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無話§歌舞伎の客席~通さん場~ [歌舞伎]

歌舞伎を観始めて何に驚いたかというと、幕が開いても遅れた客がかまわず入場してくることだった。

クラシックのコンサートだったら考えられないことで、おおらかと言うならおおらかだが、きちんと開演前に着いて座っている客の前を自分の席に入るとは何という狼藉であろうかと、今でも思っている。

昔の歌舞伎中継の映像を見ていると、たとえば『勧進帳』で富樫が舞台に登場していても、ぞろそろと客が入ってくる様子を呆然と眺めることになるのだ。

さすがに『仮名手本忠臣蔵』の判官切腹の場は“通さん場”と言って、客が途中から入場することを禁止しているが、そんなことが珍しがられるわけで個人的には、そうした出入り勝手御免のような悪癖はなくすべきだと考えているのだが。

結局は、だらだらと変わらないままだが、自分が座っている前を“とりあえず”は、申し訳なさそうに殊勝な顔をして通っていくが、歌舞伎座の客席は前が詰まっているので、場合によっては立ち上がらなくてはならず、そして後ろのお客さんまでが迷惑を被ることになってしまう。

もういい加減に、上演中の入場は禁止にして、最低限せめては舞台転換時に限って入場させるとか、そうした手立てを講じてくれないと、時間を守って着席している人間ばかりが馬鹿を見るようではないか。

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