SSブログ

軽話§角打ち礼讃 [居酒屋]

“角打ち”を居酒屋と呼ぶには、少しばかり無理がありそうだ。角打ちとは酒屋が店内の空きスペースで立ち呑みできるように設えた店のことである。

だから店で商っている酒を出して、酒の肴はナッツ類にイカの燻製、柿ピーといった乾き物がメインで、あとはせいぜいコンビーフみたいな缶詰あたりが出てくる程度か。

立ち呑みだから滞在時間は短い。2時間長っ尻するのは野暮というもので、一時間を超えるようなことはまずもってなく、ビールを一本に日本酒が一合で店を後にする。まさにちょい呑みの王者ではないか。

角打ちは地元密着の酒屋がやっているから、お客さんも地元民が多く、眼の前の同士と気兼ねなく話をするのもよし、壁に向かって淡々とビールをぐびぐびするも勝手次第。短時間で切り上げるから、酔っ払って足元が覚束ないなどということもなければ、新宿ゴールデン街のカウンターバーで管巻いて喧嘩が始まるようなこともない。極めて健全なのである。

残念ながら我が住む町に角打ちはない。そして正しい角打ちで呑んだのは、たった一回でしかなく、あとは何軒かの立ち呑み居酒屋があるのみ。

《居酒屋のトピックス一覧》
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:blog

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。