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尖話§アルディッティ弦楽四重奏団~武蔵野~ [クラシック]

もとより、現代音楽の類を積極的に聴いてきたわけではない。残念ながら、苦手である。ゆえに、この日聴いた4曲も、聴き終わって家路につく頃には脳内からすっかりさっぱり消え去ってしまっていた。

室内楽好きが多く集まる武蔵野市民文化会館小ホールも、この日はプログラムのゆえか7割ちょっとの入りだったが、それでも好き者は集まるのだ。

アルディッティ弦楽四重奏団-thumb-400x300-9536.png

バルトーク:弦楽四重奏曲第3番
ベルク:弦楽四重奏曲作品3

**********************休憩**********************

細川俊夫:パッサージュ(通り路) 弦楽四重奏のための
リゲティ:弦楽四重奏曲第3番

[アンコール]
クルターク:小オフィチウム-エンドレ・セルヴァンスキを追悼して よりXV.

だが、20年ぶりくらいに聴いたアルディッティは健在だった――ずいぶんと体型は変わったが――。

コンサートを通じて、彼らが何をやろうかという意志が強烈に感じられたのだ。バルトークとベルクの音楽の違いも聴き取れなければ、細川とリゲティが駆使する技巧の凄まじさもわからない。

だが、4人から発してくる音楽に何の不自然さもない。誰かがタイミングのための大きなアクションをしているようにも見えず、個々が自発的に音楽を表現していると感じた。

ラグビー強豪のオールブラックスのプレイは15人の連携が完璧で、目を合わせずとも、それぞれが次にやるべきことを把握していると聞いたが、アルディッティもまた、そんな境地に達しているのではないだろうか。

最後のリゲティは、微小音やハーモニクスなどなど、弦楽器の技巧がふんだんに盛り込まれ、4人の丁々発止のダイナミックな音楽に舌を巻いた。

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アンコールは1分ほどのクルターク……緊張を強いられ続けた本プログラムの魂鎮めとして心憎い選曲。

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