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連話§ワタシの酒肴[189]カプレーゼ [酒肴]

[承前]

“カプレーゼ”と言われて、即座に「あれ」とわかる人がどれくらいいるものか。

まあ要するに、トマトとモッツアレラチーズをオリーブオイルとバルサミコで和えたサラダなのだが。

初めて食べたのは、たぶんあっちを旅行していた時で。肉物に辟易してきた頃、パスタでも食べようと入ったイタ飯屋だったのではないかと思われる。

もし、メニューにカプレーゼとだけしか書かれていなかったら、わかることなくスルーしてしまったかもしれないが、料理名の横に簡単な説明文が書かれていたようで、それなら注文しようじゃないかということになったのだ。

まあ、イタ飯屋は旅行中のお助けレストランで、それ以外にも生ハムみたいなのがあったりして、ちょいとばかり軽やかな食事を楽しむことができる。

そんなわけで、旅行中のカプレーゼはありがたい一品になってくれていて、それは我が家の食卓にあっても、それほどくどくもない、爽やかあっさりとした肴として重宝しているのだ。
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週話§日曜流転~病みつきなんすよ~ [酒肴]

いわゆる“かわきもの”のつまみ2種である。

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左は老舗和菓子メーカーが“満を持して”売り出した「だまされたと思って食べてほしい『海苔チーズサンド』」なのだ。店頭で見つけて“だまされてやろうじゃん”と買い求めたが、これがうまい!

塩味の煎餅に挟まれたクリーミーなチーズ、そしてパリッパリの海苔……これにはすっかり騙され、もとい魅了されてしまった。酒のつまみにもなるがどちらかというと、恰好のお茶うけといていただいている。

そして右の一品、もとい逸品は“にんにくピーナッツ”なるもので、これが実に危険なつまみ……皮付きピーナッツとサクサクの揚げにんにくが病みつきを約束しているのだ。

そして時に入手困難になったこともあった。スーパーのナッツ売り場で見つけて試してみたら、これがめちゃ旨ではないっすか!それで、ことあるごとに買っていたある日、棚から姿を消していた。一度食べて覚えた味は、あたかも麻薬のごとく身体が渇望するのである。

数か月ほど忽然と姿を消していた、にんにくピーナッツが再び棚に出現した時、我々は狂喜した。そして“おとな”発動をして、家に途切らせぬよう、まとめ買いを欠かすことはないのだ。

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連話§ワタシの酒肴[188]里芋の煮っころがし [酒肴]

[承前]

毎日であるとか、たくさんというわけではないが、里芋の煮っころがしは好きだ、5個か6個もあれば日本酒の佳き肴として舌を喜ばせてくれる。

醤油、砂糖、酒などで甘く色よく炊いた里芋はねっとりとした感触が日本酒を進ませてくれるのは何とも不思議なことで、子どもの頃にはこんなもののどこがうまいのかと思っていたが、長じてみればこうした味がわかるようになるという不思議。

こういうのが“大人の味”ということなのだろう。
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連話§ワタシの酒肴[187]ハンバーグ [酒肴]

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ハンバーグが嫌いな人……手を挙げて!

“いない”ということにして先に進むことにしよう。初めてハンバーグを食べたのがいつのことだったか、意外にもかなり正確に記憶していると思う。それは、小学校の入学式の帰りで、両親が世話になっていた町一番の洋食屋に行った時、ちょうど昼飯時だったので、店主が入学祝いにお昼ご飯を出してくれたのだ。

お子様ランチのような設えで、そんな中に肉団子くらいの大きさの挽肉料理が入っていたのだが、今思えば間違いなくハンバーグなのだった。

そして、それを最後にハンバーグの空白期が続く。長いブランクを経て、その次に食べたのがいつのことだったか、とんと記憶がない。何しろ、外食をほとんどしない実家だったので、ハンバーグにありつこうにも、そのチャンスがなかったのである。

