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顧話§今日の歴史~日本の正しいビール~ [ビール]

1890年2月25日、日本麦酒醸造会社がヱビスビール発売。

日本にビールがもたらされたとする最古の記録は、1613年(慶長18年)のこと
で、イギリス船の積荷の中にビールがあったというのだ。江戸時代に、日本
でビールが呑まれていたかは定かではなく、横浜にビール醸造所が造られた
のは1869年(明治2年)のことである。

そして1887年に日本麦酒醸造会社が設立され、3年後にはヱビスビールが発
売されたのだ。

日本におけるビール醸造の歴史は1世紀半ほどで、西欧と比べれば取るに足
らない時間でしかない。

だがしかし、今の日本のビールの品質はビール先進の国々と比べても遜色の
ないレベルだと思っている。

そうした中、日本のビールの頂点にあるのがヱビスビールで、ビール純粋令
に従って醸造された、日本のビールの良心であると躊躇なく言えることだ。

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愉話§呑藝春秋[78]開拓使麦酒仕立て始末 [ビール]

[承前]

“LAGER”を“LAGAR”とスペルミスしてしまった、サッポロビールの開拓使麦酒仕立てが、無事に提携先のコンビニで発売されたのは2月はじめのことである。

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発売された週の終わり、売られているコンビニに行ってみた。我が家近くに当該コンビニはないので、車を出す用事ついでに寄ってみたのだ……決して開拓使麦酒目あてではないぞよ!

冷蔵ショーケースを見やれば、350ml缶が4本残っていたので全部買った。

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こんなポップを掲げて無事に売られていたのを寿ぎつつレジに向かったら、レジの姐さんが「物凄い売れ行きですよ。あら、これで完売!」と爽やかな声で曰ったのだ。

IMG_3423.JPG

いそいそと持って帰って冷蔵庫に収め、晩酌に1本呑んだ……アルコール度数は6%と高く、原材料はもちろん麦芽とホップのみ。一口呑んだ感想はといえば“ヱビスビールがパワーアップされたような”というところか。これだったらコンビニ限定でなく、普通に市販してくれないものか。このあたりサッポロビールの考えはわからない。
                               [続く]

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麥話§校正恐るべし [ビール]

1月上旬にサッポロビールから発売予定だったビール“開拓使麦酒仕立て”は急遽発売中止となった。

理由は缶のデザインの中で“LAGER”とするべきところを“LAGAR”とやらかしてしまったというのだ。

1_o.jpg

中身には何の問題もないが“E”を“A”と間違えてしまっては、さすがに発売するわけにはいかなかったということである。数年前まで携わっていた仕事は“校正”のようなもので、気を遣うことばかりだったが、ありがたいことに、一人で最初から最後までではなく、複数の人間の眼を通すシステムになっていた。

ダブルチェック、トリプルチェックと篩(ふるい)の網の目をできるだけ細かくしていこうという心づもりである。

だが、そこまで網の目を細かくしても、それをあざ笑うかのように誤字や誤植が出現するのである。それは本文の中だけにとどまらず、あろうことか、表紙の中にも現れて、次の号が出るまでの間、スタッフが青い顔を続けることになるのだ。

かくして発売中止となったビールだが「EじゃなくてもAじゃないか」なるキャンペーンで売ってしまえばいいではないか、廃棄は食品ロスではないかという声も上がる状況となった。

追記:というわけで、2月2日に提携先のコンビニで発売が始まったようである。

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愉話§呑藝春秋[73]ビールはビールとして [ビール]

[承前]

ドイツには“ラードラー”という呑み物がある。ビールとレモネードを半分ずつ割ったもので、ラードラーは自転車乗りという意味である。アルコール分も3%足らずだからということから、サイクリングのついでに寄ったビアガルテンで喉を潤すのに最適ということのようだ。

かつて、一度だけ試したことはあったが、それ以降呑んだことはない。まずもって甘いということと、ビールらしくないというのが理由である。

そんなわけで、ビールを何かで割って呑むようなことはまったくしない……世にビールカクテルなるものが各種存在してはいるが、そそられるようなことはなく、試したこともない。

カクテルにするとか、そうした呑み方を考えたこともなく、ビールの苦味を楽しんできた。

偏見というわけではないと自分では思っているが、ビール本来の味を和らげてという発想が違っているような気がしてならない。ビールはビールとして呑んでやるのが本分ではなかろうか(個人の感想です)。
                               [続く]

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麥話§ビール~缶でも、瓶でも、生でも~ [ビール]

あれこれ酒に凝る趣味はなかったからか、もう40年このかた、家で呑むのはまずビールである。何はさておいてもビール。最近は日本酒や焼酎をビールの後に呑むようになったが、10年くらい前まではビールばかり呑んでいたのだ。

元より、酒の味などわかりようがないので、日本酒の純米とか吟醸がどうとか、ワインのヴィンテージがどうたらこうたらとか、最初から放棄のゆえ、夏でも冬でもビールぐびぐび!という飲酒傾向になってしまったのである。

もちろん外呑みであれば、ビールは最初の1杯に留めて、和食屋であったら日本酒や焼酎に進み、中華の店なら紹興酒、洋らしき店ならワインを注文するくらいの頭を持っていないわけでもない。

