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偲話§秀山祭九月大歌舞伎第一部と第二部 [歌舞伎]

秀山祭を主宰していた二代目吉右衛門が逝去して、間もなく一周忌。今年は“二世中村吉右衛門一周忌追善”と銘打たれて、播磨屋、萬屋、高麗屋、そして中村屋といった親類筋が総集合しての賑やかな興行となった。

第三部はパスして一部と二部を一日で観るという……けっこう疲れたのだ。

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【第一部】
『白鷺城異聞』は松貫四(吉右衛門の歌舞伎作者の筆名)が構成・演出し、姫路城の野外特設ステージで上演されたものの再演。播磨屋、萬屋、中村屋と親戚が揃っての舞台。宮本武蔵(歌六)が姫路城の妖怪(勘九郎、七之助)を退治する、他愛ないといえば他愛ないストーリーだが顔触れは豪華である。

菅原伝授手習鑑『寺子屋』は、幸四郎と松緑が松王丸と源蔵を日替わりで務めるという趣向。この日は松緑の松王丸に幸四郎の源蔵。二人とも吉右衛門の持ち役を慎重かつ丁寧に演じていた。

松緑は、時折だが感情が先走るところもあったが、いつもは気になる口跡もいくぶんか解消され、久々に立派な寺子屋を観た。児太郎の戸浪は力不足、魁春の千代が感銘深い。

同い年の又五郎が涎くり与太郎に彌十郎の百姓吾作で沸かせたが、孫の二人種太郎(菅秀才)と秀乃介(小太郎)はまだ早い。

【第二部】
『松浦の太鼓』の松浦鎮信を白鸚が初役という舞台。さすがに八十を過ぎ、衰えは隠せない。ずうっと敬遠していた白鸚は3年ぶりだったが、台詞はさらに聞き取りにくく、吉右衛門のような稚気というか愛敬には欠けていた。

さらに赤穂義士の太鼓を聞いて立ち上がるのに、真後ろに控えていた黒衣が支えながら立ち上がった……こんな状況で来年4月の『ラ・マンチャの男』再演は大丈夫だろうか。

が、その分、歌六の宝井其角と梅玉の大高源吾の顔合わせが際立って補ってくれていたようだ。何度か『松浦の太鼓』は観ているが、個人的には何だかなな舞台と思っている。

最後が吉右衛門の十八番演目をトリビュートした『揚羽蝶繍姿』だったが、思い出に浸るというよりは、二代目中村吉右衛門の大きさを改めて思い知らされることになった。

『籠釣瓶花街酔醒』に始まり『鈴ヶ森』『熊谷陣屋』『播磨潟だんまり』とオムニバスで繋がっていくのだが、佐野次郎左衛門から幡随院長兵衛、熊谷次郎直実、その他に扮した役者のスケール感に、埋めようのない哀しみを感じてしまったのだ。ああ……吉右衛門は戻ってくることはない。

ところで、第一部が終わって出たら1階土産処に列ができていた。この日は京都出町ふたばの名代豆餅が売られていたのだ。

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そういえばそうだったと思い出し、あわてて列に並んで、無事に豆餅買うことができた。観劇日が販売日に当たっていてよかった。

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暇話§一日一句~子規没して百二十年~ [俳句]

季語は・・・獺祭(だっさい)

謹みて 餡パン一つ 獺祭忌

【去年の今日】週話§日曜粛々~嗅覚が鈍い人~
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離話§国内線の飛行機搭乗記[上] [飛行機]

国内旅行をあまりしないこともあって、国内線の飛行機にはほとんど乗ってはいない。ゆえに、乗ったすべての行き先といつ乗ったかまで覚えている。

一番最初に乗ったのは1979年7月。旧羽田空港から伊丹の大阪国際空港だった。交通費先方持ちという関西への出張で、はみ出た分は自己負担で飛行機で行こうと考えた……まだ一度も旅客機に乗ったことがなかったのである。

乗ったのは全日空のトライスター……あの“ロッキード事件”で話題になった飛行機で、予約のしかたを失敗して、窓側ではなく、センターブロックに座ることになってしまったので“ただ乗っただけ”でしかなかった。

2回目も会社の出張で1981年2月に長崎に行った。飛行機の機種は覚えていないが、往復のフライトとも東亜国内航空。この出張は、長崎県観光協会がクライアントを招待するという“ごっつぁんツアー”で、五島列島の福江島まで足を延ばしたのである。

まさに“下にも置かぬもてなし”とはこのことで、ここまでの接待旅行は、後にも先にもこの時が一番だった……まさに大名旅行!

