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顧話§今日の歴史~分別の手間かけて~ [京都]

1981年10月9日、京都市議会で日本初の「空き缶回収条例」可決。

今ではあたりまえになった、空き缶やペットボトルの回収事業だが、始まったのは42年前の京都だった。

実働に漕ぎつけるまでには、多くの課題をクリアする必要があっただろう。単純に空き缶といっても、スチール缶もあればアルミ缶もあって、捨てる側は一緒くたに放り込んでいるが、回収するほうは、それから分別していく必要がある。

リサイクル事業が軌道に乗るまで、どれほどの年月が必要だっただろうかと思う。

もちろん捨てる側にも色々とやるべきことが増えてきていて、ペットボトルのキャップとラベルは取り除いて捨てるようになっている。昨今はさらに、そうした処理が行われていなかったら回収しないというルールで臨む自治体も現れてきているのだ。

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練話§京都祇園祭・・・・・・本日山鉾巡行 [京都]

土曜日の“宵々山”に始まって、宵山は土曜日。前祭の山鉾巡行が行われる17日は海の日で祝日という巡り合わせゆえ、京都はさぞかし混雑の極みであろう。

山鉾巡行を観たのは1回だけだが、宵山は2回歩いている。最初に歩いた時は、四条通で突然のゲリラ豪雨に見舞われてしまい、慌てて雨宿りをしたこともあった。

そして京都の夏である……何より暑い、本当に蒸し暑い。動かずにじっとしていても、じわりじわりと汗が噴き出してくる。

そんな中、京都の大学に通っていた高校時代の同級生の下宿に転がり込んで四条烏丸を中心にした山鉾町を辻から辻へと、せっせと歩き回ったのだ。

そこには、京都という“千年の都”ならではの、長く継がれ継がれてきた、様々な事象を眼にすることができたのは、関東平野の北の端に生まれた身にとっても十分に刺激的な体験ではなかったか。

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尺話§祇園祭の風景 [京都]

3年ぶりに再開が叶った京都の祇園祭も、日曜日に後祭りを無事に終えた。

テレビ中継で、前祭りや後祭りの山鉾巡行の様子を眺めながら、ちょっとだけ時間を明治頃に戻すことを試みることにしたのだが、検索すれば、明治期の祭りを撮影した写真が残っていて、想像の大きな助けとなったのである。

明治期、建物はほとんど木造2階建てで、鉄筋コンクリートの高い建物など存在はしていなかった。なので、その当時の祇園祭の鉾も、立ち並ぶ町家を睥睨しつつ悠然と進んでいくのだ。

↓朝日新聞デジタルより
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町家の2階は、鉾の稚児やお囃子が陣取るスペースとほぼ同じ高さにあるので、守り粽を渡したりすることもできて、見物人と鉾との距離が近かったことを物語っている。

↓朝日新聞より
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そして上の写真が今年の山鉾巡行の様子だが、四条、河原町、御池といった大通りでは10階建てにも及ぶビル群の谷間をしずしずと進んでいて、かつてあったような迫力は失われたと感じてしまう。

それは1954年、怪獣ゴジラが登場した時の身長が50mというもので、当時の日本では彼より高い建築はあまり存在していなかったのが、半世紀も経たない間に超高層ビルが建ち並んでしまい、ゴジラが埋もれてしまう事態に陥ったことと似ていなくもない……か。

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週話§日曜有閑~京都祇園祭山鉾建て~ [京都]

京都の祇園祭が3年ぶりに再開される。

今年は暦回りのおかげで、来週の土曜日が宵山。日曜日に前祭の山鉾巡行が行われることになった。

そして一週間前の今日は、前祭の山鉾建てが始まるのだ。本番まで一週間、意外と切羽詰まって建て始めるものだなあとはいつも思うこと。

一度だけ、京都の大学に通っていた高校時代の同級生の下宿に転がり込んで祇園祭を観たことがあった。京都大学の米山俊直ゼミナールの学生たちとのフィールドワークをまとめた中公新書『祇園祭』を読み潰して情報を仕入れ宵山から山鉾巡行まで、可能な限り観て歩いた。

