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謔話§一日一句~立春近く~ [俳句]

季語は・・・睦月尽

日は柔ら 日々消えゆきて 睦月尽

【去年の今日】過話§上京五十年~ナイテイノヨテイニ~
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豚話§とんかつはグラム表示希望 [とんかつ]

食べる量がかなり減ったと感じる老夫婦である。それでも時には、とんかつや天麩羅を食べるのは楽しみだ。

だが、とんかつについては、店ごとに肉の大きさが相当に異なっていると感じることが少なくない。おおよそだが、普通のロースかつだと150g前後か。

なので、その一種類しかメニューにないと、夫は食べ切れても、同居人はギヴアップするしかないのである。できれば100~120gくらいの設定があってほしいと思うことしばしばで、ロースかつ定食が一種類しかないと諦めてしまうこともある。

グラムがリクエストできるのがベストだが、さすがに仕込み済だからそれは難しいだろうから、せめて3種類くらい選択肢があればありがたいと思う。

今、もっぱら利用している店は、80gに始まって、120g、170gと3種類の選択肢があって、同居人が選ぶのは80g……それで十分満足できるのだ。

だから、多少割高になるのはかまわないので、他の店でもそうした心配りがあればと思うわけで、我々としては極力“フードロス”にならないようにと考えているのである。

《B級グルメのトピックス一覧》
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茫話§睦月一月が終わります [日常]

まだ、年明けから2週間くらいしか経っていないように感じているのだが、現実の時間は“1月終了”だと言っている……逆らっても意味などないので現実には従うしかない。だが、何とも釈然としないものが身体の中でぐずぐずと燻っているのだ。

何度も書いているように、子どもの頃は時間の進みがもどかしいくらいに遅く感じられたが、それが気がつけば、いつの間にか速度を増して、その速さを目を回すようになった。

そんな風に時間が素っ気なく過ぎていくようになったのは、おそらく会社に入って20年くらいが過ぎた頃ではなかっただろうか。それまでの午前様&朝帰りの悲惨な生活から、例えば会社の帰りに1杯呑んで帰れるような、いくぶんか人間らしい時間帯に戻ることができてからのことのような気がする。

愉しい時は、あっという間に過ぎていく……そうして時間が速く過ぎるようになったのではなかったか。人生の最終コーナーを回りつつあるのか、回り切ったのかはわからないが、さすがにそこからラストスパートをかけるほど体力など残ってはいないのだ。

《日常のトピックス一覧》
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謔話§一日一句~繁盛の店~ [俳句]

季語は・・・日脚伸ぶ

日脚伸ぶ 客はこもごも 町中華

【去年の今日】祝話§壽初春大歌舞伎第三部~十六夜清心~
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行話§鶏始乳~七十二候~大寒 [七十二候]

大寒の末候“鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)”である。

大寒の末候……二十四節気&七十二候の一年が終わる。次は立春であるが、春はまだ先の先なのだ。

ようやくだなと思うのは日没時刻がずいぶんと遅くなってきたことで、17時を過ぎても薄っすらと明るさが残ってくれている。

朝方はというと、6時頃はまだまだ暗いが、6時半前にはかなり明るくなって、気分的にも明るい思いがするようになった。個人的には、11月から3月頃までの朝方が、もう少しだけでも明るければいいのにと思うのだが、それは無理な相談……。

そして早いもので、明日には1月が終わってしまう。

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麥話§昼ビールが呑みたいのですが・・・・・・ [ビール]

かつて――かつてであるぞ――暑い夏の休日に、昼間からビールを呑むことはさほど珍しくなかった。

定年退職して“毎日が日曜日”の身分になったら、好きな時に昼ビールできるぞ、しめしめ!と思ったのだが……寄る年波のゆえかどうかわからねど、昼ビールに対する執着がほとんどなくなってしまっていたのだ。

元旦の午前酒を別にすれば、昼ビールを呑むなどとは、せいぜい年に一度あるかないか程度で、本人が目論んでいた週に一回は昼ビールなんて、どこの世界の話?なのである。

かくまでも、酒に執着がなくなっていったものかと思うが、日常においても週三日お休肝日を設定しているくらいだから、それを乗り越えて昼ビールだなどとは、所詮無理筋となってしまった。