というわけで、会社の出張で国内線に乗ったのは、この2回だけである。
                               [続く]

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動話§予定はけっこう入っているのだ [私事]

下は、先々月7月の卓上カレンダーに記された予定である。こうしてみると意外とあれこれしているものだと思うのだが。

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そのうち歌舞伎やコンサートなどで4回ほど都心に出向いているし、会社のOB会の事務仕事で出て行ったりしている。

そんなところに、通院なるものが2回あるのは“高齢者”ならではのことであろう……2回の内の一回は歯医者での治療なのでイレギュラーなのだが。

定年退職したら“毎日が日曜日”状態になって、家の周りをうろついている程度ではないかと想像していたが、何やかんやとやることはあったりして、月に十日ほどは家を出たり入ったりしているようだ。

さすがに宮仕え時代のように、月曜から金曜まで万遍なく出かけるなどとはあり得ないことだが、ただし一日おきくらいに近所のスーパーマーケットへせっせ食料の買い出しに出かけている。

もちろん買い物の行き来まで卓上カレンダーに記載しているわけではない。

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暇話§一日一句~ゆっくり上昇~ [俳句]

季語は・・・名月

羽田発 名月を切る 機影あり

【去年の今日】週話§土曜粛々~えーと・・・・・・67歳~
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過話§玄鳥去~七十二候~白露 [七十二候]

白露の末候“玄鳥去(つばめさる)”である。

誕生日が、必ず白露の終わり頃と重なる。残暑とはいえ、秋の兆しも感じられるようなタイミングでこの世に生まれ出てきた……といえば、何がなし穏やかな雰囲気だと思われるかもしれないが、生まれて3日後に発生したのが洞爺丸台風で、8日後には青函連絡船洞爺丸が遭難している。

9月といえば台風の季節で、洞爺丸台風の一つ前の12号は、強大な勢力で九州を南から北に縦断して大きな被害をもたらしたのだった。

なのでむしろ、世情が騒がしい時に出てきてしまった気がしないでもなく、68年をさしたる波風も立つことなく過ごしてこられたのは、生を享けた時の騒々しさが取って代わってくれたのだと思いたい。

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週話§日曜有閑~六十八歳です~ [私事]

68年を生きてきたってどういうことだろうと思う。

でまあこういうことかなとは、来し方を振り返って考えることなのだ。もう少し、何かこう(たぶん)余っていた力を活かしてやれば、などとは考えもしない。既にして身の丈以上の何かを得させてもらっているので、さらに欲を張ることなどしようなどと考えるはずもない。

そもそも、自分にとって“何が欠けているか”わかり過ぎるくらいわかっているつもりだし。

もちろん“ああすれば、こうすれば”と考えないでもないあれこれはあるかもしれないが、ここまで来てしまったら、いちいち後悔するなど罰当たりでしかなく、これで十分ではないか。

それがまあ、誕生日を迎えた感慨らしきものか……来年は69歳、そして再来年は70歳……古希を迎える。

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タグ:老化 台風 私事
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暇話§一日一句~夕暮れ近く~ [俳句]

季語は・・・虫時雨

通り雨 ひとしきり後 虫時雨

【去年の今日】進話§山靴のこと
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週話§土曜有閑~イタリア料理の日~ [料理]

イタリア語の“料理”を意味する“Cucina(クチーナ)”に917の語呂合わせをして、本日“イタリア料理の日”だそうである……語呂合わせも極まれりということか。

海外旅行中、ドイツ料理よりは軽めなので、しばしばイタリアンの店にお世話になる。生ハムとかカプレーゼ(トマト&モッツアレラ)をつまんだり、そしてパスタを注文するのだが“アルデンテ”に当たったことが一度もない。

どこをどう茹でれば、かくのごとくフニャヘニャパスタが供されるものか、ミュンヘンのような南ドイツからイタリア国境までは、車で2時間少々しかかからない立地――東京から長野の松本あたり――なのに、哀しいパスタが出てきてしまうのである。

