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未話§新春浅草歌舞伎第二部[2023.1.12] [歌舞伎]

いよいよ浅草に出向くのが難儀と感じるようになった。我が家からは電車に乗りっぱなしの一時間超はさすがに長い。

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第二部は『傾城反魂香~土佐将監閑居の場~』と『連獅子』の二本立て。まずは『傾城反魂香』から。歌昇の浮世又平に弟の種之介が女房おとく、莟玉の修理之介、松也の雅楽之助、吉之丞の土佐将監光信、歌女之丞の北の方。

若手を育てるのが目的の浅草歌舞伎なので、歌舞伎座で同じ役が付くのは、10年どころか20年は先のことになるだろう。それまで熟成に熟成を重ねて、大歌舞伎の舞台に立つかもしれないわけだが、役の付き初めのゆえに、真っ直ぐな芝居を観ることができる。

この日の歌昇、種之介兄弟がまさにそれで、役に対して正面から向き合い、あるがままを舞台上で表現をする。それが、若さゆえにコントロールが効かず、感情そのままが出てしまう。歌昇の又平は“吃り”を強調し過ぎてか、台詞が聞き取れず、改善が必要と感じた。種之介の女房おとくは、いささか下世話に生っぽくなり過ぎて、どう自然に演じるべきかが課題となろう。

莟玉の修理之介は小粒、松也の雅楽之助は、何となくだが大衆演劇の匂いが感じられてしまった。

義太夫は何と何と!葵太夫が務めたが、これは贅沢なことである。

後半の『連獅子』でも松也のそれは同様で、柄の大きさが踊りに反映されず何となく腰高でぞんざいな踊りと感じた。毛振りの最後はまとまることなくきれいとは言えず。莟玉の子獅子のほうが丁寧に踊っていたのだ。間狂言は歌昇の僧遍念、種之介の僧蓮念。

終演は18時ちょっと前。浅草で夕食をと決めていたが、お目当てのとんかつ屋は水木が定休。それではと、雷門通り銀座線出入口近くの尾張屋支店へ。

普段はスルーの“観光地有名店”が、平日でそれほど込んではいなかろうと入店。楽勝で座り、ビール中瓶1本、日本酒も一合、食べたのは中海老天丼だったが、タレの塩梅が好みでおいしくいただいて完食……お勘定は観光地価格なるか。

電車を乗り継いで一時間ちょっと。20時過ぎの帰宅はさすがに疲れました。

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