そうか、これが老化というものかとは、リアルタイムで痛感していたこと。もちろん中には、昼酒をなお辞さずな向きもいらっしゃるだろうが、もはやそこまでの欲などはない。

おいしく呑んでこそのビールゆえ、無理矢理に呑む必要などないのは言うまでもなく、ふと思い立った時に軽く1杯注文して呑むだけの話なのである。

……最後に昼ビールを呑んだのがいつだったか記憶をたどってみたが、確か8月下旬ではなかっただろうか。

《ビールのトピックス一覧》
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謔話§一日一句~旧正月を縮めて~ [俳句]

季語は・・・旧正月

旧正や 鳥居をくぐる 人ひとり

【去年の今日】商話§顔を覚える人覚えない人
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穀話§残ったご飯は冷凍に [米]

もはや高齢者夫婦となった二人、ご飯を食べるのは主に昼と夜で、電気釜ではなく、土鍋を使ってガスコンロで炊いている。

晩ご飯で一度に炊くのは二合。食べるのは二人で一合ほどで、残ったご飯はラップで包んで冷凍して無駄なく活用しているのだが、去年あたりから同居人が、ラップの表にフェルトペンでグラム数と日付を書き込んでいるのだ。

そうすると、その後冷凍ご飯を解凍するのに重宝するのだが、もっともっと早く気がつけば、いちいちキッチン量りを使わなくても済むのにと思った。

昼にはカレーを食べることが多いのだが、夫は200gほど、同居人は170g前後……カレーの時が一番にたくさんのご飯を食べるのである。

夕食になると少なくなって150~180g程度で満足するが、それにしても、独身時代は一人で一合を食べていたりしたわけで、いかにエネルギーを消費しなくなっているのかが、現実のものとして突き付けられているのだ。

《日常のトピックス一覧》
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練話§ブラックラムズ対スピアーズ[駒沢] [ラグビー]

スピアーズが足搔いている。前節までで2勝3敗と黒星が先行、前シーズンの覇者は、マルコム・マークスとバーナード・フォーリーの2枚看板を欠いたまま、苦しい試合が続いている。駒沢陸上競技場は快晴、そしてこの日の観客は7,608人

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二人がプレイしていた時と、欠いた時では、微妙な違いがあるのかどうかはわからないが、ちょっとしたタイミングのずれが、連係を途切らせてしまうような気がした。

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終始、スピアーズが先行されたのは、ブラックラムズのスタンドオフであるアイザック・ルーカスのクレバーなボール回しと果敢な突破に手を焼いたと感じられる。



勝負は最後の最後までもつれて、スピアーズが5点をリードしたノーサイド直前、ブラックラムズがペナルティトライで逆転。ところが80分のホーンが鳴ったとほぼ同時にブラックラムズが密集で反則を犯し、ペナルティキックをゲラード・ファンデンヒーファーが決めて18対17の逆転サヨナラ勝ち……ようやく3勝3敗の五分まで持ち込むことができた。

それにしても負け試合同然から勝ちを拾ったというのは、まったくほめられないところではある。そしてスピアーズ我慢の試合運びはなおも続くのだ。

《ラグビーのトピックス一覧》
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謔話§一日一句~醸し人の技~ [俳句]

季語は・・・寒の水

寒造り 寒の水より 由来して

【去年の今日】週話§土曜枯寂~早くも一月終了~
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週話§日曜流転~クォーツ腕時計がピッ!~ [時計]

1980年代に入った頃、コンサート会場などでクォーツ時計が一時間ごとに発する“ピッ”という電子音の問題が発生した。

クオーツ時計は、正確な時刻を刻むのが特徴だが、それでも若干の狂いは生じるわけで、数秒ほどの間にあちこちで“ピッ”“ピッ”“ピッ”と鳴っていくのである。音を止められる機種もあるが、止められない奴はお手上げである。

そんな電子音は何年か経ったところで沈静化したが、ほどなく“二の矢”が続いた……携帯の着信音である。これがいかにパフォーマンスの邪魔になるものか、ステージ上の演者、演奏家はもちろん、観客も大迷惑を蒙るのだ。

これに関しては会場側が電波抑制装置を設置したことでいくぶんかは改善された。だが、設置していない会場もあるし、電波抑制が弱いからかどうか、歌舞伎座では時折携帯の着信音が聞えることがある。

