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顧話§今日の歴史~日韓開催の次~ [サッカー]

2006年6月9日、サッカー・ワールドカップ・ドイツ大会開幕。

サッカー・ワールドカップのドイツ大会が開幕する前々日、我々夫婦はミュンヘンに滞在していた。バイエルン国立歌劇場で上演された『ばらの騎士』を観るためである。

もちろん、翌々日が開幕日だということも知っていたから、何となく市内でキャンセルチケットでも転がってやいないかと目配せをしてみたが、そんな掘り出し物などあるはずもないのは当然のことだ。

↓アウトバーンの奥にチラリと見える
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というわけで、開幕日の前日の朝、ホテルをチェックアウト、車を走らせてミュンヘンは北の外れにある、アリアンツ・アレーナに向かった。企業名の入ったスタジアムではなく“WMシュタディオン・ミュンヘン”と変えられ、正面のアリアンツロゴも外されていた。

↓ワールドカップ開幕前日に行ってきた
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開幕の日、いつものオーストリア・アルプスに別れを告げ、帰国するためにスイスのチューリヒに向かった。この年一度だけスイス航空を利用したのはチューリヒの隣町ヴィンタートゥアにある、オスカー・ラインハルト美術館(レーマーホルツ)に行くためだったのである。

↓2013年、バイエルン対ニュルンベルクを観戦した時
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そんな“特別”なタイミングの中、リアルタイムでドイツ対コスタリカの開幕ゲームのテレビ中継を見たのは、チューリヒ郊外のホテルの部屋だった。

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湧話§環八雲のこと [天気]

中央自動車道を都心へと車を走らせている時、ふと環八雲のことを思い出していた。

環八雲について知ったのは20年前くらい前くらいだったか、おそらくネット検索が盛んになり始めた頃だったと思われる。

↓環八雲・・・・・・ウィキペディアから借用
環八雲.jpg

東京湾と相模湾の空気がぶつかるのが、ちょうど東京西部を南北に走っている環状八号線で、そこを走っている大量の自動車からの排気ガスが核となることで雲が発生する……と言われているが、詳しいメカニズムについては、解明が進んでいないようだ。

環八雲の存在を知って以降、時折だが環八が近づくと、前方に注意しつつ、車窓から空を見上げてみるが何とも見事に白い雲が連なっている……そんな様子をつぶさに観察できた。

時折だが、そうした興味を惹かれる気象現象に出合うのはおもしろい。

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愉話§一日一句~なぜ刺される~ [俳句]

季語は・・・藪蚊

藪蚊憎し 闇夜のゲリラ 過(あやま)たず

【去年の今日】堕話§政治は嘘をつく
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結話§組合の執行委員を務めしことの件 [日本]

宮仕えしていた会社には、当然のように労働組合が組織されていた。何かと組合を悪者扱いする向きがいるようだが、それは政権と財界によるプロパガンダが奏功しているからで、単純に考えても、もう一方の意見を無視するようなバランスでは健全な労働環境など生まれるはずなどない。

というわけで、御用組合というほどのべったりではなかったし、当然ながら是々非々で交渉に臨んでいたし、春夏闘や冬闘の時には組合総会を開いて、きちんとスト権を確立させたりもしていた。

そんな組合の執行委員を務めたことがある。四十代はじめで任期は一年間。賃上げやボーナスの増額要求、そして労働環境の整備などが、会社との主な交渉事で、我々のような下っ端は主要な団体交渉には出席するが、週ごとの事務折衝は、委員長と書記長の幹部が行っている。

社員は自動的に組合員になる“ユニオンショップ”制で、次長以上になると組合員ではなくなる。そして会社は組合の同意がない限り、一方的に社員を解雇することはできない。そういう形で雇用が保証されてもいるのだ。

ただ、自分が執行委員をしている最中に、解雇事案が会社から提示されてしまったのだ。しかも37年半の在職中ただ一件の解雇が、よりによって執行委員をしていた時だったのである。

