異話§霜止出苗~七十二候~穀雨 [七十二候]
穀雨の次候“霜止出苗(しもやんでなえいずる)”である。
気持ちのいい気候である。表に出て行くのがまったく苦にならない、一年のうちでもそんな時季にあたっている。
4月のはじめ、桜の盛りが終わるのと入れ替わりに吹き出した若い新緑も、あっという間に緑の濃さを増してきた。
若い芽が出てきた頃は、桜にかまけてしまっていて、そんな隙にほんの数日ほどで木々に新緑が出そろった時には、自然の営みのスピードに舌を巻いたのだ。
老境の身には、そんな様子が何とも慌ただしいと感じられ……「そんなに急ぐことはないだろう」と呟くしかなかったのである。
それにしても今年の緑のスピードは速いと感じる。例年であれば、もう少しじわじわと2週間くらいかけて樹々の緑が出揃うのだが、それはもう温暖化のゆえということだろうか。
《七十二候のトピックス一覧》
気持ちのいい気候である。表に出て行くのがまったく苦にならない、一年のうちでもそんな時季にあたっている。
4月のはじめ、桜の盛りが終わるのと入れ替わりに吹き出した若い新緑も、あっという間に緑の濃さを増してきた。
若い芽が出てきた頃は、桜にかまけてしまっていて、そんな隙にほんの数日ほどで木々に新緑が出そろった時には、自然の営みのスピードに舌を巻いたのだ。
老境の身には、そんな様子が何とも慌ただしいと感じられ……「そんなに急ぐことはないだろう」と呟くしかなかったのである。
それにしても今年の緑のスピードは速いと感じる。例年であれば、もう少しじわじわと2週間くらいかけて樹々の緑が出揃うのだが、それはもう温暖化のゆえということだろうか。
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