一月大歌舞伎『荒川十太夫』の芝居最中にも携帯が鳴ったことを、当事者の松緑が自分のブログで語っているが、これほどの迷惑行為はなく、松緑が怒るのも無理はない。舞台開演前のちょっとした心遣いがほしいものだ。

《歌舞伎のトピックス一覧》
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謔話§一日一句~起き上がり小法師?~ [俳句]

季語は・・・白菜

白菜が直立 達磨めく姿

【去年の今日】過話§上京五十年~住んだ下宿~
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週話§土曜流転~自宅で葬儀~ [私事]

40年ちょっと前に母親が亡くなった時は、実家で通夜から葬儀まで行った。

その当時は家の大きさとは関係なく、自宅での通夜と葬儀が当然のことで、その後、1990年代半ばを過ぎた叔父の葬儀も、彼の自宅で行ったのである。

それは田舎町であるがゆえのことで、東京あたりでは既に斎場を借りての通夜と葬儀を行うのは一般化していたと思われるが、実家付近で斎場が使われるようになったのは世紀が明けてからのことではと想像しているのだが。

ちなみに我が家では、2006年に亡くなった父親の通夜と葬儀のために斎場を借りたのだった。

どちらがどうかという比較をするのは難しいが、費用の問題を除けば、斎場で行うほうが気兼ねはなさそうだ。

《日常のトピックス一覧》
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謔話§一日一句~もう一息だ~ [俳句]

季語は・・・笹鳴き

笹鳴きの 覚束なさの もどかしく

【去年の今日】商話§顔を覚える人覚えない人
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湯話§窓のある浴室で [生活]

結婚して最初に住み始めたマンションの浴室に窓はなかった。左右を隣家に挟まれていたから無理もないが、同じ棟の角のお宅でも浴室に窓はなかったのだ。

そして今の我が家には浴室に窓がある。上京するまで住んでいた実家には、そもそも風呂がなく、銭湯通いの日常だったから、風呂のある家というのが素朴な憧れだった。

設計にさえ気配りすれば、マンションに窓付きの浴室を組み込むことはさほど難しいことではない。それは分譲と賃貸に関係なく十分に可能なことである。

窓のない浴室を使っていた時は、換気扇をひとしきり回しはしても、湿気が抜け切るような感じはせず、すっきりと乾いてくれなかったという記憶だ。

もちろん、窓といっても大きいわけではなく縦長で磨りガラスがはめ込まれて、小さく開閉できる程度で、上階だからプライバシーはぎりぎりセーフといった感じだろうか。そして夏場は照明なしでも眩しい西日が射し込んできて、実に快適なお風呂ライフを楽しんでいるのである。

《私事のトピックス一覧》
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悪話§詐欺も手が込んで [日本]

ある人のところに、某大手ディスカウントストアからと称して電話が掛かってきた。その詳細はこちらを参照。

その手口は実に手が込んでいて、ここまでくるとうっかり騙される人間が続出しそうな怖さを感じる。以下はある人が実際に体験した話である……

お店「あなたの父親名義のクレカで買い物しようとした中国人がいたので、念のため消費者センターに連絡してください」

と言った後に“消費者センター”の電話番号が伝えられたのだが、その番号冒頭が050で始まることに不審を感じて警察に問い合わせてみたところ、新手の詐欺だと判明したのだ。

消費者センターの電話番号が050で始まるわけはないと気がついたところが肝腎で、そうでなかったらその人は信じこんだまま電話をして、うっかりと自分の個人情報を喋ってしまうところだった。

まだ、ボケが進行しているわけではないから、振り込め詐欺のほとんどについては正しく対応できるという自信はあるが、ここまで手口が進歩してきてしまうと、きっちり撥ねつけられるかどうかわからなくなってきてしまう。

ほんの少しばかりの安心材料といえば、我が家は夫婦二人以外には親も子もおらずなことだ。

《日常のトピックス一覧》
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謔話§一日一句~ゴミ置き場を虎視眈々と~ [俳句]

季語は・・・冬日和

ゴミ漁り 群れる烏や 冬日和

【去年の今日】過話§上京五十年~東京を歩いた~
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行話§水沢腹堅~七十二候~大寒 [七十二候]

大寒の次候“水沢腹堅(さわみずこおりつめる)”である。

寒さも間もなく底である。

かつて、ラグビーの日本選手権が行われていた時のラグビーシーズンは、おおよそ2月には終わっていた。社会人ラグビーから20年前にトップリーグに変わり、さらにリーグワンと変わるごとに、シーズンは2月一杯から5月までと伸びていった。