確か、2日くらいは鳩首協議して解雇やむなしの結論を出したのだったが、人一人の生殺与奪を委ねられたのは後にも先にもこの一度だけだった。

とにかく日本では、組合に対する理解度が明らかに遅れていると感じる。いかにして組合が必要かを周知させなければ、日本社会を支えている働き手たちの人権は守られないではないか。

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鉄話§京王線ユーザー四十年 [京王線]

1982年3月から京王線沿線に暮らし始めた。それが去年で、ちょうど40年となっていた。

宮仕えで利用していたのは33年半ほど。京王線を利用しようと考えたのは、前々年の1980年に都営新宿線が京王線と相互乗り入れを始め、乗り換えすることなく神保町まで行けるということが大きな理由である。

そうして使ってみれば、一本で行けることの楽さと、そもそも定時出社の必要がなく、ラッシュアワーの混雑が避けられ、事実上の時差通勤は最寄駅から座って行けたのだ。乗車時間40分ほどと決して近いとは言えなかったが、乗り換えをする煩雑さがなかったのはありがたかった。

ただし、1982年頃の日中運転本数は少なく、快速と各駅停車が交互に一時間6本しか運行されていなかった……今は一時間9本と50%増しとなったが。

最初の20年ほどは、午前様&朝帰りのゆえ、帰宅のために京王線に乗ることは月に一回かそんな通勤生活だったが、最後の15年ほどは、まあまあ人間らしく、電車で往復する日々を過ごしたのだ。

すぐ南を走っている小田急ほど営業距離が長くないからかどうか、新宿から乗って仮に座れなくても、途中駅で下車する人も少なくなく、千歳烏山か調布あたりで座ることができる。小田急だと、新百合ヶ丘あたりまで座れないことも珍しくはない。

やはり、長年乗り続けてきたこともあって、乗っていて快適と感じるのは、京王線のほうに軍配を上げる。

《京王線のトピックス一覧》
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愉話§一日一句~肌寒い~ [俳句]

季語は・・・五月雨

五月雨や 昼はうどんを 喰う手抜き

【去年の今日】便話§矢印のトラップ
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懐話§昭和四十年代~個人情報じゃじゃ漏れ~ [昭和]

[承前]

昭和の御代……個人情報の保護などなかったというお話。

少年漫画週刊誌を読んでいたら、プロ野球選手についての紹介ページの中で人気選手たちの住所が紹介されていたのを読んだ記憶がある。現在は田園調布の豪邸に住んでいる往年の超有名人気選手が、世田谷区上北沢に住んでいると知ったのはその紹介ページからだった。

かくの如く、著名人であっても彼らの住所が雑誌の中で紹介されたりして、さぞやファンレターの類で郵便受けが溢れ返っていたことだろう。

そうして、そんな個人情報じゃじゃ漏れが終わりに近づいた頃のムック本を持っている。

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某音楽関連出版社が発行した日本の音楽家を網羅したもので、発行されたのは1960年代の終わり頃のことだったが、生年月日はおろか、住所から電話番号まで記載されていたことには、その当時でも驚いた記憶があって、これまた当事者はずいぶんと迷惑したのではないか。

ちなみに、ざっと見返してみたが、住所記載されていない、きちんと断ったような人は見当たらず、半世紀ちょっと前の個人情報の扱いとか認識の程度は、こんなものだったのかと、改めて驚かされたのだった。

ちなみに例として挙げたピアニストの野島稔は、掲載当時二十代半ばで新進気鋭、将来の日本のエースとして期待されていて、寸評もまたそうした空気を反映していた……昨年5月、76歳で逝去。
                               [続く]

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迷話§東西南北の感覚 [私事]

いわゆる“方向感覚”は希薄なほうだが、方向音痴ではない。自分自身が出した結論は、東西南北に関係なく、自分の中に座標軸があって、それを基に頭の中で地図を構築しているようだ。