それでも、大きな皿にドーン!と肉の塊が盛大にのっかって出てくるよりは精神衛生にはよさそうな気はしているしているのだけれど。

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暇話§一日一句~市場の漬物屋~ [俳句]

季語は・・・秋日和

壬生菜買う 京や錦は 秋日和

【去年の今日】舌話§アスリートと語学
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実話§胡瓜(キュウリ)のおはなし [日常]

あまり気にしていなかったのだが、けっこう胡瓜が好きなことに、ひそかに気がついた。

夏になると、何くれとなく胡瓜を口にしているのである。適当に切ったやつに味噌の類をちょいとつけて“もろきゅう”にしたり、浅漬けも箸休めとしてポリポリ食べている。野菜サラダに入っているのも好きだし、なかったらどこか寂しい気がするに違いない。

そんな胡瓜の中で、時折だが無性に食べたくなってしまうものに、カッパ巻がある。そもそも生のままの胡瓜はご飯と合うわけではないのだが、なぜかわからねども、カッパ巻が食べたくなってしかたがなくなってしまうのだ。

それもまあ、細巻の2本も食べれば満足するのだから世話はなく、不思議なことは、根っからのマグロ好きなのに、それじゃあ鉄火巻をとはいかないのである。

とかく世間では“世界で一番栄養がない”とか言われて、軽んじられている節がある胡瓜だが、栄養がないとは言い過ぎで、確かに三大栄養素はないけれど、ビタミンやミネラルはしっかり接種でき、何やらダイエットに効果がある……らしい。

《日常のトピックス一覧》
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土話§翻訳アプリの現実~問題は名詞か~ [日本語]

グーグル翻訳やDeepL翻訳など、翻訳アプリの性能がかなり向上しているのは事実だ。とはいえ、まだまだ日常で不安なく使えるレベルに達しているなどと自信をもって太鼓判を押せるわけでないのは言うまでもないことである。

文法的な翻訳機能は何とかなるのだが、やはり問題になるのは名詞の翻訳で時にはとんでもない誤訳が飛び出してきてしまう。

ドイツ語の“Janitscharenmusik”を調べようと、最初にDeepL翻訳に単語を突っ込んでみた結果が下の写真である。

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どこをどう訳せば“ジャニーズ系音楽”という訳が出てくるものだろうかと思いそうになって、それではとグーグル翻訳にお願いしてみたら、ちゃんと正解が出てくれたのだ……グーグル先生、偉いっ!

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そして文法的問題はかなり改善されてきているにしても、名詞をどのように処理していくものかという、大きな課題が残っているようだ。これは、ユーザーが手作業で解決していくしかないということか。

なお、翻訳アプリにかけていたドイツ語の単語の元は、オスマン帝国イェニチェリ軍団の行進曲、ドイツ語で“ヤニチャーレンムジーク”と発音する。



1979年代終わりにNHKで放送されていたドラマ『阿修羅のごとく』の中で効果的に使われていた“ジェッディン・デデン”という印象的な音楽だ。

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暇話§一日一句~朝が動き出す~ [俳句]

季語は・・・新月

新月が 上りかかって 始発バス

【去年の今日】秋話§九月も半ばと~シルバーシート~
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告話§ビッグイシュー439号発売中! [ビッグイシュー]

ビッグイシュー439号は9月15日から発売されています。お買い求めできる場所はこちらを参照。毎月1日、15日発売。一部450円。230円が販売員の収入に。ミューズ/マット・ベラミーが表紙。

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表紙&スペシャルインタビュー ミューズ/マット・ベラミー

リレーインタビュー 柳美里(作家)

特集 コロナ禍、医療崩壊と再生

新型コロナに感染、重症化しても治療を受けられない。2020年コロナ禍の発生以来、私たちは医療崩壊の現実にくり返し直面、実感してきた。その大きな原因は「医師不足」と「公立・公的病院の不足」であるという。

病院勤務医の約4割の人は過労死ラインを超え勤務している。日本 の人口あたりの医師数をOECD 平均のレベルにするには10万人以上の増員が必要となっている。また、コロナ禍で最も多くの病床を確保してきた公立・公的病院は、日本ではわずか20%しかない(ドイツやフランスは50%以上)。なのに、公立・公的病院の統廃合、独立行政法人化(実質的には民営化)が進められようとしている。

