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祝話§壽初春大歌舞伎第三部~十六夜清心~ [歌舞伎]

『十六夜清心』を観るのは初めてのはずだ。

確か一度だけ……2004年の初春大歌舞伎で稲瀬川の場面が上演されたのだが夜の部最後の演目、おまけに雪が降るとかの予報があり、まあいいやと早退したのだった。歌舞伎を観始めて三年目“ど”初心者の頃である。

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3階席の客入りは悲惨なものだった。特に6列目までの前半分(3階A)など半分も埋まっておらず、身を乗り出して1階席を見下ろせば、これまた上手側などガラガラだった。

理由はいくつもあって、コロナ禍、看板役者の高齢化、座組の薄さ、観客の高齢化、チケット代の高さが挙げられるだろう。特に1月の東京は、歌舞伎座以下、新橋演舞場、国立劇場、浅草公会堂と4劇場で歌舞伎が上演され、意外にも歌舞伎座がワリを喰った形になってしまったような気がしないでもない。

というわけで『十六夜清心』の感想を短く。序幕、清元連中をバックにした幸四郎の清心、七之助の十六夜は二人姿もよく、しっとりとした一時間。

大詰、清心が気弱な極楽寺所化から悪へと変化していく様が見ものと感じたが、肝腎の梅玉が務める白蓮(実は大寺正兵衛)が、やっていることはいつもどおりの梅玉が、三千両を盗み出すような大悪人とは見えず、そのあたりが際立っておらず、幕切れの印象が希薄になってしまった。

平日のこの日、終演が20時半過ぎなので車で往復……行き帰りともに一時間ほどの所要だったのはありがたい。

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