東西南北という方向に関係なくと書いたが、特に旅先ではそれが顕著に起きるのである。毎年のように通っていたオーストリア・アルプスの地域に行くと、東西南北が完全逆転して認識していることに気がついた。

なぜ自分の中の磁石が狂っていたのかがわかったかというと、それまでは特に東西南北に拘らず、自分の中で勝手に東西南北を設定していたのである。

それがある日、ホテルで朝食を食べるために食堂に下りて行ったら、自分がずうっと西だと思い込んでいた方向から朝の太陽が上がってきたのを見て、びっくりすることになってしまったのだ。

そこで、自分の中で誤って認識していた方向軸の修正を試みたのだが、一度設定されてしまった方向を修正することは不可能に近く、潜在意識の中では相変わらず勝手に認識した方向のままなのである。

もちろん、日本国内でも時折だがそうした誤認識は起きてしまって、それがなかなか抜けてくれることはない。どうやら方向感覚よりは空間図形感覚で地理を把握しているということのようだ。

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愉話§一日一句~開発進む~ [俳句]

季語は・・・田植え

田を植うるそばは 新興住宅地

【去年の今日】交話§つかず離れずな距離感~隣人と~
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異話§蟷螂生~七十二候~芒種 [七十二候]

芒種の初候“蟷螂生(かまきりしょうず)”である。

湿気湿気の芒種である。この気候のおかげで田んぼには水が満々として、整然と青々しい稲の苗が並ぶ光景が展開するのである。

そうして秋の借り入れを待つのだが、この温暖化の中にあって、稲の生育がどのように変化しているものか……変化していないはずなどないと思うが。

これだけ四季の移ろい、過ぎ行くスピードが早いのだから、収穫の時もかなり早まっているのではないか。あるいは、沖縄や鹿児島、高知で行われている米の二期作がもう少し広い範囲で可能になっているのかもしれない。

などと書いてはみたが、日本の総人口も順調に減少の一途だし、米をこれ以上増産しても輸出に回すしかなく、二期作の拡大がどれほどの効果があるものかは疑問と言えるだろう。

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調話§酒量減らす [酒]

ちょうど一か月前から、我が家での晩酌で呑む酒の酒量を減らし始めた……それまでは、350ml缶ビール1本と日本酒360ml(二合)で、それがこれまでの定量なのだった。

それが、ビールはともかく、日本酒二合が少し多いかなと感じるようになってきたようで、今回のように定量をビール+日本酒一合に変更したのだ。

それは、年齢的なところもあずかっているようで、呑める呑めると意地を張る必要などなく、あっさりと量を減らして一か月経ったが、別段何の不満も覚えずに済んでいる。

あの世へのお迎えがいつになるのかはわからないが、お迎えの直前まで酒を嗜んでいられればという思いというか執着だけはあるので、先々もそうあるように、コントロールしようということなのだ。

はてさて、そうした自主管理が功を奏してくれるものか、お迎えが来るまで悔いなく酒を味わいたいものである。

合わせて、ビールだけ呑むのだったら、350mlを500mlのロング缶にした。

なお外呑みは、この限りではない。

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愉話§一日一句~人生というものは~ [俳句]

季語は・・・五月闇

(うつ)し世や 死ぬも生きるも 五月闇

【去年の今日】週話§日曜有閑~アンコールの効用~
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深話§震度四と五の狭間 [地震]

能登半島の先端で地震が頻発している。震度4は珍しくもなく、最大震度は5にも及んで、被害が発生してしまった。

先月は、それこそ日本各地で震度4レベルをあちこちで観測した。ゆめゆめ油断することなかれである。

自分自身が実際に経験した最大震度は2011年の東日本大震災の震度5強というものだった。この時は比較的新しい9階建てのビル8階にいて、船酔いをしそうなほどに我々がいたビルの上階が弓なり状に揺れていたのだ。