医療再生の道を探るため、ジャーナリストの和田秀子さんによる医療崩壊の現場取材レポートを紹介。植山直人さん(「全国医師ユニオン」代表)に「医師の不足と“超” 長時間労働」について、本田宏さん(NPO法人「医療制度研究会」副理事長)に「日本の医療、再公営化の必要性」について聞いた。

[国際記事]
ロシア、草原を再生し気候変動に抗う、自然保護区の挑戦

[連載記事]
浜矩子の新ストリート・エコノミクス 今ほしい、金の凧と銀の風

ホームレス人生相談×枝元なほみの悩みに効く料理
          食べきれないほどお菓子を買います☆ポテチサラダ☆

フードバンク関西、コロナ禍で子育て世代の直接依頼が増加

販売者に会いにゆく セルビア『リツェウリツェ』アニカ・レクポ
                              [その他]

《ビッグイシューのトピックス一覧》
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繋話§携帯電話は苦手 [携帯電話]

携帯電話は苦手である。そもそも、携帯電話を使ってやり取りをする頻度はとても少ないので、それが携帯電話を苦手とする理由の一つであるかもしれない。

定年退職した今はもちろんなのだけれど、宮仕えしていた時でも、携帯電話で通話することは一日に一度か二度程度……それも同居人に帰宅時間を伝えるといったことで、第三者とどうこうすることはまったくないと言ってもいいだろう。

携帯電話以前の、固定電話からでも知り合いと会話することは少なかった。記憶を大雑把にたどっても、20世紀のあたりでは、まだまだ電話での頻繁なやり取りは普通に行われた。

今さら調べることはできないが、確か我が家の固定電話料金が1万円を超えていたのではなかっただろうか。

結局、インターネット以前の世間における、直接に顔を合わせることができない、第三者相手のコミュニケーション手段の中心は電話だったのである。

話が変な方向に流れていったような気はするが、かつて、頻繁に電話を使っていたのは、会社で仕事相手とのやり取りで、これはもう一日に何度も何度も電話をかけたり、先方からかかってきたりだったのだ。

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暇話§一日一句~ハイボールを1杯~ [俳句]

季語は・・・夜長

うとうとと チック・コリアを 聴く夜長

【去年の今日】穀話§硬めご飯が好きです
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顧話§今日の歴史~打者27人、走者ゼロ~ [野球]

1968年9月14日、広島東洋カープの外木場義郎が完全試合を達成。

言うまでもなく、塁上に一人の走者も出すことなく、1イニング3人ずつ、9イニング21人をアウトで片づけることが完全試合である。

1968年のこの日、広島東洋カープの外木場が完全試合を達成した。日本プロ野球10人目の快挙だった。

完全試合がいかに達成困難な記録であるか……外木場が達成した後、1994年に巨人の槙原が達成したものの、そこから達成する投手が出てきてくれず、今年4月、ロッテの佐々木朗希が達成するまで、実に28年もの巨大な空白があったのだ。

昨今、9回最後まで完投してというシステムではなく、一定の投球数で交代するのが常識になってきている今日、完全試合への関門はいよいよ狭く狭くなってしまっているのである。

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箱話§便利と不便と~ラジカセ復活?~ [クラシック]

一部でラジカセ人気が復活していると聞いて驚いている。リアルタイムで流行していた頃は、ラジカセを持っていなかった。

コンポーネントでオーディオを組んでいたので、ラジカセまで持つのは余分なことと、最初から買うこともしなかったのである。

コンセントで繋げば室内でも、そして電池を使えば戸外でも使用することができる。原宿~代々木公園のホコ天で竹の子族あたりが使っていたのが、まさにラジカセだったのだ。

それにしても40年前は、一抱えもあるようなラジカセを持ち歩いていたとはである。しかもさらにカセットテープを複数個用意しておかねばならない。

この間、テレビでラジカセ再流行の話が放送された時、好き者が「カセットをセットしてスタートボタンを押してからの間の長さがいいんです」などと言っていたが、確かに今のCDはたちどころに音楽が流れてきてくれる。

