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床話§散髪は三か月に一度 [老化]

今のマンションに住み始めたのは四十代のはじめ。その頃はおおよそ一か月に一度は髪を切ってもらいに理髪店に出かけていた。

まだまだ髪の毛の量も多くて、気がつけば頭がモシャモシャになってきて、悩むまでもなくさっさと切ってもらっていたのだ。

五十代に入った頃あたりだっただろうか、髪の毛の伸びが遅いと気がつき、ならばと一か月おきの二か月に一度の感覚になったが、それで困ったことはなく、なるほど歳を取るとはこういうことなのかと身をもって実感したのである。

そしてさらに10年……還暦に先立つ5年ほども前だろうか、頭頂部が薄いと感じたのは。我が家の男性はそうであるようで、逃げ切ることなどできず、さらに、髪の毛の伸びるスピードが、一段と遅くなってきてしまっていた。

とうとう3か月に一度の散髪となったのは、たぶん還暦の前後で、定年退職のタイミングではなかっただろうか。つまり、散髪代が年4万8千円だったのが、2万4千円になり、今は年4回の1万6千円(+消費税)で済むようになったのは、財布に優しいと言えばそれまでだが、何とも釈然としない何かを感じる。

かつては、がっつり切った仕上げに“梳き鋏”で量を減らしていた髪の毛、その当時の面影はもはやない。

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兎話§信号へ走っていた [老化]

いやもう……走れなくなった。

例えば、駅のホームへの階段を駆け上がって駆け込み乗車をするなど、いつの話だよ?というくらいで、もちろん遅れたくない用事の時は、とにかく時間に余裕を持って出かけるようにしている。

そしてさらに、信号が点滅していても慌てることをしなくなった。点滅が始まった時に、横断歩道まで5mくらいだったら、小走りに渡ることもあるだろうが、あまり先の道幅が広かったりしたら無理をすることはなくなった。

そういえば、階段の2段飛ばしは上り下りともしなくなっていて、とりわけ飛ばし下りなど、もはやそんな危ないことなどできるはずもないのである。

まずもって、50mを全力で走るなど……そんなことをしたら息が切れるどころか、へたり込んで動けなくなってしまうし、そもそも50mですら全力疾走した最後がいつだったのか、とんと記憶の外にあって、もう長いこと地べたと佳きお友達であることなのだ。

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呆話§大丈夫?~老夫婦の会話~ [老化]

大丈夫?
近年の我が家における出現頻度ナンバー1の単語が「大丈夫?」であるぞ。

高齢者夫婦のどちらかが、時折かます認知症臭い行動に対して、心配、あるいはいくぶんかの揶揄も込めて発せられる。

言われる割合は、夫8:妻2ほどだろうか……圧倒的に夫の分が悪いのだ。ある日の朝、タンスから着替えを出していて、取り出したシャツをハーフパンツを取り出したところに入れてしまったのだ。さらに、シャツを入れた後に、ハーフパンツをもう一本取り出してしまった。

これはもう突っ込みどころ満載でしかなく、同居人から「大丈夫?」の連打を浴びたのだ。

そしてこの先「大丈夫?」が増えこそすれ減ることなどは金輪際なく、我々どちらかにお迎えが来るまで、言ったり言われたりの日々であることは間違いない。

そして、仮に一人残された後も、自分に対して「大丈夫?」と問いかけ続けるのではなかろうか。

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疲話§歳は取りたくない・・・・・・わけでは [老化]

……2か月後には古稀を迎える。えー!70年も生きてきちゃったわけ?と、
まじで驚いてしまう。

そして思い返す“過去”の何と多いこと。60年前は小学校4年で東京オリンピックのテレビ中継を見ていたわけだし、50年前は大学に入っていたのだ。

そして40年前には会社に入って6年目、結婚もして働かされ盛りだったが、10年後は、仕事がまったくうまくいってくれない、超スランプ期にあった。

などなどと、懐かしいとか感慨に浸ることもなく淡々と来し方を思い返しながら、かつてはそれなりに持ち合わせていた体力について、第一番に懐かしく思い出すのである。

それは、とりわけ海外旅行中の行動に顕著に表れていて、10日足らずのアルプス端っこの滞在中に、低山歩きとか、往復15kmほどのハイキングとか、特に考えることもなく歩き回ったり……それに、10年ほど前の6月は、今ほど猛暑のヨーロッパではなかったのだが。