それ以外に震度4はおそらく数回くらい……10回まではいかないだろうか。そうした経験から導き出されるのは、震度4と5の差の限りない大きさである。

一度だけの震度5の時は、頭の中で“尋常ならざる揺れ”と恐怖を覚えて、あるいはビルが崩壊するのではないかとすら覚悟したのだった。

それが震度4となると、多少長めにグラグラと揺れていても“まあこんなものか”と値踏みして、たいしたことはないと高を括ってしまう。3以下だとさらに冷静さは増すが、同じ震度でも直下に近かったりで、揺れ方の違いでひとしきり考えを巡らすこともある。

少なからぬ日本人は、そうした値踏みとか見立てを自分なりにしていると思われるが、震度4と5の差については同じ意見ではないかと想像するのだ。

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求話§牛丼松屋の券売機 [B級グルメ]

券売機が置かれている食事の店は多い。簡単なのは、並んだ四角いボタンにたぬきそばとかきつねうどんと表示されていて、それを押せば券が出てきてくれて楽である。

最近はタッチパネルの券売機が普及してきていて、あれこれ手順を踏まないと県が出てきてくれないのだ。特に悩ましいのは、牛丼チェーンの松屋のやつで、何とも面倒なことこのうえない。

最初に、店内で食べるかテイクアウトかを選択し、次に牛丼類か定食類かを選ばせる。いつも注文するのは牛丼のミニサイズなのだが、これが一度ですんなりと券が出るまでたどり着けない……なぜかミニ牛丼のボタンが見つからないのだ。

あまりにあたふたしていたら、後ろで待つ人がいることに気がついたので、ここは一度出直しだと、順番を譲って再度ミニ牛丼にチャレンジした。二度目は落ち着いて進んでいけたので、スムーズにたどり着いて無事に食券を出すことができた。

この手の機能には比較的慣れているつもりだが、年に2、3回程度の利用ではあたふたするのもしかたないということか。

ちなみにほぼ同じタッチパネル式の券売機を置いている小諸そばでは迷うことなく注文したい蕎麦まで簡単にたどり着くことができるのである。

《B級グルメのトピックス一覧》
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愉話§一日一句~ランチ手早く~ [俳句]

季語は・・・冷汁

冷汁や 胡瓜シャキっと する昼餉

【去年の今日】週話§土曜有閑~むし歯予防の日~
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週話§日曜枯寂~街歩きでボケ防止~ [神保町]

先月、会社OB会の用事で神田猿楽町界隈を散策することがあった。OB会から散策してきたものを文章にまとめろとの指令があって、いそいそと出かけてきた。

2人のスタッフと歩き始めたら、これが思い出すのである。今営業中の店に始まって、同じ場所にあった先代、先々代の店まで何を商っていたのかが、記憶の底から浮かび上がってくるのである。

そんな自分の様子に“これはボケ防止になってくれるかも”と思い至った。もちろん、在職中に店が入れ替わったりした時でも、自分と関係が希薄な店だったら、過去にどんな店があったのかわからなかったりするが、馴染みとかだったりすると、泉が湧き出るように様子を思い出すのだ。そんな“頭の体操”をしながら一時間ちょっと散策したのだった。

たまたま、神保町のような雑多な町で仕事をしていたからということもあろうが、都心にあってとりわけ下世話なエリアのことゆえ、そうした街歩きにはうってつけなのかもしれない。

《神保町のトピックス一覧》
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愉話§一日一句~時は過ぎ行きて~ [俳句]

季語は・・・五月闇

五月闇 タモリのいない テレビ欄

【去年の今日】旨話§豚しゃぶの夜
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週話§土曜枯寂~順調に六月~ [日常]

