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懐話§昭和三十年代~クリスマス狂騒曲~ [昭和]

[承前]

第二次世界大戦後、日本のクリスマスが何とも不可思議な様相を見せた時期があった。

昭和三十年代半ば頃から四十年代にかけてのことだったと記憶しているが、クリスマス・パーティなどと称して、主にサラリーマンたちがキャバレーのような店に繰り込み、紙製の三角帽子などをかぶって、酒を呑んでダンスに興じたりしたのである。

そうして夜遅くご帰還遊ばすわけだが、その頃にはすっかり寝入ってしまっていた子どもたちのために、取ってつけたような申し訳のプレゼントを買って帰宅したら“サンタ”に変身するという按排だったのだ。

そんな“クリスマス・パーティ”がいつ頃下火になったものか、当事者ではなかったので、はっきりと記憶しているわけではないが、たぶんおそらく、昭和四十年代が終わるまでには終息していたのではなかっただろうか。

その頃“マイホームパパ”なる言葉が登場したように記憶していて、日頃は仕事にかまけていても、せめてクリスマスくらいは家で家族と過ごすようにと考える男性が増えたのではと思われる。

罪滅ぼしといえばそのとおり……マイホームパパとは名ばかりという時代がその後も続き、実質が伴うようになったのは、世紀が変わって以降のことではなかったかと考えるのだが、クリスマスの話題から少しばかり話がずれていったような気がしないでもない。
                               [続く]

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