それが、最後の数年の行動範囲の狭くなっていったことよ。前述したとおりで、2010年代に入ると、ヨーロッパの猛暑はいよいよ厳しく、我々の年齢に加えて、気象条件の悪化が最低限の遊びしかせず、ホテルの部屋で停滞してみたり、体力温存にこれ努めるという有様になってしまった。

それにしても、昨今の気象状況が我々高齢者の体力を奪っているのは間違いない。

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闇話§完全に真夜中です [老化]

定年退職して半年ほど過ぎようとした頃から、生活時間が朝型へと移行していった。それまでは8時頃に起きていたが、退職して一年が過ぎたら6時半前後に起床するようになり、徐々に起きる時間が早くなって、今は5時前後には目が覚めてしまう。

それに伴って就寝時間も早くなり、退職することは日付が変わる前くらいに寝ていたのが、22時半になり、21時半になり……今は21時前にはベッドに潜り込んでいる。

ということは、どういうことかというと、夜の演奏会などがちょっと辛いということになったのである。通常、クラシックの演奏会は、19時開演で21時終演となっていて、終演時刻が既に就寝時間になってしまっているのだ。

さらに帰宅するのに1時間半くらいかかり、家に帰ってから入浴してベッドに潜り込むのは23時を過ぎてしまう。

朝型の我が身にとって23時だなどとは、完全に真夜中になってしまったというのが現状なのである。もちろん、音楽を聴いている間に眠くなって、舟を漕ぐなどさすがにないけれど、帰りの電車はちと辛い。

そんな朝型老人にとっては、14時開演とかのマチネー公演は何ともありがたいものである。そして終演は16時、ちょっと街歩きをすれば、軽く外呑みの食事をしても、20時頃には帰宅できるのである。

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老話§記憶違いと勘違い [老化]

ついうっかりという単純ミスが増えてきている。それはもう明らかなことでそんなことがこの先に待ち構えている認知症とやらに繋がっていくのであろうかと不安になるのは当然のことである。

前に書いたかもしれないが、遠くの記憶は正しく残っているのに、直近の記憶があやふやだったり、間違って記憶していたり、自信を持っていたはずの記憶力に綻びがでてきているのは確かなことであろう。

それにしても“こうだ”と確信を持って思っていた記憶が、実はまったく別物の記憶とすり替わっていたり、脳内のハードディスクの回路が混線しているような気がする。

そして勘違い……ついこの間の勘違いは、洗面所のタオルとキッチンに手拭きとして掛けておくタオルを入れ替えるのに、キッチンに洗面所のタオルを持って行ってしまったことが。もちろんすぐに気がついたのだけれど、還暦過ぎのあれやこれやを考えると笑えないものがあった。

ともかく、油断しているとそういうことを際限なくやってしまいそうで、だから最近かなり心していることは、必ず閉めたかのチェックを心がけて、便器の蓋を閉めたのも、もう一度振り向いて確認するよう注意しているが、その振り返りを忘れそうにもなってしまうのは困ったことだ。

おまけに便器の蓋は確実に閉めたのに、水を流し忘れてしまい、後から入った同居人から指摘されるという体たらくである。

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遂話§様々な気力が・・・・・・ [老化]

少しずつだが気力が失われてきているような気がする。まあ、元々それほど活発に行動していたわけではなく、むしろ控えめに動いていたが、それでも六十代前半頃までは持ち合わせていたはずの行動力がなくなりつつあるようだ。

ちょっと前から心がけていることは“一日一つ”というもので、これはもうあれもこれもと欲張らないように、一つ為すべきことを確実にこなしていこうということである。

10年前だったらマルチでこなせたことが、今やろうとしたら、どっちつかずの中途半端な結果になってしまいそうで、そうならないためにも、やるべきことは絞って取り組むことが、結果的にうまくいってくれるということだ。

それにしてもと思うのは、かつてはクラシックの演奏会や歌舞伎見物に出かけて、21時頃に終演しても、まっすぐ帰る時もあったが、時には軽く1杯と夜呑みを楽しんで帰ることもあったが、さすがに今はそんな気力などなく、マチネーや昼の部が済んだ夕方であっても、デパ地下で何か適当に酒の肴を見繕っていそいそと帰宅するという流れが定着してしまっている。

できたこと、できることが順調に少なくなっていく……。

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心話§転ばぬ先の~浴室やトイレに手すり~ [老化]