ついこの間、ゴールデンウィークで高速道路が渋滞というニュースを見ていたら、あっという間に梅雨がどーたらこーたらになっていた。

6月ということは、今月が終われば、一年は半分が終わったということではないか。いや……“時よ止まれ”などとは、ゆめゆめ思わないが、少しくらいはテンポが遅くなってほしいと思わないでもない。だが、一年は一年で、一か月は一か月、一日は一日、一時間は一時間と太古の昔から決まっているのだけれど、勝手にその概念を創り出したのは人類で、宇宙空間は普遍の営みを続けているに過ぎない。

その枠の中で我々人間も生かされているわけで、それこそが大宇宙の法則でしかない……などと大げさなことを書いてしまったが、書いたら書いたで、吹けば飛ぶよな我が身の存在を改めて認識させられたのだ。

《日常のトピックス一覧》
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愉話§一日一句~絵葉書一通~ [俳句]

季語は・・・青葉

外つ国の エアメール来て 青葉風

【去年の今日】便話§iPod touch(ぽたち)終了
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皐話§2023年5月の天気模様を振り返る [天気]

2023年5月の東京の天気がどうであったのか、振り返っておこうと思う。

このリンクの日付をクリックすることで、各々の日のアメダスが確認でき、より詳細な気象状況をチェックできる。

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季節は順調という以上に進行していっているが、あまり五月五月らしくない一か月だったと感じる。

何よりぐずついた天気の日が多く、三日連続して晴れたのは上旬にあったくらいで、特に後半のぐずつき具合が目に立つ。

爽やかな五月晴れといういつものイメージからはほど遠く、個人的には気温が上がり切ってくれなかった感じた。何より、朝夕が涼しめで、薄手のカーディガンを羽織ってちょうどいいという気温感覚だった。

そんな体感のまま5月が終わってしまったようだ。

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直話§居り尾瀬の日々[5]鳩待峠へ“急登” [尾瀬]

[承前]

↓名残りの燧ヶ岳
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山ノ鼻に到着したのは8時過ぎ。何と!……1時間30分ほどで歩き通してしまった。意外なことである。しかも、そこそこ立ち止まってはシャッターを切っていたのにである。

↓リュウキンカが元気だった
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と、まあここまでは落ち延びた。そしていよいよ自分自身の課題である、鳩待峠まで戻る大プロジェクトが、否応もなく眼の前にやってきたのだ。

四の五の言ってもしかたがない。山ノ鼻の公衆トイレで用を足し、小休止をして歩き始めた……無理はしない、無理はしない。

↓至仏山荘前。右に行くと尾瀬ヶ原、左が至仏山
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そのために、龍宮小屋6時半発にしたのだから、自分の足と話し合いをしながら、歩を進めていく。山ノ鼻から20分ちょっと、テンマ沢湿原のあたりで歩荷隊に出会った。それぞれがそれぞれのペースで山小屋へと生鮮食料品などを届けていく。この時期だと、始まって間もないので数十kg程度だが、見た目、もっとかついでいるように見える。

↓水芭蕉と歩荷のWさん。冬は杜氏をしたり、熊鈴を作ったり
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そしてテンマ沢湿原から数分したところで、まーくんとすれ違ったので、声を掛けて少し話ができた。

↓気をつけて行ってらっしゃい!
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積極的にSNSから発信して、木道修理のクラウドファンディングを立ち上げたりもしていたので、ささやかに協力もしたが、彼ら歩荷の動きはダイナミックでさり気ない。

↓出会った日の彼らのYouTube


いよいよ坂はきつくなっていくが、休みを入れて克服していく。そんな励みと言えなくない存在が現れた。山ノ鼻から45分でベンチ⑥を通過した。これが①まで、およそ1200m続いて、ワタシ的にはありがたいポイントであるが同時に坂のきつさも増していくのだ。

↓登り坂はここから始まる
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そんなベンチ⑥から40分のベンチ②を通過しようとした時だった。ここまでくればもう鼻歌だからと思いかけたところに、老夫婦がよたよたと石組階段を歩いて降り来り、いきなり話しかけてきた。

