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愉話§一日一句~十六年は夢~ [俳句]

季語は・・・熊谷草

(いくさ)忌む 熊谷草に 風の過ぎ

【去年の今日】騙話§アマゾンPrimeの詐欺商法
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懐話§昭和三十年代~量り売りの菓子屋~ [スイーツ]

[承前]

メーカーの菓子類がまだまだ普及していなかった昭和三十年代、量り売りの菓子屋があちこちにあって繁盛していた。

長方形の菓子箱を20ほども並べていて、箱の中身はといえば、ビスケットやクッキーといった洋物はもちろん、豆菓子や煎餅といった和物まで豊富な品揃えで客を呼んでいたのだ。

客は食べたいお菓子を100gか200g単位で買っていて、実家では買った2、3種類ほどの菓子類は台所の菓子箱に入れられていた。

メーカーの菓子を買うことはほとんどなく、近所の店で焼いている煎餅の店や和菓子屋、あとは駄菓子屋といったあたりで買っていたが、そうした選択肢の中にケーキなどの洋菓子はなかった。物心ついた頃でも洋菓子専門店はなく、和菓子屋が作ったケーキを店の隅で売っていたのがせいぜいである。

量り売りの菓子屋に行く時は、いつも素朴に“心ときめく”のだった。
                               [続く]

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☆話§鳳凰祭四月大歌舞伎昼の部~新・陰陽師~ [歌舞伎]

歌舞伎座が新開場して丸10年の4月は、鳳凰祭四月大歌舞伎と銘打たれての興行。昼の部は若手花形中心の『新・陰陽師』が、夜の部は仁左衛門&玉三郎で『与話情浮名横櫛』と松緑、左近親子で『連獅子』を出してきた。

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一昨日観たのは昼の部。10年前、柿落とし公演の一環で9月に上演されたがその時とはまったく違う舞台になっていたので、戸惑ってしまった。市川猿之助脚本・演出とあって、いかにも彼らしい台本だと思ったのは、他の歌舞伎からのパロディーがあったり、あちこちで楽屋オチで笑わせたりしていたが、あれこれ詰め込み過ぎも感じられ、全編を通すと薄い印象は否めない。

一番の問題は“主役”の二人、隼人の安倍晴明、染五郎の源博雅が活躍する場面がほとんどなく、誰が主役なのかまったく見えてこなかったのである。



……ついでに隼人、染五郎の二人がまったく前面に出てきてくれず、気を吐いていたのは、福之助の俵藤太、尾上右近の興世王、あるいは巳之助の平将門あたりか。結局は舞台のスケール感が感じられないまま終わってしまったようだ。いっそのこと居直って“スーパー歌舞伎”に仕立ててしまったほうが、よほどエンターテインメントとして楽しめるような気がした……要するに中途半端なのだ。

最後に取って付けたような猿之助(蘆屋道満)の宙乗りで幕……筋の一片すらわからない海外のお客さんには、ケレンや引き抜きなどあって、それなりに楽しめたのではと思ったけれど……。

追記:琴吹の内侍を務めた、歌舞伎役者最長老の寿猿翁は5月で93歳になる そうだが、矍鑠とした舞台姿を見せてくれた。

《歌舞伎のトピックス一覧》
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