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憑話§義経千本桜~忠信篇~立飛歌舞伎 [歌舞伎]

立川の某企業の創立百周年を記念しての、歌舞伎興行イベントを観てきた。会場は立川ステージガーデン、収容2500人という大規模ホールは、歌舞伎座よりも空間が広く、まあ……歌舞伎を観る劇場ではない。

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3階席左側のチケット最安席は、舞台下手の半分がまったく見えず、舞台上左右に吊るされた巨大ディスプレイばかりで観ることになった。

さて『義経千本桜~忠信篇~』は、伏見稲荷鳥居前から道行初音旅、川連法眼館である。

伏見稲荷鳥居前……鷹之資の忠信、笑也の静御前。鷹之資の忠信がいい。父富十郎を彷彿とさせる身体のキレが舞台を締めた。鷹之資で忠信編全部を観てもいいと思わせるものを感じた。

道行初音旅……代わって團子の忠信、壱太郎の静御前、猿弥の逸見藤太。まずもって猿弥の安定感が際立つ。團子の忠信は丁寧に安全運転の舞台。まだまだこれからに期待したい。

川連法眼館……青虎の忠信が、台詞回し、所作ともに水準以下。狐忠信の狐ことばの間が悪く、時に間延びしたり甲高い声から言葉の切れる決めなどがまるで出来ておらず。所作にもキレがなく、ジャンプは重く膝を支点にして回るところもスピード感に欠けていた。さらに手にした鼓を喜びながら回すところで、コントロールが悪くて曲がってしまったり、3人替わりした忠信の中では一番の不出来である。

93歳の寿猿が川連法眼を務めた。立ち上がる時に少しよろけたりしたが達者に務めていた。中車の横川覚範実は能登守教経、笑三郎の義経。

なお、宙乗りは舞台下手花道あたりから、3階席上手へと斜め対角線にというものだった。大量の桜吹雪で、鳥屋下2階席のお客さんは桜に埋もれた。

終演は17時15分と4時間の舞台はさすがに疲れてしまった。劇場を出て少し歩いたところにうまい蕎麦の店があると聞いていたので、軽く酒を呑み、蕎麦を手繰って帰宅。

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