↓ここで引き返した人を見たのは初めてでした
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老夫婦「水芭蕉が見えるところまでどれくらい下るんですかのう?」

……さすがに“こんなところで?”という質問ゆえ、少しうろたえつつ……

老登山者「まあ、40分くらいは下り多めで歩きますかねえ」

老夫婦「ちゅうことは、戻るにはこの坂を登り返さなあかんのですか?」

↓そうです、登るのです
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老登山者「ええまあ、そういうことです」

その瞬間「お父さん、あかん! 水芭蕉、見れんでもかまわんから戻ろ!! 
戻る前にそのベンチで一休みや!」

↓そうはいってもラスト40分ほどはきついっす
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残り270mの登り坂を克服して鳩待峠に着いたのは……18分後のことだった。山ノ鼻から1時間40分は標準コースタイム+10分で収まってくれたのだ。

バスで戸倉まで戻り、11時前には車を走らせて、自宅に戻り着いたのは14時ちょうどのことである。

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愉話§一日一句~一斉に~ [俳句]

季語は・・・更衣(ころもがへ)

登校の 列真つ白く 更衣

【去年の今日】水話§2022年6月の予定あれこれ
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告話§ビッグイシュー456号発売中! [ビッグイシュー]

ビッグイシュー456号は6月1日から発売されています。お買い求めできる場所はこちらを参照。毎月1日、15日発売。一部450円。230円が販売員の収入に。是枝裕和が表紙。

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スペシャルインタビュー 是枝裕和

リレーインタビュー 鈴木涼美(作家)

特集 「抗震力」究極の地震対策

地球上の10%の地震が起きている日本列島。1880年の横浜地震で、日本は世界に先駆け「地震学会」を創設し、研究を始めて140年が経過した。長年地震研究をしてきた神沼克伊さん(国立極地研究所名誉教授)は「地震予知はほぼできない。戦後何回も地震研究者から“大地震発生説”が発表されたが、予測された地震は一度も起きていない」と言う。

その上で、神沼さんは過去の地震発生の記録や研究などから「次の関東地震は2130年から2180年の間ぐらい、22世紀の中頃に起こる」「南海トラフ沿いでは、2050年前後から危険時期に入る」と考えている。さらに「南海トラフ沿いの巨大地震と関東地震が、22世紀の中頃から後半にペアで起こる可能性を『22世紀問題』として考え始めている」とも。

行政や自治体は「地震に強い街とは何かを考え、長期的視野で対策を立ててほしい」。そして個人にとっての「究極の地震対策は『抗震力』。大地震に遭遇しても、とにかく生きのびることが大切」だと言う。

[国際記事]
アルゼンチン。無料のIT講座とあっせんで、90%の若者が就職

[連載記事]
原発ウォッチ 核ごみ最終処分地、全国100ヵ所訪問を閣議決定

浜矩子の新ストリート・エコノミクス
                アシモフ先生に学ぶAIとデジタル通貨

雨宮処凛の活動日誌 いのちのとりで裁判、判決ラッシュ

ホームレス人生相談×枝元なほみの悩みに効く料理
  興味がなくてもしっかり話を聞くには?☆ニラとソーセージのチヂミ☆

1万6000種の奨学金情報を網羅するプラットフォーム

販売者に会いにゆく 『ビッグイシュー オーストラリア版』リン

監督インタビュー 『ぼくたちの哲学教室』ナーサ・ニ・キアナン監督
                              [その他]

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異話§麦秋至~七十二候~小満 [七十二候]