ラグビーシーズンといえば冬だという思いは今だに強く、5月にラグビーだなどとは……今だに違和感を持っている。

そういえば、ラグビーのワールドカップも9月から始まるわけで、2019年の日本大会の時もまだまだ暑い中での開催だった。それでも、スタンドで観戦している我々はまだ楽なものだったが、ピッチで戦う選手たちには負担が大きかったのではないかと思ったのだ。

《七十二候のトピックス一覧》
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心話§怖がりである [私事]

ごくごく単純に“怖がり”なほうだと思っている。

山歩き――尾瀬歩きだが――は独りなので、山道を歩いている時は、様々な不安要素が頭の中でグルグルと回っているのだ。

道を踏み外して怪我をしやしないか、道を間違えやしないか、熊や鹿などに出遭ったりしないか……などなど、考え出したらキリがない。アルバイトをしていた頃は、夜行バスで着いて、まだ夜が明けきらない道をヘッドライトを頼りに歩いたりしていたが、気がつくと前後に人の気配はなく、何となく屁っ放り腰で歩いていたような記憶も薄っすらと。

道を間違えやしないかについては、シーズン中であれば木道の上を歩いていれば間違えることはない。だが残雪期に何回か歩いた時は、林の中でガスで視界が悪くなってルートを間違えそうになったことはあった。

定年退職後、尾瀬に入るのは登山客の少ない平日ばかりになったので、特に鳩待峠から下る時は、前後の見える範囲に人がいないことばかりで、そうすると人が恋しくもなってしまう。

それでも、ぽつぽつと後ろから追い越して行ったり、峠に戻っていく人とすれ違ったり、そうこうしているうち、尾瀬ヶ原が近づいて、道が平らになると、ほどなく山ノ鼻の山小屋が見えてきて、林の中の寂しさから解放されるのである。

《私事のトピックス一覧》
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謔話§一日一句~やる気ゼロ~ [俳句]

季語は・・・炬燵猫

ツンデレも 愛想もなくて 炬燵猫

【去年の今日】顧話§今日の歴史~何の不都合が?~
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連話§ワタシの酒肴[178]おせち料理 [酒肴]

[承前]

おせち料理は酒の肴である。今さらながら、わざわざそんなことなどいう必要がないほどに否定のしようがないことである。

もう長いこと我が家では、おせち料理の類を何種類か取り寄せている。ラインアップは決まっていて、黒豆、蒲鉾、栗きんとん、数の子、イクラ、小肌である。数年前まで伊達巻もリストに入っていたが、それなりにうまい伊達巻でも夫婦二人とも好みではなく、あっさりリストから外れた。

それ以外は不動のメンバーで、栗好きの同居人にとって、栗きんとんは欠かすことはできないし、やはり数の子も筆頭に挙げたいくらいだ。

だが……海なし県生まれの身にとって、実家のおせちに数の子の姿はなく、数の子を口にしたのは、結婚してからというのも何だかなである。そして、おせち料理一番の酒肴はイクラであることを否定する人はいないだろう。

いかにも“プリン体の王様”といった風情と見受けられるオレンジレッドの粒々は、だがうまい! 一応は、プリン体を気にして遠慮がちに食べるが、締めのご飯をイクラ飯にしてしまうことで元も子もなくなるのである。
                               [続く]

《酒肴のトピックス一覧》
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光話§えっ? [日常]

あと一週間で1月が終わるとは……ついこの間、おせち料理をつまみに酒を呑んでいたではないか。

今月は賑やかなことに、歌舞伎が4回、それにラグビー観戦も入っている。だからなのか、暦の進みが速いと感じてしまう。

家にいようと思えばいくらでも籠ってしまえるので、こうして意図的にでも外出する機会を作り出しているのだ。

そうすることで辛うじてではあるが、世間との接点を繋ぎとめておくことにしているのである。そして外気に触れればいくぶんかはリフレッシュしたような気分にもなってくれる。

それにしても“えっ?”という時の速さではないか。そんな目まぐるしい時の速さに押し流されないよう、淡々とかつ冷静に日々を過ごしていきたい。

《日常のトピックス一覧》
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謔話§一日一句~枝に咲く花~ [俳句]