今思えば、その“ハンバーグ”とやらは、レトルト製品ではなかったかと記憶をたどるのだ。そしてそれは、昔食べたハンバーグとは似ても似つかない別物だったのだ。

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今、ハンバーグを食べる機会は多く、神保町のランチョンに行った時の多くは自慢メンチカツを注文するが、時にハンバーグ食べたい!の虫が騒いで、目玉焼きがお約束でトッピングされた真っ当そのもののハンバーグを頼むのである。
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連話§ワタシの酒肴[186]生ハムおいしい [酒肴]

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初めて生ハムを食べたのは1970年代の半ば過ぎ、知り合いが連れて行ってくれたカジュアルなステーキレストランだった。確か国産で、たまにしか入荷しないので、口にできたのはラッキーだったようだ。

生ハムが日常の食卓にのぼるようになったのは、結婚してからのことで、実は生ハムの存在自体を忘れていた節がある。

なので、我が家での生ハム初めがいつのことだったのか、記憶にないのだ。スーパーの棚で見つけて、気がついたら酒の肴の主役の一つとして存在していたのだった。

家で食べる時は、貝割れ菜を添えてもらって、塩味と貝割れのピリ辛の合わせ技を楽しんでいる。

普段使いのスーパーマーケットで売られている国産生ハムは何ちゃって度が高く、風味には欠けてしまう。好みとしてはスペインのハモンセラーノよりは、イタリアのプロシュートのほうがよろしい。

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そして、これまでに食べた生ハムで、一番うまかったと自信を持って言えるのは、6年前にインスブルックのスーパーマーケットの肉売り場の生ハム。その場で薄くスライスしてくれたのを、ホテルに持ち帰って夕食に食べたのだが、鮮度上々で、かつ風味豊か……そうだった、山のすぐ向こうはイタリアではないかと実感したのだった。
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連話§ワタシの酒肴[185]チャーシュー [酒肴]

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焼豚(チャーシュー)である。叉焼とも書くが“串焼き”という意味らしい。

そして、焼豚焼豚と標榜してはいるが、そのほとんど大多数を“煮豚”が占めている疑惑が発生している。ちなみに“正しいチャーシュー”はこちら。

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さすがに、こうした手間はかけられないか、設備の問題か、ラーメン屋の多くは、塊り肉を煮込み、ラーメンのタレに漬け込んだりしたものを出している……まあ、食べるほうにしてみたら焼こうが煮ようが、まあ、どちらでもかまわないのだが。

それで酒の肴だが、写真のように辛子などちょいとつけたりして食べるのもよろしい。

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だが、いいチャーシューが手に入ると“葱チャーシュー”を作ってもらう。刻んだ長葱と食べやすく切ったチャーシューを豆板醤などで和えるだけだがこれがピリ辛でうまい。
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連話§ワタシの酒肴[184]栃尾揚げ [酒肴]

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新潟は栃尾の油揚げを初めて食べた経緯はこちらを参照のこと。

まあ、何しろ不思議な油揚げである。厚揚げのような厚さなのに、中はフワフワしている。そのフワフワした厚みの中に、刻み葱や葱味噌、納豆などを挟み込んで、電子レンジで温めたり、グリルで焼いたりしていただくのだ。

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何より一番の好みは、刻み葱をたっぷり挟み入れてレンチンし、生姜醤油をかけるだけというシンプルな奴だが、リンクに書いたように、神保町に存在した新潟ラーメンの店が、夜は居酒屋に変貌した時の一推しつまみがこれ。

それ以来、栃尾揚げといえば刻み葱に拘っている。呑めた頃だったら、一枚の栃尾揚げを注文すれば二合、三合は軽々と呑めてしまう……お得なつまみだった。

というわけで先月、車で出かけたデパートの食料品売り場に栃尾揚げの出店があって、いそいそと買い求めた。いつもどおりに生姜醤油を垂らし、晩酌の佳き友となってくれたのである。残念ながら二合も三合も呑めなくなっていて、少しばかり持て余しそうにはなったが。
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https://reinheitsgebot.seesaa.net/article/200709article_17.html
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連話§ワタシの酒肴[183]バターコーン [酒肴]

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居酒屋に行って、積極的に注文するわけではないが、あれば何となく食べてしまう酒の肴の類である。

