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懐話§昭和三十年代~不二家の苦境~ [昭和]

[承前]

不二家がケーキ類などの洋菓子も商う存在であると知ったのは、アメリカのテレビ・アニメ『ポパイ』のスポンサーとしてだった。

その当時も、ミルキーなどの菓子類は食べていたが、我が実家の田舎町にはケーキを売る直営店がなかった。テレビのコマーシャルでは“不二家ストロベリー・フェア”などと麗々しくショートケーキを映し出していたが、当時小学生だった我々は、それを眺めながら歯ぎしりをしまくっていたのだ。

確か、それから数年後1960年代終わり頃には、我が町でも直営店が営業を始めていたが、その頃はケーキへの執着がなくなってしまっていたのである。

そんな憧れの不二家直営店の大量閉店というニュースを目にした。世の中は“コンビニ・スイーツ”の時代だったりもして、業態の変化は、半世紀前の我々の憧れをも駆逐してしまうようだ。

そして記憶をたぐり寄せても、実は自分が不二家のショートケーキを一度も食べたことがないことに思い至るのである。
                               [続く]

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