自分としてはカセットテープよりもCDにシフトしていったことが、ラジカセを縁のないものにしていった大きな理由であろうと思うのだ。何よりも、入れ替える作業をしなくても80分もの間、音楽を流し続けてくれるCDは、自分たちの趣味であるクラシック音楽を聴くのにうってつけなのだ。

一部に見られるラジカセ回帰は、最近のオーディオ機器の素っ気ないデザインと機能に対するアンチテーゼだというのは、いささか大げさに過ぎるか。

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暇話§一日一句~トーンクラスター~ [俳句]

季語は・・・虫の音

虫の音の 音塊こだまして闇夜

【去年の今日】相話§神奈川フィル第371回定期演奏会
タグ:俳句 虫の音
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過話§鶺鴒鳴~七十二候~白露 [七十二候]

白露の次候“鶺鴒鳴(せきれいなく)”である。

あっという間に9月も中旬。日の出は5時半近くまで遅く、日没は5時台に入ってしまった……さすがに夕暮れが早くなった気がする。

蝉の勢力は衰え、薄暗くなったところで風呂に入っていると、コオロギなど秋の虫が賑やかに鳴くようになった。まだまだ残暑は厳しいが、確実に秋が近づいているということだ。

おおよそ、5時から6時の間に起き出して活動を開始する。起きるのが5時に近かったりすると、ようやく明けかかる東の空を目にして、夏至の頃の朝の早さに、改めて驚かされる。

春、春分に向って世間はどんどん明るくなっていくことがうれしかったりするが、秋の秋分に向かって日の出が遅く、日没が早まっていく様には、一抹の寂寥感を覚えてしまう。

昇る春と、下る秋ということだろうか。

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保話§冷凍庫は最下段 [日常]

結婚して40年、キッチンに置かれた冷蔵庫も三代目である。それぞれ12年、15年、13年と使ってきた。今使っている13年ものは、2009年にキッチンのリフォームをした時に買い替えたものである。

どれも3段構造で、上から冷蔵室、野菜室、冷凍室という設定は同じだが、肝は冷凍庫が最下段にある製品を選んでいるということだ。

大雑把に利用頻度を考えるなら、一番に開け閉めしているのは、当然ながら一番上の冷蔵室で、その次が野菜室であろう。当然ながら冷凍庫の使用頻度は一番低いと思われる。

冷蔵庫が並んでいるのを見ると、意外にも冷凍室が中段で、下段に野菜室がというレイアウトが少なくないことに気がつく。野菜室が最下段だと、野菜を取り出す時に腰をかがめたりすることが多く、それなら野菜室が中段にあるほうが負担が少ない。

最近はどういう冷蔵庫事情になっているのかわからないが、最後2009年に購入した時は、野菜室中段というレイアウトの比率は少なかったのではと記憶している。

現実に照らせば、上から冷蔵室、野菜室、冷凍室というレイアウトがベターと思うのであるが。

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暇話§一日一句~深閑として森閑と~ [俳句]

季語は・・・露けし

木洩れ日の 中の峠の 露けしや

【去年の今日】週話§日曜粛々~ふりかけとかお茶漬け~
タグ:俳句 露けし
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悼話§エリザベスⅡ世さん(英国女王) [イギリス]

1952年2月6日、父王ジョージⅥ世の死を受けて即位。在位70年という長きにわたってイギリス、英連邦の君主として生きてきた。

逝去と同時に、女王の長男チャールズ皇太子がチャールズⅢ世として即位。

我々には窺い知れない強い意志で国と国民のために奉仕してきたのであろうとは想像しかできない。死の2日前、9月6日には、ジョンソンの後を担うトラス新首相任命を行ったばかり、まさに大往生である。享年九十六



合掌

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馳話§旅館の食事を考える [旅行]

最近は尾瀬の山小屋には泊まるが、旅館の類に泊ったのは、かなり昔の話になってしまう。そして旅館の食事の話である。

いかなる理由によるものかはわからないが、旅館が提供する食事の量が多いとは、いつの時代までたどればいいことなのだろうか。

ずいぶん前、そこそこな設えの旅館に泊まった時の夕食が、いつ果てるとも知らず、延々と料理が出てきて、とうとうギブアップしたことがあった。

老若男女の別を問わず、華麗に並んだ料理に、ファイトを燃やす人もいれば、うへっ!とうんざりする人もいる。そしていつも思うのだが、食事を出す前に、料理の選択をさせてくれないかということがある。

