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節話§一日一句~人込みの中へ~ [俳句]

季語は・・・初場所

初場所や 大川端に 触れ太鼓

【去年の今日】日話§作文のお稽古~平易に平易に~
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懐話§昭和三十年代~街角の有線放送~ [昭和]

[承前]

実家のあった町には、主要な街角の電柱に有線放送のスピーカーが設置されていた。

有線放送といっても、居酒屋とかスナックで音楽を流す“あれ”ではなく、もっぱら商店の情報を宣伝していたのだ。

その他にも行政からのお知らせが流れてきたり……今であったら、住民からうるさいと苦情が出るような類だったと思われる。

ただし、いつもは右の耳から左の耳へと通り過ぎるような放送ばかりだった中に、スピーカーの周りに近隣住民がワラワラと集まってくることがあってそれは火災発生のお知らせの時だったのだ。

我が町で火事が起きると、まずは消防署からサイレンが鳴らされる。サイレンの回数によって、市の北部か南部かがわかり、サイレンを聞いたら、有線放送を聞きに行くのである。

ややあって、アナウンサーが「ただいまの火災は〇×町2丁目、凸凹医院の近くの模様です」とかいった放送が行われるのだ。

狭い町のゆえに、ひょっとしたら知り合いが出火元の近くにいやしないかという、そんな思いが大きな需要となって、田舎町の有線放送最大の存在理由であったのは間違いない。
                               [続く]

《昭和のトピックス一覧》
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壽話§初春大歌舞伎~第一部~ [歌舞伎]

三連休の最終日、密を避けて車で歌舞伎座を往復してきた。11時開演の開場時刻に合わせて10時過ぎには到着したが、中央道も首都高も渋滞はなし。

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第一部は『壽浅草柱建(ことほぎてはながたつどうはしらだて)』なる舞踊劇で、今年公演中止となった新春浅草歌舞伎に出演する予定だった花形役者が勢揃いして『寿曽我対面』を元にした正月らしい一本。化粧坂少将を務める莟玉(かんぎょく)が病気休演とは残念。

歌昇の工藤左衛門祐経が小柄ながら存在感を示していた。松也の五郎に隼人の十郎は力不足で、全体を見渡せば小ぢんまりとした舞台に終始した。。

15分という忙しない休憩の後には、猿翁十種の内『悪太郎』が猿之助の悪太郎、悪太郎を懲らしめる伯父安木松之丞を猿弥、太郎冠者を鷹之資、そして修行者智蓮坊を福之助というもの。

すっかり自家薬籠中となっている猿之助の悪太郎そのものの存在感が際立つが、やや抑制気味というか辛口の仕上がりと感じた。だから、笑おうと待ち構えていた客にすれば、肩透かしを喰わされたと感じたかもしれないが、今の猿之助の在り様がこういうことなのだと思うのだ。

二本立てとはいっても終演は12時半。第二部の開演は14時45分と2時間以上あり、この間を利用して昼食を食べに行くことにした。現状の歌舞伎座は、各部総入れ替えになっていて、劇場に居残って引き続き観ることができないのである。
                               [続く]

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