我が中古マンションは3回の大きなリフォームを経て、かなり内観が改善したと自負している。その第1回目が浴室、トイレ、洗面所だった。2005年のことなので、来年には20年が経過する。

五十代になったばかりだったが、これは忘れずに!と設置したのが、浴室とトイレの手すりだった。当然ながら人間は、少しずつ少しずつ年をとる……そして時にバランスを崩して、不本意ながらも思わぬよろけ方をするのだ。

設置から20年近く経って、まだまだ変なよろけ方をすることはないけれど、浴槽に入ろうとする時や、便座に腰掛ける時には、念の為にと手すりを支えに使うことにしている。

そんなものにつかまらなくても大丈夫などと、意味不明の強がりなどをするつもりはなく“何が起こるかわからない”という、まさに“転ばぬ先の何とやら”の心づもりとしての手すりなのだ。

家の中で、どこか他にも必要な場所があるだろうかと考えながら、気がつけば20年近くが経ってしまっていて、思いついてくれないまま来てしまった。あるいは、手すりを付けるよりもステッキの類の世話になるかもしれない。

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週話§土曜流転~席を譲られること~ [老化]

どうも……電車の中で席を譲られることが増えてきたような気がしている。

同居人などは、外出する時にカジュアルな帽子を被ってもちろんマスクまでしているのに「なぜ年寄りとわかった?」とけげんな表情になってしまう。

先月も2週続けて若い男性から席を譲られたが、彼らは実にさり気なくにこやかに席を譲ってくれたのだ。もちろん、まだまだそんなケースのほうが圧倒的に少ないのは織り込み済みなので、席を譲られないままでも、それは日常的なことなので、別段気にするわけでもないのだが。

我々だって、それなりの年齢の時には、高齢者に席を譲ることはそれなりにやっていたつもりだが、いよいよ逆の立場になるつつあるということか。

それでもまだまだ、優先のシルバーシートに足を向けるようなことはしていないのだ。

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覚話§視力は今・・・・・・ [老化]

小学校から中学、高校と、視力は悪いほうではなかった。1.2、時には1.5を維持していたのだが、中学に入って、なぜか遠視であると診断されたことがあって、大学あたりまで遠視の眼鏡をかけていた。

そうこうしているうち、遠視の眼鏡を掛け続けたからかどうか、今度は近視へと移行してしまった。まあ、それほど度が進んだわけでもなかったので、眼鏡を掛けるほどではなかったのである。

その後、運転免許を取るために近視用眼鏡を誂えて今に至っているのだが、年齢を重ねたせいなのか、徐々に近視が改善されてきたようだ。とはいえ、老眼というほどまで進んだわけではなく、現状はというと、パソコンの画面は眼鏡なしで見ることができて、問題なくキーボードも叩けるのだ。だが、運転するのに眼鏡が不要な0.7までは戻っていない。

六十代も半ばを過ぎたところで、そんな視力に落ち着いたのだが、ちょっと不便を感じるのは、眼鏡を掛けていると手元が見づらく、電車に乗っていてiPod touchを見たりする時は眼鏡を外さなくてはならず“跳ね上げ眼鏡”を誂えようかと考えているのだが。

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硝話§跳ね上げ眼鏡が欲しい [老化]

跳ね上げ眼鏡が欲しいのだが、なかなか気に入ったデザインが見つかってくれないでいる。

今の視力がどんな程度なのかというと、自宅ではほとんど眼鏡をかけることなく過ごしている。パソコンを眺めるのも眼鏡は不要で、テレビを観る時にかけるくらい。

車を運転する時は要眼鏡で、昼用と夜用と使い分けているが、最近は少しばかり老眼に振れていっているようで、昼用で夜に運転しても差し支えない。ただ、そんなわけで、裸眼と眼鏡をしている差があるようで、眼鏡をかけて本やパソコン、iPadなどを見ることはできないのだ。

外出していて、電車内でiPadを見る時は、眼鏡を外し頭の上にのせるのだがいちいちするのが煩わしく、なので跳ね上げ眼鏡が便利だろうと思っていて色々と探してみている。

だが、店頭でもネットでも思ったような気に入ったデザインの跳ね上げタイプが見つからない。いい加減、本腰を入れて探さないとと思っているのだ。

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週話§日曜枯寂~バリアフリー~ [老化]

何回かリフォームをした中で、老後のことを考えてバリアフリー的な対策をできるところについては施し済みである……バリアフリーなどとと偉そうに威張れるようなレベルとは思えないのだが。

