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旨話§うまいのは脂なんですね [B級グルメ]

わがまま偏食だった頃、豚の脂身は超がつく苦手だった。とんかつを食べる時でも、ロースの脂身が生っぽかったりすると、その歯触りに耐えられずということがあった。

それがまあ、あーら不思議……三十代に差しかかったあたりから、歯触りは相変わらず苦手であるにしても、その味が苦にならなくなってくれたのだ。

そのあたりがどうであるかはわからないが、あるいは質のいい脂身を口にしたからかもしれず、まあそれなりに味のわかる舌は持っているようである。

そうして“脂がうまい”ということに気づかされたのだったが、豚の脂身を克服する以前から、焼肉屋の牛カルビは食べていたという間抜けであった。

まあ、若い頃は並カルビだったから、それほど霜降りではなかったから、気がついていなかったのかもしれない。年齢を経て少しだけ余裕ができた頃に上カルビを試してみたのだが、食べながら危険な食べ物であるとは感じていたのだ。

かくして、五十代半ばを過ぎた頃には上カルビから足を洗い、並カルビへと戻っていったのだが。

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願話§分厚いハムカツは勘弁して! [B級グルメ]

……ハムカツが好きだ。偏食が激しかった子供の頃の好物で、揚げ物といえばハムカツとコロッケだった。そして今でも好きである。

ところが、何ということか、昨今のB級居酒屋やスーパーの総菜コーナーにあるハムカツは、許しがたいほどの厚さなのだ。しかもあろうことか、わざわざ“厚切り”などと謳って自慢気なハムカツもあったりして“それ、絶対違うから!”と呟くのだ。

ハムカツは薄きをもって佳し!というのがかねてよりの持論で、許容できる厚さは、おおよそ5ミリが限界ではなかろうか。さすがに1ミリというのはあり得ないが、3ミリほどが好ましところであろう。

しかも高級なロースハムだなどとは片腹痛く“チョップドハム”と呼ばれる怪しいあれでなくてはハムカツとは言えない。

そもそも、厚い高級ハムで作ったら意味がまるでないではないか、ハムカツは、かつて子供の頃、肉屋の揚げ物コーナーで一枚10円とか15円とかで売られていて、子どもたちのおやつ代わりにもなっていたようなものだから、気軽に食べられるものでなければならなかったのである。

だから今でも、スーパーの総菜コーナーでハムカツを見つけて、いそいそと買ってきては食べることがあるけれど、どのハムカツも何となく乙に澄ましていて、ちっとも郷愁を誘ってはくれないのだ。

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旨話§他人丼(開化丼)をご存知か? [B級グルメ]

関西では他人丼と呼ばれていて、煮込んだ牛肉を卵でとじて丼仕立てにしたものを関東では開化丼と称している。鶏肉と鶏卵が親子丼で、それならばと“他人丼”と命名した関西のセンスに脱帽である。

それに比べて開化丼とは、気取り過ぎというか、他人丼というネーミングの圧勝ではないか。他人丼なる呼び方を知ったのは漫画『じゃりン子チエ』の中だったことを付け加えておく。

で、開化丼を初めて食べたのは、神保町に3軒ほど展開していた“たつ屋”なる牛丼屋で、ふと思い立って注文して食べたら、これがうまかったのだ。

牛丼であれ開化丼であれ、すき焼き屋あたりの賄いで食べていたものが表の御品書に出てきたというところだと思うが、残り物がうまいというのは世の常でもある。

そうして、そんなチープだが、うまい開化丼を提供していた神保町たつ屋がなくなって既に10年以上が経ってしまった。今は新宿駅東南口甲州街道下に一軒あるのみ。

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週話§日曜恬淡~町の中華屋~ [B級グルメ]

どうってことのない“町の中華屋”が好きだ。神保町であれば餃子の三幸園のような店である。

そうして、定年退職して神保町三幸園から遠ざかってしまっていたところ、3年ほど前、歩いて5分足らずの場所に“町の中華屋”が開店してくれた。しばらく模様眺めしていたが、最近はありがたく利用させてもらっている。

気取った本格中華ではないところがよろしい。そして、ランチタイムに利用したことはほとんどなく、もっぱら仕事の後の酒込みでの訪問なのだ。

1杯目はもちろん生ビール……瓶ビールでも可で、来るもの拒まず。アテは言うまでもなく焼き餃子で、それでしばし楽しむ。若い頃はそれに野菜炒めあたりも注文して胃の腑に収めたが、枯れ切った今は焼き餃子で十分。

生を2杯やっつけたところで紹興酒を常温でもらう。これも調子がよければ二合ほど呑んで――若い頃だったら――半チャンラーメンで締めていたわけだが、最近はといえば、餃子&ビール+紹興酒の後の締めは、半チャーハンだけで済ませる情けなさである。

まあ、いつまでもがっつり食べているようだったら内臓にも影響してくるだろうから“身の程”ということだとは思う。

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滓話§天かすを語れ! [B級グルメ]

かつて、天かすについて何回かエントリーにまとめた記憶がある。移転して間もないSSブログでも、改めて天かすについて言及しておきたいと思った。

天かすの正式名称は何だろう……一般的な認識も個人的な認識も、どちらも似たようなもので“天かす”は、天麩羅を揚げた後にすくい取られた、正に天麩羅の残り滓であるのに対して“揚げ玉”は、天かすのように不揃いではなく、揚げ玉として作られる比較的形の揃った“製品”である。

味があるのは言うまでもなく天かすのほうで、様々な天種の味が天かすにも伝わっての味わいは圧倒的である。揚げ玉は二本も三本も抜けているものがあるようだ。それにしても“滓”という名称のほうがうまいものだとは。

天かすの真価は、まずもって“たぬき蕎麦”で発揮される。かけ蕎麦だけであったらシンプルな味しかしないのに、天かすを入れた瞬間、汁自体の味が多層化し、恐るべき旨味であることに驚くはずである。それは海老天蕎麦の類では味わえないと断言してもいい。様々な天種のエキスが天かすに紛れ込んでいるがゆえのことなのである。

酒の肴としての天かすだが“天かすおろし”をおすすめしたい。大根おろしの上に天かすをまぶしかけ、醤油と唐辛子でいただくのだが、これを揚げ玉でやろうとは思わない。絶対に天かすでなくてはならないのだ。

そして締めには“たぬき丼”がいいだろう。熱いご飯に海苔を敷いて天かすをまぶしのせ、卵の黄身を落としてもいい。そこに適当に醤油をかけ回す。留めは、味噌汁にちょっとだけ天かすを落としてやれば、最強と言えよう!

追記:いかんいかん、もう一つ忘れていた……キムチ鍋とか豆乳鍋をお椀に取り分けた上に天かすをちょっとかけるのは、実に危険な行為なのである。

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