季語は・・・臘梅(ロウバイ)

臘梅の 香の満つバスや 帰り道

【去年の今日】過話§上京五十年~半世紀かよっ!~
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街話§神保巷塵[107]馴染みの店が閉まること [神保町]

[承前]

神保町で宮仕えをしていた37年半の間、多くの飲食店のお世話になったが、気がつくと行きつけの店が閉まっていることなど珍しくはなかった。

何の予告もなく、月末とかのタイミングで閉じてしまい、少しごぶさたして久々に出かけてみると“閉店のお知らせ”が貼ってあって、眼にした瞬間にうろたえてしまうことも珍しくなく、なぜ気がつかなかったのかと歯ぎしりすることになるのである。

一番にショックだったのは、神保町すぐ隣の小川町にあった居酒屋“鶴八”が閉店したことだった。気がついたのは2006年になってすぐあたりだから、2005年には閉店していたのだろう。

劇込みすることもなく、客入りもほどほどのカウンターでゆるゆると桝酒を呑んで、気の利いた酒肴を楽しめた店だった。そんな店がなくなってしまうのは本当に痛恨事だったのである。

その後、2014年夏には、神保町から少し離れた神楽坂の割烹“渡津海”が閉店……定年退職するまで通えると思っていた店だったのに、定年まで一年を残しての閉店だった。

そうして閉店したほとんどが個人営業の店で、チェーン系など片手にも満たない。そうして定年退職した後の神保町は、雨後の筍のごとくラーメン屋があちこちで開店しては閉店を繰り返す無限ループが起きているのだ。
                               [続く]

《神保町のトピックス一覧》
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元話§壽初春大歌舞伎夜の部~寿曽我~ [歌舞伎]

松も取れ、正月気分などすっかり消え失せた歌舞伎座夜の部に行ってきた。

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舞踊『鶴亀』に始まって、休憩を3回挟んで『寿曽我対面』から『息子』そして『京鹿子娘道成寺』と一時間足らずの演目が並んだ、気楽な舞台。

『鶴亀』は福助、松緑親子、幸四郎親子の正月らしくたゆたうような一幕。

正月らしい演目『寿曽我対面』は扇雀の十郎、芝翫の五郎、梅玉の祐経、彌十郎の朝比奈、他。扇雀の存在感が薄く、もう少し柔らかみもほしかった。芝翫は悪くはないと感じたが、声は張り上げ過ぎていなかったか。そして、相変わらず梶原親子のパンクっぷりよ。

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『息子』を観るのは2005年以来。その時も幸四郎が息子の金次郎を務める。白鸚の火の番、染五郎の捕吏を祖父から孫三代、三人だけの舞台。歌舞伎の舞台においては、喉を詰めるような白鸚の口跡は好きではない。だが、今回のような“ストレートプレイ”的な舞台の表現には合っているような気がするのだが。

とはいえ、前回観た時も思ったが、心理劇が正月の舞台にふさわしいのかと言うと……。

最後に『京鹿子娘道成寺』は、右近の花子。前半は殊勝に踊っていたように思われたが、後半に進んでいくにしたがって、あざとさが目に付いてきたと感じられた。品よく踊ってほしい踊りではないか。体育会的に見えるようではいけないのである。

終演は19時半過ぎで、21時前に帰宅。

《歌舞伎のトピックス一覧》
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謔話§一日一句~老舗の佃煮~ [俳句]

季語は・・・冬深し

冬深し 葉唐辛子を 噛み締める

【去年の今日】週話§日曜枯寂~ラグビー三昧~
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纏話§句読点の塩梅 [日本語]

句点“。”は文章の区切りなのでともかく、問題は読点“、”遣いである。一つの段落を構成している文章を、どう読みやすく書き綴っていくか、その“キモ”が読点なのである。

ブログの文章をまとめていて、どういったことに気を遣っているのかといえば、むやみに凝った漢字は使わす、平易な平仮名遣いを心掛けているが、あまり平仮名ばかりが続くと、それはそれで読みにくくなってしまうので、漢字との配合は考えることになるのだ。

そうして読点のお世話になるわけだが、打ち方ひとつで文章のニュアンスが変わってしまうから、あだやおろそかにはできない。

平仮名度が高い文章のゆえ、漢字が入らずに文章が続くと、何とも読みにくい文章になってしまう。それを読みやすくするために読点を入れようとするが、短すぎるセンテンスで打っていくと、読点だらけで文章が散漫になって落ち着きがなくなる。