とはいっても、目に立つところについては、浴室やトイレに手すりを付けたというようなもので、さすがに構造上の問題で、廊下からトイレや浴室には段差が存在したままなのだ。

それ以外に“これは”というのものとしては、それまで開き戸だった室内の戸で引き戸に替えたものが3か所あり、引き戸4つに開き戸2つになった。

一番に替えておきたかったのは浴室、ここを引き戸にしたことで、出入りが明らかに容易になったと感じる。

もちろん、そんな状況になった時に十分であるなどと言えるはずもないことくらいはわかっているつもりだが、本当に予測はつかない。

さらに、住んでいるのが3階なわけで、地上への行き来が先々どれほど不便になっていくものか、今の場所に住み続ける限りはついて回る問題である。

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週話§土曜枯寂~無理しない・・・・・・できない~ [老化]

ないならないなりに体力があったなあというのは五十代のあたりまでのことだった。

海外旅行をしていると、しみじみ体力勝負だと思わざるを得ない。思い切ってレンタカーを使おうと実行に移したのは、48歳になろうとする頃で、そのタイミングを外して、五十代でと考えたら、それは無理な相談だったと思われる。

まさに、年齢なりの体力がどれほどのものか、その事実を思い知り、自覚するようになったのは五十代に入ってからのことで、少しずつ無理できないと我が身を御することを考えるようになった。

ある意味で決定的だったのは、定年退職直後。久々に訪れた尾瀬でのこと。歩いている最中に、膝の靱帯は傷めるし、最終日に3時間半くらいだろうと考えていた歩程が4時間半も要してしまったことが大きい。

そして、それ以降は絶対に無理しない日程を組んで、細く長く歩いていくと決めたのだ。年齢相応、自分なりに動くしかないわけだが、もう少しだけでいいので動けるようにとは考えているのだが。

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別話§今は六十代~見送ること~ [老化]

平均寿命が延びたことで全体が長寿傾向となって、身罷る親の年齢が上がるのと並行して、見送る息子や娘の年齢も上がってきている。これはもう避けられないことであろう。

我が家の場合、父親が祖母を見送ったのは、祖母85歳、父60歳だった、81歳でこの世を去った父を見送った息子は52歳だった。そして、ついこの間も、62歳の知り合いが89歳の親を見送っていて、我が身の周囲も否応なく高齢化していると感じたのである。

我が身内については、両親、祖母、叔母、叔父を見送った。父親については喪主も務めた。これだけの人数の葬式を身内から出すと、時間が開きはあるにしても、それなりのノウハウは自分の身に付いてくれたと思う。

だが、最初は自宅で通夜と告別式を行ったが、最後に行った父親の時は、いわゆる斎場を借りての通夜と告別式を行ったのだ。そして、しがない団地マンション住まいにしてみれば、階上の自宅で、通夜だの葬儀だなととできるはずもなく、斎場を借りて小ぢんまりとした葬式でどちらかを送ることになるということか。

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化話§じじいとばばあ~なぜ気づく?~ [老化]

先月の事である。夕方の電車に乗っていた。座席は空いておらず、立っている人も少なくない混雑模様だった。

その時、我々夫婦に気がついた眼の前に座っていた若い男性が席を譲ろうとしたのだが、特に疲れていたわけでもなく、降りる駅まで10分ほどだったので丁重に辞退したのだ。

それはともかく、なぜ我々夫婦が“高齢者”に足を突っ込んでいるとわかったのかと考えた。もちろん、四十代や五十代に見えるとはゆめゆえ思うことはないけれど、同年齢同士で比べるならば、若く見えるほうだと思われる。

そして、高齢者がお約束で着ているような類の服ではなく、Uニクロのパンツとか、■印良品のすっきりしたシャツを着ていたのだが。

同居人が導き出した結論は“紺のジャンパーが年寄り臭いんでね?”というもので、まあ確かにそうではないかと言えなくもない。せっかくすっきりと着ていた服を、ジャンパーの年寄り臭さが台無しにしていたのだろう……。

いかにも年寄り見える風貌と地味としか見えないジャンパーの合わせ技が、若人をして席を譲ろうと考えて実行に移そうと決心させたのかもしれない。

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我がスタンスとしては、席が空いていればもちろん座るし、仮に乗ってきた乗客の中に、明らかに“老人”あるいはヘルプマークを下げている人が目に入ったら、即座に立って席を譲るくらいの運動神経は残っているのである。

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