宵山の夕方は、突然のゲリラ豪雨に見舞われたりもしたが、うまく避難して路地裏の屏風祭を見て回ったのも記憶に残っている。

やはり圧巻は17日の山鉾巡行で、巨大な鉾が悠然と四条通りを進んでいく様に“京都の底力”を見せつけられた思いがしたのだ。

さすがに京都の夏は半端なく暑いので、老いの我が身に祭りを受け留めるエネルギーが残っているかどうか……またいつか、祇園祭に行けるだろうか。

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覚話§地理感覚~京都と滋賀~ [京都]

定年退職した翌年、久々に京都を旅行した。目的は、びわ湖ホールで上演された『さまよえるオランダ人』を観ることで、その後、京都に移動して2泊した。

琵琶湖周辺を訪ねたのは高校の修学旅行以来だが、頭の中では京都琵琶湖の位置を、かなり距離感離れめで認識していた節がある。

どうも、京都という“都”を祭り上げてしまっていて、すぐ隣にあるはずの大津あたりの町を、さらに10kmくらいは東に遠ざけてしまっていたようだ。府県境が存在することで、距離感を増大させてしまうという発想はどこからやって来たのだろうと改めて思う。

大津から京都のホテルに向かう経路を調べたら、琵琶湖大津から京阪京津線に乗ればそれがそのまま地下鉄に乗り入れていて、ホテルが建つ烏丸御池まで一本30分足らずだとわかった……京都と大津はものすごく近いのである。

そうして京阪京津線に乗ってみれば……路面電車に始まり、登山鉄道となって逢坂の関を越え、最後は地下に潜るという、何ともユニークな運行形態を楽しんだのだった。

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調話§聖護院大根がやって来た! [京都]

宅配野菜の中に京野菜の聖護院大根が入ってきた。普通の大根だったら、いくらでもやりようがあるのだが、聖護院大根は初めてである。

ネットでレシピを調べて、最初に試したのは“大根焚き”で、12月はじめに京都の千本釈迦堂(大報恩寺)などで行われている“諸病封じ、健康増進”を祈念する年中行事なのだ。



大根焚きの中身はシンプルで、大根と油揚げをたっぷりの出汁は入った鍋で煮るもので、これはもう間違いなく絶対にうまいに決まっている。

というわけで、我が家の聖護院大根第一号は大根焚きとなった。出汁がしみ込んだ聖護院大根は、思いのほか軟らかい。軟らかいけれど煮崩れしないのが聖護院大根ということで、熱々の大根とお揚げをハフハフといただいたがこれは本当になかなかうまい。

京都という土地が丸くて柔らかい大根を生み出してくれたようで、三浦大根や練馬大根に代表される、関東の硬めな大根とは一味違う味わいを楽しむことができた。

まだまだ半分以上残っていたので、おでんの具にして煮込んだ。

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週話§土曜粛々~今年も京都の祇園祭は~ [京都]

今年も、4月半ばには祇園祭の中止が発表された。数十万人の見物客が集まる催し物ゆえ、やむを得ない中止であろう。

ただし、山と鉾の多くがそれぞれの山鉾町で建てられて姿を見せてくれる。巡行こそできないが、せめては山や鉾を建てることで、疫病退散を祈念するということである。

本来の目的を考えるなら、祭りを実行するべきところだろうが、あまりにも人間が集まり過ぎてしまうので、中止せざるを得ないということだ。

年内にはワクチン接種が進み、日本人の7割でも接種完了するならば、来年にはあちこちで多くの祭りが戻ってくることだろう……などと期待する。

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週話§日曜恬淡~例年であれば~ [京都]

2日前に京都祇園祭の前祭が終わり、24日の後祭を待つのだが、今年は祇園祭がすっかり中止になってしまったので、さぞや静かな京都であろう。

そして一か月後に行われる大文字、五山の送り火も今年は“点”のみで下のような形で行われるようだ。

↓京都新聞から拝借
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うーん……さすがに、もう少し何とかならなかったのかと感じてしまうのは余所者のゆえであろうか。

ともあれ、死者の霊をあの世へ送り届けるのと合わせて、世に蔓延る疫病もあの世へと送ってやってほしいものである。

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