かといって読点なしというわけにはいかず、そのあたりは何とも悩ましい。

そうしてかなり気を遣って書いた文章が“これ”なのだが、はたして読みやすく仕上がっているだろうか……“そうして、かなり”と、読点を入れるほうがいいのかな。

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余話§新春浅草歌舞伎第二部~歌昇~ [歌舞伎]

平日にもかかわらず、雷門から仲見世の奥が見通せない混雑を横目に、新春浅草歌舞伎第二部を観てきた。

歌昇の『熊谷陣屋』から、種之助が『流星』を踊り、最後に松也の『魚屋宗五郎』である。そして、この日のお年玉<年始ご挨拶>は隼人。階段のない舞台から身軽に客席に飛び降り、お客さんにインタビューした後も、軽々と舞台に飛び上がってみせたのは驚きである。

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今年の浅草歌舞伎で松也、歌昇、巳之助、新悟、種之助、米吉、隼人の7名が“卒業”する、いわば卒業試験のような演目が並び、中でも歌昇の『熊谷陣屋』は最難関と言えるだろう。

が、まずまず大健闘と言っていい出来だったと感じた。当然ながら吉右衛門の熊谷を思い出し出し観ていくことになるのはしかたのないことで、歌昇にしても目指すのは吉右衛門の熊谷であるのは言うまでもない。そしてどこまで吉右衛門に迫れたか……ひとかたならぬ思い入れをこめての大熱演が繰り広げられた。

もちろん、吉右衛門の大きさは望むべくもなく、歌舞伎座の舞台にかけるのは時期尚早ではあれど、歌昇なりの熊谷次郎直実が描けたのはなかっただろうか。だが、先はまだまだ長い。

新悟の相模、莟玉の藤の方、巳之助の義経と堅実である。そしてもちろん、人間国宝歌六の弥陀六が圧倒的な存在感で一気に舞台が締まった。

二つ目『流星』は、種之助一人で流星を屈託なく踊るもの。1時間半の大作2本に挟まれた一服の清涼剤。

最後が松也の『魚屋宗五郎』である。メンバー9人勢揃いに加えて、ベテランの橘太郎と歌女之丞が脇を締める。酔ってからの松也は大柄のゆえ、舞台狭しと暴れまくって豪快といえば豪快か。

記憶に残るのは種之助か。第二部でも流星を踊り、宗五郎でも小奴三吉で存在感を示していたが、女形から赤っ面までと、器用な役者になってくれるだろう。

終演後は1階ロビーで行われていた、メンバー9人が並んで待つ能登地震義援金に協力。腹が減っていたので、雷門近くの蕎麦屋で天麩羅蕎麦と天丼、ビールに日本酒一合で帰宅。

《歌舞伎のトピックス一覧》
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謔話§一日一句~最寄駅近くの立ち呑み~ [俳句]

季語は・・・春遠し

夜の部が はねて角打ち 春遠し

【去年の今日】週話§土曜枯寂~泥酔~
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週話§日曜流転~エスプレッソ~ [コーヒー]

初めてエスプレッソを飲んだのは、カフェでギャルソン(店員)のアルバイトをしていた時のことだった。

おフランス風を気取ったその店にはエスプレッソマシーンが置かれていて、アルバイトでも休憩時に淹れてもらって自由に飲むことができたのだ。

そのおかげでエスプレッソの味を覚えたのだった。酸味の強いコーヒーよりも、コーヒーに苦みを求めているほうなので、エスプレッソはうってつけなのである。

そういえば、一度だけ旅行したイタリアで“バール”と現地で呼ばれているカフェに入ってエスプレッソを注文したことがあるが、その時に居合わせたお客さんが、エスプレッソの中に小さじ山盛りの砂糖を放り込んで飲んだのには驚いた。

本場(と思われる)のエスプレッソはデミタスカップに半分ほどしか入っておらず。件の客は、たっぷりと砂糖が沈んだエスプレッソをスプーンでかき回すと“グイ!”と飲み干して店を出ていったのだ。

それが本場のスタイルなのかどうかはわからなかったし、そんな飲み方など今だにしてはいない。

《コーヒーのトピックス一覧》
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