そのような嗜好であったからかどうか、海外旅行の目的地がビールの故郷である南ドイツ中心になってしまって、もう長い。

下戸の同居人に付き合わせるのも申し訳ないと思いつつ、旅行中にはささやかにビアホール巡りも楽しんでいる。旅行中、ドイツの食事には閉口させられることが多く、量を食べられなくなって久しい身には何ともな苦行だが、できるだけ酒の肴として食べられそうなのを見繕った後は、ひたすらビール修業に励むのだ。

往年は2リットル空けて平然としていたが、今はもう1リットルのジョッキをよっこらしょと空けたらそれでよしとなって、時の経過を恨めしく思うのである。

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愉話§呑藝春秋[71]灘コロンビア追憶 [ビール]

[承前]

二十世紀が終わる少し前、東京駅八重洲口の路地を入ったところに“灘コロンビア”という居酒屋があった。

店主だった新井さんが注ぐ生ビールが絶品だったので、客が引きも切らずという店だったのである。そんな彼が注ぐビールがどんなものか試してみたくて何度か通わせてもらったのである。

初めて入店してカウンターに陣取ったのだが、それが新井さんと彼のビールサーバーの眼の前で、何の衒いもなくニコニコと笑みを絶やさずタンブラーにビールを注いでいくのだ。



上のような動画が残っていたので貼っておく。残念ながら灘コロンビアの店ではなく、出張先で撮られたものだが、一つも無駄な動きがないとわかる。

そうして供されたビールを一口呑んで、心の底からうまいと思った。灘コロンビアのビールは、神保町のランチョンなどの店など限られた店で呑める、アサヒビールの“マルエフ”と呼ばれている料飲店専用銘柄だが、ほどよく癖のない苦味と抑えめの炭酸のおかげで、グラスに口をつけた瞬間、あっという間に喉の奥へと滑り込んでいったのだ。

そうしてビールを注ぐ間が空いたところで、新井さんが注いだばかりの細かいビールの泡に楊枝を立てると、しばらくは立ったまま動かず、その後徐々に沈んでいったのだが、それが新井さんの得意技だったのである。

こんな経験は、神保町ランチョンでも、灘コロンビアのサーバーを引き継いで営業を続けている新橋ビアライゼ98でも味わったことはない。まったくの別物だったのだ。

初訪問した灘コロンビアで、確か数杯を心地よく空けてケロリとして店を後にしたのだが、そんな新井さんが亡くなったのは1992年のこと……訪問するのが遅れていたら間に合わなかったかもしれないタイミングなのだった。

追記:灘コロンビアについての詳細な記述はこちらのリンクを参照のこと。
                               [続く]

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顧話§今日の歴史~冷蔵庫も普及しつつ~ [ビール]

1958年9月15日、日本初の缶ビール発売。

今日、缶ビールと瓶ビールの比率がどれほどのものか……“ビール”というジャンルであったら瓶ビールは缶ビールの三分の一という程度とわかった。

というわけで、アサヒビールから缶ビールが発売されたのは今から62年前の今日のこと。当時は今のようなプルリング状で簡単に開けられたわけではなく、缶切りを使わなければならなかったのだ。

おそらく、その後しばらくは瓶ビール優勢の時代が続いたと思われる、だがスチール缶からアルミ缶への移行に加えて、持ち運びに便利なことなどが相まって、1970年代以降には瓶ビールを駆逐していったと思われる。

我が家日常使いのスーパーマーケットのビール売り場を見渡せば、瓶ビールはないことはないが、お印程度に置かれて、製造日も古かったりするものが多く、結局は缶ビールを買うという瓶ビールにとっては何とも残念な悪循環になってしまっているのだ。

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麥話§ビールについて少しばかり [ビール]

ウェブリブログから流れは変わらず継続しているつもりだが、いきなりそれだけで通すだけでは、見えない話もあるかと思うので、しばらくは自己紹介的なエントリーも織り込んで進めていこうと考えた。

というわけで“ビール”についてである……我がブログの中の大きなテーマの一つにビールがある。

既に飲酒歴は40年を超えていて、まずまずおいしく酒を呑んでいると自負しているが、ビールをメインにするようになったのは、三十代に入ってからのことではなかったか。そして最盛期における自宅でのビール消費量は、一日1リットル、年間360リットルほどを胃の腑へと落としていたはずだ。

そして、ドイツやオーストリアを旅行する目的の中に“ビール純粋令に基づくおいしいビール”を呑むというのも含まれていて、せっせとビアガルテンやビアホールに通ってはぐびぐびと1リットルジョッキを傾けるのである。

↓ミュンヘンのアウグスティナーケラーでエーデルシュトフ
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日本では、4年前まで37年半の間宮仕えしていた神保町にある創業百十年を迎えた洋食ビアホール・ランチョンの生ビールを、もっぱら愛飲している。アサヒビールは好きではないが、ランチョンで出している“マルエフ”と呼ばれる料飲店専用の生ビールは呑み飽きすることなく、月に一度くらいは出向いては3杯、4杯とグラスを重ねるのだ。

↓ランチョンの生ビールと“自慢メンチカツ”
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自宅で呑むのはヱビスと決めていて、晩酌には半リットルのロング缶を1本と、その後に日本酒か焼酎、ワインで締める。10年くらい前からお休肝日を設定していて、最初は週一日だったのを徐々に増やして、今は週三日お休みしている……これもまた末永く酒を呑み続けたいがためである。

↓ドイツで買い求めた錫製のビアマグ。そしてヱビス
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