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翔話§壽初春大歌舞伎~猿之助の狐忠信~ [歌舞伎]

1月も中旬となり、歌舞伎座まで車を走らせ(感染予防)て、壽初春大歌舞伎第三部を観てきた。お目当ては猿之助が狐忠信を務める『義経千本桜』川連法眼館の場……いわゆる四の切である。

一本目『難有浅草開景清(ありがたやはながたつどうあけのかげきよ)』“岩戸の景清”は、尾上松也を中心に浅草歌舞伎の面々が登場しての賑やかな舞台。

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さて『川連法眼館の場』……人間忠信が花道からの登場、七三での思い入れから歌舞伎座の空気が一変した。そして、絡む役者、義太夫、附け打ち、御簾内と舞台全体が芯の猿之助に向かって、収斂していく様をこの眼で見たようだった。

狐忠信になってからの猿之助の充実が眼を見張るもので、それは一度だけ観た先代猿之助(現・猿翁)の舞台とも、まったく違って見えたようだ。先代は旧来の歌舞伎から“けれん”を前面に押し出して、言わば改革者(先駆者)という存在を自覚していたがゆえの“力み”のようなものが見えていたが、当代猿之助はそうした縛りから解き放たれたかのように、自在に舞台を動き回るのである。

↓鳥屋下のへりに積もっていた桜吹雪を少しだけ
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様々な仕掛けから、幕切れの宙乗りまで、緩むことない舞台を務めたことに感心し、これを初日から千秋楽までやり抜くことは、生半可なことではないと思ったのだ。

↓3階西側通路“想い出の歌舞伎俳優”に吉右衛門が(涙
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