級話§お子様洋食~B級グルメ事始~ [B級グルメ]
さても、日曜日に書いた駄菓子屋だが、実はもう一つ大きな楽しみがあったのである。
その店の前に、15時頃になると小さい屋台を引いたおばさんがやって来る。屋台で焼きそばを炒めて子どもたちに売るのだ。
肉など入っているはずもなく、せいぜいモヤシとキャベツの切れっ端くらいのものだが、香ばしいソースの匂いは家からの路地を出る前から漂ってくるくらいだった。
普通盛りで10円、大盛りは20円ではなかったかと思うが、食べるのはいつも10円の焼きそばである。
そしてさらに高嶺の花があって、それが“お子様洋食”とか“子ども洋食”と呼ばれている食べ物だった。北関東の限られた地域でそう呼ばれていて、洋食とは何とも大げさなネーミングだが、中身はというと蒸かしじゃがいもソース炒めというシンプルなものだった。
焼きそばとお子様洋食を合わせると20円……とても買って食べることはできず、いつも指をくわえて焼きそばだけを食べて我慢していたのだ。そして、親に作ってもらえばいいのに、なぜか作ってもらうことがなかったのは、おそらく屋台のお子様洋食への憧憬が強かったからではなかったのだろうか。
《B級グルメのトピックス一覧》
その店の前に、15時頃になると小さい屋台を引いたおばさんがやって来る。屋台で焼きそばを炒めて子どもたちに売るのだ。
肉など入っているはずもなく、せいぜいモヤシとキャベツの切れっ端くらいのものだが、香ばしいソースの匂いは家からの路地を出る前から漂ってくるくらいだった。
普通盛りで10円、大盛りは20円ではなかったかと思うが、食べるのはいつも10円の焼きそばである。
そしてさらに高嶺の花があって、それが“お子様洋食”とか“子ども洋食”と呼ばれている食べ物だった。北関東の限られた地域でそう呼ばれていて、洋食とは何とも大げさなネーミングだが、中身はというと蒸かしじゃがいもソース炒めというシンプルなものだった。
焼きそばとお子様洋食を合わせると20円……とても買って食べることはできず、いつも指をくわえて焼きそばだけを食べて我慢していたのだ。そして、親に作ってもらえばいいのに、なぜか作ってもらうことがなかったのは、おそらく屋台のお子様洋食への憧憬が強かったからではなかったのだろうか。
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