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吟話§一日一句~引っ張り出すCDは~ [俳句]

季語は・・・秋暮れる

ブラームスを聴く 日々となり 秋暮れる

【去年の今日】週話§日曜諸相~10月最終週~

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街話§神保巷塵[80]神保町1丁目南北動静 [神保町]

[承前]

10月初旬、目的もなくふらりと神保町を散歩した。ここ数年、町の消長は顕著で、新しい建物、新しい店が現れている。中には半年ももたずに閉店を余儀なくされる店も珍しくなさそうだ。

というわけで“老舗”2軒のその後を簡単に御報告……まずは神保町1丁目南側靖国通り沿いの“レオマカラズヤ”である。8月下旬には一旦店仕舞いして古い建物の解体が始まるところだった。

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そうして、出向いてみたら下の写真のように既に更地になって、路地の向うに三省堂の裏口が見えていたのである。

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もう1軒は1丁目北側路地裏の中華伊峡で、かつての店は下の写真。

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そうして訪れてみれば、何とも場にそぐわないとしか思えない……いかにも昭和然とした建物とは何という違いであろうか。

KEN02182.JPG

定年退職して5年が経過した神保町は、少しずつ新しい変化が始まっているように感じたのはノスタルジーではなく、はっきりした事実の進行がそれを裏付けているようである。平成という30年ほどの時代を経たことで、昭和の形が徐々に姿を消していく“今”のように思われるのだが。
                               [続く]

《神保町のトピックス一覧》
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暮話§ブラームス―マイカテゴリー―晩秋へ [ブラームス]

清少納言風に書くなら「秋はブラームス」である。ブラームスの芸風のようなものと季節が合致して聴こえてしまうのは自分だけだろうか……あくまでも“個人の感想”でしかないのだが。

例えばクラリネット五重奏曲。徹頭徹尾、痛切としか聴こえないその音楽が描き出す風景は、陽が斜めに傾いて世間が赤みを帯びてくる午後のそれである。センチメンタルといえば、これ以上センチメンタルな音楽があるだろうか。

もう一つ、交響曲第1番の終楽章を挙げたい。冒頭の少し後、有名な主題が始まる前の金管楽器の交唱の部分である。秋のアルプスの谷間のあちこちから角笛が思い思いに聴こえてきて、それが“こだま”で返ってきたり、他の角笛とハーモニーを奏でたり、何とも穏やかで心安らぐ祈りの音楽が現出してくるのだ。

というわけで、個人的にはブラームスといえば秋の作曲家と勝手に任命しているのだが、中には厳冬期としか聴こえない音楽もあって、交響曲第4番の終楽章を聴きながら頭の中に広がる風景は、北ドイツの凍てついた荒野で、北ドイツは、言うまでもなくブラームス出身の地なのである。

《クラシックのトピックス一覧》
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