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節話§一日一句~熱戦終わって~ [俳句]

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夏めきて 千穐楽の 国技館

【去年の今日】翠話§気持のいい若葉の季節
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奉話§組合の執行委員を務めて [私事]

四十代前半の1996年から一年間、会社の労働組合の執行委員を務めたことがある。御用組合と呼ばれるほど会社べったりではないが、つかず離れずそれなりに言うべきことは言う、そこそこの組合が組織されていた。

賃上げ交渉といった給与改定の時には、合わせて様々な待遇改善の要求を出して、会社役員会との団体交渉の席に就いたこともある。

もちろん、満額回答とはほど遠い回答書を前に、どこまで粘るべきなのかを執行委員の間で話し合って、二次回答、三次回答まで求めたりもしたのだ。

というわけでメーデーの日には、デモ行進にも参加したり、まじめに組合活動に邁進した一年なのだった。

組合活動について正しいことを知りもせず、間違った想像だけで云々する人も少なくはないと思うが、まずは実態を正しく知るべきだろう。

そんな一年の組合執行委員の経験の中で、ほろ苦い思いをしたことが一度だけあった。仕事をしていた会社は、社員=組合員というユニオンショップ制になっていた。

会社側から、一人の社員が解雇相当ではないかと組合に打診があって、執行委員の間で協議が行われた。事情を確認してみたが、かなり問題があって、解雇せざるを得ないと考えるしかなかったのだ。

社員=組合員という縛りがあるので、会社側から一方的に解雇するわけにはいかず、組合の承諾がなければ解雇できないわけで、そのために執行委員会が開かれて、何とももやもやした協議が行われた。

結論は残念ながら解雇……自主退職の形をとれば、退職金も支払われたはずで、そうしたやり取りもあったのだが不調に終わってしまった。執行委員を務めた一年の中にあって、唯一不本意な出来事だったが、この一件はまた、37年半の在職中に発生した、ただ一つの解雇案件だったのである。

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タグ:私事 会社 組合
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鍵話§ピアノを聴く~ウィーン~ [ピアノ]

ピアノは難しい楽器だとしみじみ思う。どう聴いたらいいものか、基本的にわかっていない。タッチのニュアンスやら、ペダルの効果といったことに始まって、それらをまったく聴き分けられないままである。

もちろん、シュタインウェイ、ベーゼンドルファー、ヤマハといったピアノメーカーごとの違いなどもわからない。

ずうっとわからないままで終わるかと思っていたら、一つの演奏会を聴いたことで、ほんの少しピアノが奏でる音楽の一端を理解できたような気がしたことがあった。

1992年10月、ウィーンに一週間旅行した時のことである。目的はワーグナーの『ニーベルングの指環』序夜『ラインの黄金』の新演出上演を観るため。それ以外には特に予定もなかったが、気まぐれに楽友協会ホールのチケット売り場を覗いたら、アルフレート・ブレンデルのピアノ・リサイタルが行われるとあって、それはそれはとチケットを確保したのだ。

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謳い文句を見ると、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲シリーズ第1回ということで、プログラムは以下のとおり。

img372c.jpg

当日、チケットは売り切れで、ホール入口付近には“チケット求む”の人たちがずらりといて、我々も何人からか声を掛けられたが、お譲りするわけにはいかない。

プログラムは16~18番Op.31の3曲と28番Op.101……4曲とも未聴である。

一音聴いて、違う音楽を聴いたのではと思うほど、雰囲気が違ったのだ。日本のコンサートホールともまったく空気感が違う中で、演奏されるベートーヴェンは、ここの場所で演奏されるのが当然といった様子を感じさせた。

相変わらずピアノ演奏のテクニックはわからなかったが、ブレンデルの奇を衒わない音楽づくりとその一つ一つに反応するウィーンの聴衆。ああ、これは、この瞬間でしか味わうことができないのだろうなと、その場に居合わせた幸運に感謝したのである。

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