よく注文したのは、同居人と最初に行った居酒屋と思われる、チェーン系の天狗。ここは何しろ安くて、最初期の1980年代半ば頃は、二人でしこたま呑み食いしてもお勘定が2500円行かなかった記憶だ。

そんな注文した中に、鉄のプレートで熱々のバターコーン(コーンバター)も入っていて、缶詰のホールコーンを炒めてバターをのせただけの本当に簡単なつまみなのだが、これがけっこううまかった。

食べる時に醤油をちょっと垂らしてもうまいし、もちろんそのままでもうまい。主役を張れるわけではないが、さり気なくそこにいつつ存在感を主張する名脇役という位置付けだろうか。
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連話§ワタシの酒肴[182]ナムル [酒肴]

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韓国朝鮮料理の“ナムル”が好きだ。特にほうれん草と豆もやしがうまい。

焼肉屋でも単品で注文することがあるし、脂っぽい肉の後に食べると、口がすっきりしてくれるようだ。もちろんビールのアテにもウエルカムである。

日本で主に食べられるナムルは、上の2つの他にゼンマイと大根のナムルがあるが、ワタシ的酒肴としてはそれほど好みではないが……ビビンバの中に入っているのはOKだが。

考えてみればほうれん草のお浸しにあたるのがほうれん草ナムルということだと思われるけれど、味付け一つでまったく別の料理になるとはである。
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連話§ワタシの酒肴[181]フライドポテト [酒肴]

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フライドポテトについて書いたことはあったかな……まあいいや。

皮付きと皮なしとどっちが好きかと聞かれたら、どちらでもOKだけれど、カリカリッとした食感に皮付きは合わないだろうと考えるほうではないか。

それで、ポテトの外がカリっとしていた中がふんわり柔らかいのと、某ハンバーガー・チェーンの細長く全般カリッとしたのとでは、後者の方が好きなように思う。

もっとも、もう長いこと“M”のフライドポテトからはご無沙汰なので、今どうなっているのか知りようがない。

ビール主体の店に行くとフライドポテトを食べることはあるが、単品で注文することはなく、ソーセージとか、そういった別の料理の付け合わせとして出されるフライドポテトを食べるのは、単純に食べる量が減っているからである。

昔からじゃがいもの類は好物だったが、五十代以前ほど食べられなくなってしまっていて、だからフライドポテトだって数切れも食べれば、口が満足して、それ以上はもうけっこうみたいな自分がいるのは、少しばかり寂しい。
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連話§ワタシの酒肴[180]鶏唐揚げ [酒肴]

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偏食だった子どもの頃は、肉の類を受け付けなかった。どうにか少しずつが食べられるようになったのは中学以降のことだが、それでも鶏肉を食べることはなかった。

東京に出ていく前後だったか、高校生の頃だったか、同級生たちと入った店で同級生が注文したのがフライドチキン。不承不承で口にしたら、まあまあ食べられないことはなく、とりあえず克服できたと思ったが、そのような洒落た食べ物を出す実家ではなく、しばらく鶏のから揚げを口にすることはないままに時は過ぎ……。

昨今の鶏唐揚げブームである。それではと唐揚げの店で買い求めることもあるのだが、不味くはないけれども、鶏肉がしっかり締まり過ぎているからかワタシ的には食べるのに苦労する。

そこで愛用しているのが、日常使いのスーパーマーケットの総菜売り場で売られている鶏唐揚げで、これは値段も安いが、肉もほどほどに柔らかくて、年寄りにはありがたい。考えるに、唐揚げ専門店の鶏肉のほうがいいものを使っているが固い。安い肉のほうが柔らかくて食べやすいということだ。

ちなみに唐揚げは、ご飯のおかずにはなってくれないほうである。
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連話§ワタシの酒肴[179]海老マヨ [酒肴]

[承前]

小海老にまつわる酒の肴は何度も書いている。今回は海老マヨである。

気の利いた町中華だったら必ずメニューの中にあって、小海老好きとしては悩ましい選択肢を迫られてしまう。五十代くらいまでだったら、ビールのアテとして餃子に海老マヨをプラスして注文していたが、今の我が身は二品を平らげる食欲などないので、実に不本意ながら海老マヨは3回に一回程度で注文するしかないのだ……焼き餃子の魅力には抗えない。

