刻話§ハードディスクとメモリーと [老化]
ちょっとした物忘れが増えてきた、そんな年頃になってしまった。認知症の始まりか、あるいは単なる注意不足の頻度が上がったものか、いずれにしても、もっと心しなくてはならないと思われる。
ちょっとした物忘れは、常に直前にしたことの始末をつけ忘れるようなことで、トイレの蓋をしめ忘れるとか、照明を消し忘れるとか、コンセントを抜き忘れるとか……それはあたかもコンピューターの“メモリー(RAM)”がCPU処理を行うために一時的に記憶させる機能で、広い机には物をたくさん広げられるように、メモリーが大盛りであれば、パソコン上でたくさんの仕事ができるが、メモリー少量だったら仕事が止まってしまう……今の忘れっぽさの中に、そんなメモリー不足がありそうだと推理するのだ。
そんな一時的な記憶装置とは別にハードディスクなるものがある。これはもう言わずもがなだが、データを消さずに保存していく倉庫のようなもので、我々の脳にも同様に、ハードディスクが存在しているのではないか。
そんなハードディスクのおかげで、意味もなく高校時代のクラス名簿を出席順に覚えていたり、山手線全駅をすらすら言えたり、意味はないが何とも不思議な記憶システムだと思うのだ。
かくして、ハードディスクは相変わらずな記憶を保ち、残念ながらメモリーの容量が減ってしまう……老化現象が進行しているのである。
《私事のトピックス一覧》
ちょっとした物忘れは、常に直前にしたことの始末をつけ忘れるようなことで、トイレの蓋をしめ忘れるとか、照明を消し忘れるとか、コンセントを抜き忘れるとか……それはあたかもコンピューターの“メモリー(RAM)”がCPU処理を行うために一時的に記憶させる機能で、広い机には物をたくさん広げられるように、メモリーが大盛りであれば、パソコン上でたくさんの仕事ができるが、メモリー少量だったら仕事が止まってしまう……今の忘れっぽさの中に、そんなメモリー不足がありそうだと推理するのだ。
そんな一時的な記憶装置とは別にハードディスクなるものがある。これはもう言わずもがなだが、データを消さずに保存していく倉庫のようなもので、我々の脳にも同様に、ハードディスクが存在しているのではないか。
そんなハードディスクのおかげで、意味もなく高校時代のクラス名簿を出席順に覚えていたり、山手線全駅をすらすら言えたり、意味はないが何とも不思議な記憶システムだと思うのだ。
かくして、ハードディスクは相変わらずな記憶を保ち、残念ながらメモリーの容量が減ってしまう……老化現象が進行しているのである。
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爵話§ジャズはお好き? [ジャズ]
初めてジャズらしき音楽を聴いたのは高校生の頃。デイブ・ブルーベックの『テイク・ファイブ』ではなかったか。
通常、ほとんどのジャズは4拍子で演奏されるところ『テイク・ファイブ』は5拍子という変則なのだった。サックス、ピアノ、ベース、ドラムのクァルテットというシンプルな構成で、しかも聴きやすい。ジャズというよりはフュージョンと言えなくもないが、作曲された当時にフュージョンという言葉はなかったのではと思われる。
その後ジャズを聴く機会はなく、再びジャズに巡りあったのは、エリック・ドルフィーの『アウト・トゥ・ランチ!』というアルバムだった。録音されたのは1964年2月、直後の6月ベルリンで急死している。享年三十六
↓これは傑作と言っていい
管楽器奏者であるドルフィーは、サックスとフルートだけでなく、バスクラリネットのようなジャズからは縁遠い楽器も使って、先鋭的かつ前衛的な、いわゆるフリージャズ的なパフォーマンスなのだ。
だが意外にも、そんな尖った音楽にはまってしまうことになった。そして、このアルバムもまた、スタンダードなジャズからはかなり距離があるようでドルフィーの管楽器に加えて、トランペット、ヴィブラフォン、ベース、ドラムと、ピアノが使われていない。
別に4拍子ビートの正統ジャズを避けているわけではないが、結果的に少々異端と思われる(個人の感想です)演奏に惹かれてしまうようだ。
とはいえ、時に最もシンプルなピアノ・トリオ(ピアノ、ベース、ドラム)もしっとり聴いている自分がいる。
《クラシックのトピックス一覧》
通常、ほとんどのジャズは4拍子で演奏されるところ『テイク・ファイブ』は5拍子という変則なのだった。サックス、ピアノ、ベース、ドラムのクァルテットというシンプルな構成で、しかも聴きやすい。ジャズというよりはフュージョンと言えなくもないが、作曲された当時にフュージョンという言葉はなかったのではと思われる。
その後ジャズを聴く機会はなく、再びジャズに巡りあったのは、エリック・ドルフィーの『アウト・トゥ・ランチ!』というアルバムだった。録音されたのは1964年2月、直後の6月ベルリンで急死している。享年三十六
↓これは傑作と言っていい
管楽器奏者であるドルフィーは、サックスとフルートだけでなく、バスクラリネットのようなジャズからは縁遠い楽器も使って、先鋭的かつ前衛的な、いわゆるフリージャズ的なパフォーマンスなのだ。
だが意外にも、そんな尖った音楽にはまってしまうことになった。そして、このアルバムもまた、スタンダードなジャズからはかなり距離があるようでドルフィーの管楽器に加えて、トランペット、ヴィブラフォン、ベース、ドラムと、ピアノが使われていない。
別に4拍子ビートの正統ジャズを避けているわけではないが、結果的に少々異端と思われる(個人の感想です)演奏に惹かれてしまうようだ。
とはいえ、時に最もシンプルなピアノ・トリオ(ピアノ、ベース、ドラム)もしっとり聴いている自分がいる。
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