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謔話§一日一句~枝に咲く花~ [俳句]

季語は・・・臘梅(ロウバイ)

臘梅の 香の満つバスや 帰り道

【去年の今日】過話§上京五十年~半世紀かよっ!~
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街話§神保巷塵[107]馴染みの店が閉まること [神保町]

[承前]

神保町で宮仕えをしていた37年半の間、多くの飲食店のお世話になったが、気がつくと行きつけの店が閉まっていることなど珍しくはなかった。

何の予告もなく、月末とかのタイミングで閉じてしまい、少しごぶさたして久々に出かけてみると“閉店のお知らせ”が貼ってあって、眼にした瞬間にうろたえてしまうことも珍しくなく、なぜ気がつかなかったのかと歯ぎしりすることになるのである。

一番にショックだったのは、神保町すぐ隣の小川町にあった居酒屋“鶴八”が閉店したことだった。気がついたのは2006年になってすぐあたりだから、2005年には閉店していたのだろう。

劇込みすることもなく、客入りもほどほどのカウンターでゆるゆると桝酒を呑んで、気の利いた酒肴を楽しめた店だった。そんな店がなくなってしまうのは本当に痛恨事だったのである。

その後、2014年夏には、神保町から少し離れた神楽坂の割烹“渡津海”が閉店……定年退職するまで通えると思っていた店だったのに、定年まで一年を残しての閉店だった。

そうして閉店したほとんどが個人営業の店で、チェーン系など片手にも満たない。そうして定年退職した後の神保町は、雨後の筍のごとくラーメン屋があちこちで開店しては閉店を繰り返す無限ループが起きているのだ。
                               [続く]

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元話§壽初春大歌舞伎夜の部~寿曽我~ [歌舞伎]

松も取れ、正月気分などすっかり消え失せた歌舞伎座夜の部に行ってきた。

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舞踊『鶴亀』に始まって、休憩を3回挟んで『寿曽我対面』から『息子』そして『京鹿子娘道成寺』と一時間足らずの演目が並んだ、気楽な舞台。

『鶴亀』は福助、松緑親子、幸四郎親子の正月らしくたゆたうような一幕。

正月らしい演目『寿曽我対面』は扇雀の十郎、芝翫の五郎、梅玉の祐経、彌十郎の朝比奈、他。扇雀の存在感が薄く、もう少し柔らかみもほしかった。芝翫は悪くはないと感じたが、声は張り上げ過ぎていなかったか。そして、相変わらず梶原親子のパンクっぷりよ。

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『息子』を観るのは2005年以来。その時も幸四郎が息子の金次郎を務める。白鸚の火の番、染五郎の捕吏を祖父から孫三代、三人だけの舞台。歌舞伎の舞台においては、喉を詰めるような白鸚の口跡は好きではない。だが、今回のような“ストレートプレイ”的な舞台の表現には合っているような気がするのだが。

とはいえ、前回観た時も思ったが、心理劇が正月の舞台にふさわしいのかと言うと……。

最後に『京鹿子娘道成寺』は、右近の花子。前半は殊勝に踊っていたように思われたが、後半に進んでいくにしたがって、あざとさが目に付いてきたと感じられた。品よく踊ってほしい踊りではないか。体育会的に見えるようではいけないのである。

終演は19時半過ぎで、21時前に帰宅。

《歌舞伎のトピックス一覧》
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