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懐話§過去はよかったか? [歴史]

郷愁とはまったく別に、過去が事実としてどういう時代だったのか考えるべきことがある。誰でも過去を美しいものと見立てる……だが、それほど美しいものでなかったことに思い至るのだ。

昭和ですら、昭和四十年代あたりまでの町の汚さはどうだろう。その当時の映像に残っていなくても、バキュームカーや糞尿を回収するトラックが町を走り回っていたり、おっさんたちは路上に煙草の吸殻を捨てまくるし、痰をあたりかまわず吐き出していたし。

そんな様子を覚えているのかいないのか……なぜかわからないが、人はいい記憶だけを大事にして過去を美化するようである。

そうした外面的なことばかりではなく、人の社会もまだまだ改善途上で、人権の類が蔑ろにされていたことは、その時代の多くの出来事が如実に語っていることではないか。

過去をそうして回顧することで、人は免罪符的な何ものかを手に入れようと考えるのだろうか。だが、過去のバランスシートはオール100ではないのだ。美しいもの、そうでなかったもの……すべてを過去にあった事実として受け容れるべきなのだ。

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