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暇話§一日一句~もはや今はなく~ [俳句]

季語は・・・身に沁む

身に沁むや ゆらり揺るぎて 里心

【去年の今日】週話§日曜粛々~自動車教習所の教官~
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騒話§さだまさしの『精霊流し』に騙される [祭り]

さだまさし(グレープ)が歌う『精霊流し』を聴いたのは、もう50年近くも前のことになってしまった。

『精霊流し』を初めて聴いた時に抱いたイメージは、死者を弔う家族が、こもごも水辺に集まり、蠟燭と灯した小さな灯籠船をひっそりと流すのだとばかり思っていたのだ。

↓想像していた精霊流し


……違っていたのである。

↓長崎の精霊流し


それを知ったのは、ちょっと前に見たNHKの『72時間』で、長崎の花火店が取り上げられていた。精霊流しの日に大量の花火を買うのだという。

そのあたりから、ちょっと様子がおかしいなと思っていたら、次の場面では小型ボートくらいの精霊船が町を練り歩いていたのだ。中にはクルーザーかと見紛うような大きさの精霊船まで登場。さらにその周りで爆竹を盛大に鳴らしまくっていたのだ。

こんな様子を見て、さだまさしに半世紀近くも騙されていたと、恨みがましく思ったのである。

あの歌を聴けば、誰だって故人を静かに弔い送るのだと思うに決まっているではないか。

歌詞を見ても“線香花火が見えますか”とか“精霊流しが華やかに”などとはあるが、爆竹バンバン!で、でっかい船を見送るなど、どこにも見当たらない。

まあ、こっちが勝手に思い込んでいただけのことで、今さらながらの知った真実なのである。

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碇話§菊之助の義経千本桜[Aプロ] [歌舞伎]

2年前、国立劇場小劇場で公演を行う予定がコロナ感染拡大で中止になり、今年やっと大劇場での上演に漕ぎつけた、菊之助『義経千本桜』三本立て。まず、Aプロの『伏見稲荷鳥居前』から『渡海屋』と『大物浦』まで。

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35分の休憩を挟んで3時間半近くはさすがに長い。だが、舞台は充実していた。

“若手”の舞台を観ていて思うことは、芝居の内容が素直に入ってくるところと言えばいいだろうか。吉右衛門や仁左衛門が同じ役を務めると、様々な思い入れや肉付けが施されて、その精妙さに驚かされるのだが、菊之助のような発展途上の役者は、務める役を正面から向き合って、丁寧に演じてくれるので、濃密さには欠けるが、ある意味“わかりやすい”舞台になるのだ。

今回の菊之助の渡海屋銀平(平知盛)が、まさにそれだったが、父である菊五郎のあっさりした芸風を引き継いでいるのかもしれない。ゆえに、もう少し濃密さがあればという場面もあったりはしたが、それは先々の課題だろう。

よかったのは、梅枝の銀平女房お柳(典侍の局)。面長の古風な顔立ちが舞台映えして、先々が楽しみである。

鳥居前の静御前は米吉。彦三郎の弁慶、錦之助の義経、橘太郎の相模五郎。菊之助の息子丑之助が安徳帝を務めていた。

終演は15時半前。降りしきる雨の中を最寄の地下鉄駅までが長かった。

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