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惜話§十八世中村勘三郎の命日 [歌舞伎]

モーツァルトと同じ命日の十八世中村勘三郎が亡くなって丸7年が過ぎてしまった。去年が七回忌だったのだ

歌舞伎の世界は数年前から世代交代の動きが継続していて、菊五郎、白鸚、仁左衛門、吉右衛門は既に無理をさせられず、四十代の役者がしっかりした舞台を見せてくれるのを期待しつつという現状である。

相変わらず、死んだ子の歳を数えるわけだが、今ここに勘三郎と三津五郎が健在だったら、六十路半ばを迎え、押しも押されぬ大看板として活躍していたのは間違いない。しかも、二人も駆け抜けて行ってしまうとは……

「肉体の芸術ってつらいね…。そのすべてが消えちゃうんだ」

……勘三郎の葬儀の時に、三津五郎が弔辞として語った中の一節である。

勘三郎と三津五郎と、二人は踊りの名手でもあった。ここ数年、歌舞伎の舞台の中で舞踊の演目を観ていても、これは!と思える踊りを観ることが少なくなったと感じてしまう。

↓二人が踊った絶品の『棒しばり』


もちろん、勘三郎の長男勘九郎や猿之助も踊り巧者であることは言うまでもないのだけれど、勘三郎と三津五郎のいかにも楽し気で柔らかなオーラに包まれた舞台を思い出すたびに、三津五郎の弔辞を思い出すのである。

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