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泥話§湿原を流れる川 [尾瀬]

ドイツやオーストリアを旅行している時、おやっという風景に出合った……下の写真がそれである。

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オーストリア・アルプス端っこの山間にある牧草地だが、地名を見ると苔というドイツ語の“Moos”が頻繁に登場してきて、かつては湿地帯ではないかと想像できるのだ。

そうして、草地の中を流れる小川を見やれば、尾瀬ヶ原を流れる川と寸分違わぬ流れを見つけることができる。下の写真が尾瀬ヶ原のそれである。

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こうした自然そのままの流れだが、かつてはどこにでも存在していたはずだけれど、暴れられたら困るので、洪水を起こさぬようにと人間の手で河岸を加工してしまった。石を積んだり、コンクリートで用水のごとくにしたり、周辺状況を考えればやむを得ない治水対策として容認するしかない。

そんな中、ドイツで見た風景はというと森林や草原を流れる手つかずの小川がいくつも流れていて、雪解けや雨の時期に意図して溢れさせてしまうものだった。民家などへの被害がないように溢れさせることで、牧草地などへと養分を供給しているのである。平地の多いドイツあたりならではである。

源流から河口までの角度が急峻な日本では、そのような自然に任せたコントロールなどできようはずもなかったのだ。

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