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暇話§一日一句~冬近づいて~ [俳句]

季語は・・・秋時雨

小屋閉めへ 尾瀬の名残や 秋時雨

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働話§尾瀬の山小屋~長靴で外仕事~ [尾瀬]

大学時代の夏休み4年間は尾瀬の山小屋のアルバイトで過ごしていたが、その時に重宝しまくっていたのが長靴だった。

尾瀬の山小屋で働く人間は、全員が長靴をはいて外仕事をしていたのだ。外の作業をするのに、長靴は本当に優れもので、これがスニーカーだったりしたら、いちいち紐をしばったりしなければならないところ、長靴はそのままはいてしまえば、さっさと仕事を進められるのだ。

“山小屋の日常は長靴にあり”と言ってもいい。とにかく、何かといえば長靴なのである。

一番に威力を発揮してくれたのが登山道を笹刈りした時で、最初はてっきり登山靴でもはいて出かけるのかと思ったら、出かける従業員たちがさっさと長靴をはいたので、ああそうなのねと合点して長靴で作業に出かけた。

もちろん、編み上げの登山靴ほど足にフィットしてくれるわけではないが、そこそこの山道であれば問題なく登り下りできる。

しかも膝下くらいまでのブーツ様になっているから、ちょっとした水たまりだったら何の問題もなく歩けてしまう。だから作業するにはうってつけなのだ。

あれから40年余、尾瀬で様々な作業する人たちの多くは、相変わらず長靴で出かけている。そして昨今の長靴は、かつての“ゴム長”とは違って、滑り止めの靴底になっていたりして、けっこう進歩していることに気がつく。

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頂話§歌舞伎の山あり谷あり[下] [歌舞伎]

[承前]

そんな隆盛に陰りが見えた端緒は、2012年12月に十八代目勘三郎が60歳を前に逝去したことであろう。

そして2011年から12年にかけては、大御所である富十郎、芝翫、雀右衛門が逝去した。残念だけれど、八十代から九十代で天寿を全うしたともいえる。そして、彼らの最後の光芒を観ることができたのも僥倖だった。

だが、勘三郎に続いて團十郎、三津五郎と五十代、六十代でのあまりにもな早逝が、その後の歌舞伎興行に与えた影響は小さからぬものがあったのは間違いない。彼らの死は、まさに痛恨事としか思えないのである。

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影響が顕著に表れ出したのはここ数年のこと。三津五郎が逝去した後、大看板と呼ばれる、菊五郎、白鸚、仁左衛門、そして昨年逝去した吉右衛門たちの衰えが顕著となった。

彼らの後を追うのは、五十代も近づいた幸四郎にはじまって、松緑、猿之助や勘九郎といった面々である。確かに上記の“おじさん”たちの舞台出演が少なくなった分を彼らが補わなくてはならないのだが、まだまだ若いと思わざるを得ない。

いわゆる“重み”らしきものが舞台に存在していないように思うのだ。歌舞伎役者は“老・壮・若”がうまいことバランスを取って舞台を構成するところ、今は“壮”の層が薄く、重みらしきものを感じないだ。

今の歌舞伎界は、残念ながら沈下が進んで“底”にたどり着いたところか。この先、再びの隆盛となるまでには、まだまだ時間が必要だと感じている。

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