小満の末候“麦秋至(むぎのときいたる)”である。

5月から一転、空気が湿り気を帯びるようになってきた、これで気温が上がろうものなら蒸し蒸しとした東南アジアの気候へと舞台転換である。

まだドイツやオーストリアの6月が、そこそこ気持ちのいい天候だった時があって、今は猛暑のヨーロッパに変わってしまったのだが、そんなタイミングで旅行して日本に帰ってくると……飛行機が着陸してフィンガーへと一歩踏み出すと、もあー!っとした湿気の暑い歓迎を受けるのだった。

その頃は彼の国と日本との気候の差が顕著にあったように思われて、帰国した時のギャップが大きかったと感じたのだが、この10年ほどはヨーロッパも猛暑続きで、そんな時に旅行していたものだから、日本に戻ってきても、個人的にはあまりギャップを感じなくなってしまったのだ。

あるいは、老いるに従って暑さ寒さを感じにくくなっているからかもしれないが、それぞれの気候の差が似通ってきたということもあるということか。

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水話§2023年6月の予定あれこれ [日常]

月初めにつき、東京の一か月間の日の出&日没時刻を。

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6月1日の日の出は4時26分で日没は18時54分、月末の日の出は4時27分で日没は19時4分。一年の内で日の出は一番に早く、日没は一番に遅くなる。まあ、ここから先は冬至に向かって昼が少しずつ短くなっていくのだが。

日本のラグビーシーズンは終わって、我々のラグビー観戦も一区切り。しばしの休みとなる。

それ以外のお楽しみだが、クラシックは今月もなし。歌舞伎は六月大歌舞伎を昼夜とも観ることにしている。

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昼の部は中車と猿之助の『傾城反魂香』の予定だったが“あの”事件の影響で、おとくが壱太郎に代わっての舞台。夜の部は、仁左衛門が権太を務める『義経千本桜』の“すし屋”と、松緑が佐藤忠信&狐忠信を務める“川連法眼館”と、どちらも見逃せない。

そうして、もう一つ大きなイベントが控えているが……それは内緒の話で、後日その様子をまとめるつもりだ。

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直話§居り尾瀬の日々[4]晴れて帰途へ [尾瀬]

[承前]

4時過ぎには起きた。睡眠は浅めなので帰りの長距離運転は要注意である。

↓そして湿原は緑に向かっている
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4時半、カメラ片手に竜宮あたりまで軽い散歩に出かけた。十字路を過ぎたあたりで、北西方向にいきなり若い鹿が呑気に散歩していることに気がついた。

↓そもそも尾瀬には鹿はいなかったようだが
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今年の鹿柵はかなり念入りと見えるが、彼らにとっては単に障害物の一つという認識なのであろう。というわけで、目一杯望遠を引っ張ってこんな感じで納めたが。

↓エネルギー注入。そして小屋を後にして、また次回!
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最終日朝の食事を済ませ、モーニングコーヒーを軽くいただいて、6時半には小屋を出発した。尾瀬ヶ原で時間を稼ぎ、その貯金を鳩待への登りで吐き出そうという作戦である。

↓この日の下ノ大堀水芭蕉ポイントだが・・・・・・
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↓2019年5月28日の見事さの前には・・・・・・
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そうはいってもカメラに収めたい被写体はあっちにもこっちにも転がっていて、要所要所は外すことなく、しかも去年10月と同様に鏡面のような池塘に映る山々を惜しむことなく収めて歩けば、上田代が終わる頃までの所要時間は……1時間半を切っているではありませんか。

↓逆さ景鶴、至仏、燧が美しくも
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などと呑気に歩いていたら、原の川上川橋手前で、同宿だった同郷ご夫婦に追いつかれてしまった。だが、この年齢になってしまったら、あーだこーだと焦ったりすることはなく、なにより焦らないためにスケジュールを前倒ししたのだからと、後塵を拝することにいささかの躊躇うところなどはない。

↓あちらこちらで緑が萌えだしていた
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そうして間もなく山ノ鼻……最近では最速の1時間半で到着しそうだ。

↓左奥に山ノ鼻の建物が
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                               [続く]

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