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週話§土曜恬淡~冬はブラームス~ [クラシック]

秋から冬にかけて聴く頻度が高まるのは、ブラームスが作曲したいくつかの音楽である。

まずもって晩秋といえば、クラリネット五重奏曲にとどめを刺してしまう。まさに、これぞセンチメンタルという……これ以上のセンチメンタルがあるなら持って来い!と言いたくなるほどに、ある意味では“救い難い”とすら言えてしまうレベルであろう。

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この曲を、春先から夏にかけて聴こうとはゆめゆめ思わない。目に見える気候と、耳に入ってくる音楽が乖離しまくって、居心地の悪いことはなはだしいものがある。だからブラームスの音楽は秋から冬なのだ。

あまつさえ交響曲第4番の第4楽章に至っては、聴いていて凍えそうになってしまう。北ヨーロッパの荒野に薄く積もった雪が凍り付いて、その上を北海からの強い風が吹き抜けていく、そんな殺伐とした光景が眼前に広がっていくようである。

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3月になると春近しで、さすがに4番のような交響曲を聴く気にはならず、手に取るCDは、冬の名残りから春へと向かう2番あたりと変わっていく。

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