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でまあ、神保町白山通りの餃子三幸園の海老マヨだが、和えるマヨネーズがいささか甘い。もう少し甘みを抑えめでもいいのではなかろうかと思うが、それはしかたがないので“マヨネーズ少なめ”でお願いしている。そこに、少しばかり醤油と胡椒を足してやる。そうすると、ビールのアテとしてご機嫌な一品となってくれるのだ。

B級感覚の中にも、ちょっとばかり洒落た姿であると見立てるのは身贔屓に過ぎるだろうか。
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連話§ワタシの酒肴[178]おせち料理 [酒肴]

[承前]

おせち料理は酒の肴である。今さらながら、わざわざそんなことなどいう必要がないほどに否定のしようがないことである。

もう長いこと我が家では、おせち料理の類を何種類か取り寄せている。ラインアップは決まっていて、黒豆、蒲鉾、栗きんとん、数の子、イクラ、小肌である。数年前まで伊達巻もリストに入っていたが、それなりにうまい伊達巻でも夫婦二人とも好みではなく、あっさりリストから外れた。

それ以外は不動のメンバーで、栗好きの同居人にとって、栗きんとんは欠かすことはできないし、やはり数の子も筆頭に挙げたいくらいだ。

だが……海なし県生まれの身にとって、実家のおせちに数の子の姿はなく、数の子を口にしたのは、結婚してからというのも何だかなである。そして、おせち料理一番の酒肴はイクラであることを否定する人はいないだろう。

いかにも“プリン体の王様”といった風情と見受けられるオレンジレッドの粒々は、だがうまい! 一応は、プリン体を気にして遠慮がちに食べるが、締めのご飯をイクラ飯にしてしまうことで元も子もなくなるのである。
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豆話§恐怖のピスタチオ [酒肴]

宮仕えを始めた翌年の冬あたりのことだった。

車でスキーに連れていってくれる人がいて、助手席に座ったらミックスナッツを出してくれた。ひとしきりポリポリしているうち、何やら硬い殻が口の中に入ってきて、何じゃこれは?とガリガリ噛んでみたが、これがなかなか砕けない。

それでも頑張って何とか噛み砕けたが、さすがに顎が疲れて、硬い殻を避けて食べていたのである。夜の闇の中を走っていたのだ。だから暗くて中身がわからなかったこともあって、無理矢理に食べてしまったということだ。

後に、それが“ピスタチオ”というナッツで、当たり前ながら、硬い殻など食べるものなどではないとも知ったのだった。

そうだと知って以来、硬い殻から中身を取り出して食べているのはもちろんのことで、それでも殻のまま食べるほどアホではない。

そうして最近のこと。行きつけのスパーマーケットで、ちょっと高いがすこぶるおいしいピスタチオを見つけてしまったのである。これが……やめられず、夕食の時の酒肴として、紙の上に広げてはせっせと殻を割って食べるのである。

様々な意味で“恐怖のピスタチオ”なのだ。

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連話§ワタシの酒肴[177]メンチカツ [酒肴]

[承前]

ビールに合うのは断然!メンチカツだぜと思う。とんかつをつまみながら酒を呑みはするけれど、不思議なもので酒やビールとの相性がいいとは感じないのだ。

とんかつに比べると、メンチカツと酒との相性は抜群に良好なのは間違いのないことで、もちろん個人の嗜好であるから他の人がどうかはわからねど、酒の肴のベストチョイスの一つなのである。

偏食が激しかった幼少のみぎり、親が肉屋の揚げ物コーナーで買ってくるのは脂身の多い安いとんかつで、その脂身を食べることができず、しかたなくあてがわれたのがメンチカツだった。

中身が挽肉で食べやすかったようで、文句も言わず好物になってくれたのである。そして、無事にとんかつが食べられるようになった今でも、好物の揚げ物としての御寵愛は営々と続いているのだ。

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そして、神保町の老舗洋食の店ランチョンでの佳きビールの友として、37年半にわたって“自慢メンチカツ”を愛しつづけたのである。
                               [続く]

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