そうでもしないと、間違いなく大量の料理が食べられないまま廃棄されてしまう。昨今の“食品ロスをなくす”からは真逆の存在ではないか。

もう一度繰り返すが、料理を選ばさせてほしい。コースの流れがということもあろうが、目の前に並びながら食べることなく下げられるのを見るのは、気持のいいものではない。

それならば、これとこれをいただきます。それで十分ですというシステムにしてほしいと思うのは自分だけだろうか……そうでなければ、客の側に要らぬ気遣いをさせているということに気がついてほしいと思うのだけれども。

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暇話§一日一句~上賀茂神社~ [俳句]

季語は・・・水澄む

水澄むや 流れ千年 社家の町

【去年の今日】週話§土曜粛々~九月も中旬へ~
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週話§日曜有閑~テレビゲームも・・・・・・~ [日常]

アニメと合わせて縁遠いものがテレビゲームである。ファミコンもプレステも我が家にはない。

だから、スーパーマリオもドラゴンクエストもファイナルファンタジーも、何が何だかまったく知らない……スーパーマリオのBGMくらいは聴いたことがあるけれど、その程度である。

ゲームをしないわけではない。仕事待ちで持て余した暇な時間をゲームセンターで遊んだりしたことはあるが、結局ははまらず、テレビゲームなども買い込んで家でということはなかった。

ちょっとだけ困るのは、稀に会話の中でそうしたゲームの話題が出ることで話の中身がまるでチンプンカンプン。話している人たちからしたら、まるでボーっとした表情をしているのは間違いない。

それに、今さら始めようを目論んだとしても、ゲームをコンプリートする気力などは持ち合わせていないのだ。

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暇話§一日一句~信心はなく~ [俳句]

季語は・・・蚯蚓(ミミズ)鳴く

神の国 あるはずはなし 蚯蚓鳴く

【去年の今日】世話§九月大歌舞伎第三部~エクモカーと四谷怪談~
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週話§土曜有閑~アニメ映画は・・・・・・~ [漫画]

ほとんど、というかまったくアニメ映画は観ない。だから宮崎駿作品の類も一度も観たことがない。テレビで放送しているのをちらりと観たことはあるが、どうやら自分たちとは合わないようで、チャンネルを替えてしまった。観続ける根気がなさそうで、それは同居人も同じであるようだ。

何事も最初が肝腎だから、もしも一作目から律義に観ていたら、あるいは愛好家になっていたかもしれない。

ある日、遠く遠くへと車を走らせていたら、どうってことのないところを、何組ものカップルが仲良く歩いているところに出くわし、何だ何だと思い、帰って調べてみたら、そのあたりがアニメの“聖地”で、彼らが“巡礼者”だとわかり、熱心なものだと感心したのだった。

相変わらずアニメの人気は高いが、すっかり取り残されてしまった人間もいるのである。

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暇話§一日一句~天高く国会議事堂~ [俳句]

季語は・・・秋澄む

秋澄みて 脱原発の デモの列

【去年の今日】港話§都心から羽田へ着陸する航路
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過話§備忘録的な何か~2022年9月9日付~ [備忘録]

9月3日……道端にヌスビトハギ(盗人萩)が咲き始めていることに気がついた。

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通常より一週間くらい早く咲き出したようだ。いつに変わらぬ、可憐で小さなピンクの花が楚々と咲いている様は、とても野草とは思えない。

だが、これが種子となると“ひっつき虫”と呼ばれる、ちょっとやっかいな存在となる。おそらく微細なマジックテープ状の表面のおかげで、種子が衣類にくっついて、どこかへと運ばれて、それらがまた、別の場所に落とされて翌年の秋に再び花を咲かせるのだ。

9月6日……台風11号(ヒンナムノー)が通り過ぎていった。発生から数日は太平洋をゆっくりと西進していたが、突然にV字回復よろしく北上を始め、日本海を縦断して温帯低気圧に変わった。

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対馬海峡の韓国寄りコースだったので、むしろ大きな被害が出たのはお隣の国……死者まで出たのだ。

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