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過話§備忘録的な何か~2023年4月6日付~ [備忘録]

4月3日……音楽之友社の月刊誌『レコード芸術』の休刊が発表された。

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1952年に創刊された月刊レコード芸術は、同じ4月3日に逝去が報道された坂本龍一(3月28日没)と同じ年に誕生したのである。

頻繁にCDを買うのであれば必須だとは思うが、買っていた時でも年間20枚かそんな程度でしかなく、新しく発売された録音に拘るわけでもないので、情報を仕入れる必要もなかった。年に一冊も買っていたわけではない。

レコード芸術を買うのは新譜情報ではなく、国内外の演奏会評などを読みたかったからというのが大きな理由だった。

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公称発行部数は10万部……正確な統計がないので、あくまでも推定でしかないが、日本のクラシック愛好者数は、総人口の1%と聞いた。そうすると、およそ100万人から200万人の間というところか。そのうちの1割がレコ芸を買っているとは思えない。数万人がせいぜいだろうか。

そして、この手の雑誌は図書館頼りなところが大きいと思われるが、頼みの図書館も公立と大学あたりを合わせても5000館では、なかなか雑誌本体として採算は取れなかっただろう。おそらくは広告収入も減少していたに違いない。

レコード芸術の休刊で、次の懸念は旗艦誌『音楽の友』の動向である……。

4月5日……四月大歌舞伎夜の部が、片岡仁左衛門の体調不良で7日までの休演となった。

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代役を立てて上演を続けるのが歌舞伎のお約束だが、役者の体調不良で全面休演となったのは、20年ちょっとの歌舞伎歴の中では初めてのことである。

特に今月は、玉三郎のお富、仁左衛門の与三郎というお馴染みの顔合わせのお待ちかね『与話情浮名横櫛』だが、座組の中に与三郎を代役で務めることのできる役者はおらずの休演とは。

初日を前にして和泉屋多左衛門を務める市川左團次(82歳)が休演、そして来年には80歳となる仁左衛門の体調不良。先年の吉右衛門逝去といい、そして菊五郎も白鸚も衰えが顕著……この30年ほどの歌舞伎界を支えてきた大看板に老いが忍び寄ってきている。

6月には『義経千本桜』の権太を務めることになっているが、しっかり体調を整えてもらいたいのもだ。

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