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週話§日曜有閑~アンコールの効用~ [クラシック]

クラシックのコンサートに行くと、本プログラムの後、興に乗った演奏家がアンコールを演奏してくれることがある。本プロが重めだったりした時は肩の荷を軽くしようと、さらりと軽く短い曲だったりするのが常である……中には本プロの雰囲気そのままを引きずってという演奏家もいたりするが。

でまあ、大抵は1曲か2曲でお疲れさん、終演となるのだが、中にはとんでもない状況が現出することもあった。

[1]アルバン・ベルク弦楽四重奏団のアンコール……1曲目にドヴォルザークの『アメリカ』第2楽章を演奏したと思ったら、その後に3楽章、4楽章と演奏。なぜに第1楽章を演奏しなかったのか、謎である。

[2]ベルリンフィル定期演奏会で、ケネディがブラームスのヴァイオリン協奏曲を演奏した後のアンコール……アンコールの前に延々とスピーチをし、その後おもむろにバルトークの無伴奏を演奏したのだが、その結果、会場全体の緊張が切れて、メインで演奏されたエルガーの交響曲は、どこか心ここにあらずとなり、演奏会終了後はオーケストラも客も疲れ切ってそそくさとホールを後にしたのだ。

[3]エベーヌ弦楽四重奏団のアンコール……ハイドン、ドビュッシー、ベートーヴェンという本プロの後、メンバーの一人が曲を紹介したのだが、その時、ドイツ語で“Große Fuge”と言ったのがはっきり聞こえて「まじ?!」と思ったが、演奏が始まれば紛うことなくベートーヴェンの大フーガだった。

↓Zugabeはドイツ語で“アンコール”
ebene.jpg

演奏時間20分近く。時刻も22時を回り、これもまた疲れ切ったお客さんは、演奏家を呼び出すのも面倒とばかり、客席を立ったのである。

……このエントリーは、アンコールの楽しさについて書くつもりだったが、どこかで方向を違えてしまい、お疲れアンコールの経験を書くことになってしまったようだ([1]を除く)。

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