買うのは年に一度もない。理由は、冷蔵スペースには入ってくれず、入れられるのは野菜庫だけで、何となく遠慮がちになってしまうのだ。

そして一升瓶も四合瓶も、中身に変わりがあるわけでもなく、ただ単に気分的な理由で一升瓶LOVE!というだけなのは言うまでもない。

もちろん一升瓶を一晩で空けたなどということは一度もない。半分すら空けたこともなく、四合ほど呑んだらひっくり返ってしまった程度の、ライトな酒呑みで終わってしまった。

だから、一升を空けてケロリとしている人を見ると、何だか別世界から来た存在ではないかと感じる。

そうした人たちは、豪快にぐびぐび!杯を重ねているのかというと、そんなことはなく、静かにかつ淡々と呑み続けていて、だからこそ恐ろしいのだ。

かくして、ピーク時であっても三合そこそこで出来上がってしまった我が身としては、何とまあ安上がりであったことよと、遠い遠い眼で眺めている。

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週話§土曜流転~ラベル買い~ [日本酒]

日本酒の味がどうだとか、今だにわからない。純米酒も吟醸酒も山廃も、純米吟醸って何?である。

じゃあ、どういう基準で日本酒を買い求めているか……ラベルである。見た目のデザインがよければ、中身もうまいだろうという訳のわからない理由でラベル買いをしているのだ。

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上の二本は最近呑んだもので、単純にネーミングが気に入って買ったのだが味わいはまったく異なっていて、特に久々に呑んだ“久保田”は、さすがに造りがしっかりしていて、存分に楽しむことができた。

そして次に呑んだ“雪の茅舎”は生酒のゆえに、甘み強めでアルコール度数もそこそこあり、酒肴を選ぶことになる。ただし、文字の体裁はいいが、赤い文字色はあまり……。

まあ、そんな程度の味覚しか持ち合わせない人間にとっては、気に入ったデザインのラベルで選ぶしかないということなのだ・・・・・・ははは

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愉話§呑藝春秋[77]恐るべき酒屋さん [日本酒]

[承前]

地元――といっても車は必要だが――に、とんでもない酒屋がある。常時、1000種類以上の酒を取り揃えていて客を待っているのだ。

とりわけ日本酒の揃いは驚異的で、有名無名を問わず、店主がいい酒だと思えば取引をして棚に並べるのだという。

休日だけでなく、平日でも客足が途絶えることなく、目当ての酒を求めて、開店前から客が並ぶこともあると聞いた。

さすがにそこまで“これが!”という日本酒があるわけでもないから、年に一度か二度、うまい酒が呑みたくなった頃を見計らって車を走らせるのだ。

とはいえ、何を基準に選んだらいいか迷うほど、棚には日本酒がずらりと並んでいるし、冷蔵保存が必要な酒は、巨大な冷蔵ショーケースにしっかりと保管され、コンディションを維持している。

というわけで買ったのは、秋田の“雪の茅舎”純米吟醸生酒の一升瓶で……帰宅して冷蔵庫に収めたのは言うまでもない。
                               [続く]

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タグ:私事 日本酒
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週話§日曜恬淡~日本酒の季節かな~ [日本酒]

このところ沖縄の泡盛を炭酸水で割って呑んでばかりだった。値段が手頃なこと、糖質がほとんどゼロであること、体内の血栓溶解効果が高いと三拍子揃った健康志向の酒であるというのだが、まあ……せっせと呑んでいる。

そうは言っても季節は秋。何がなし日本酒が恋しくもなってきている。泡盛に比べれば値段は高めだし、糖質は高いし、血栓を溶解してくれないし……だが、秋深まって日本酒への思慕が高まってきてしまった。

しかも、我が家から10分ほど車を走らせたところに、日本酒の揃いが劇的にあっぱれな店があって、ここは出かけていったらキリがないので年に一回の訪問で我慢している。だがまあ、頃合いもよし……旨そうな日本酒でも見繕いに行ってみるのもよさそうだ。

今や、温かい酒肴に冷えた日本酒が恋しい秋なのである。

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