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異話§読んだ本の内容が・・・・・・変化している [小説]

恐れ知らずにもトーマス・マンの小説を読んだことがある。最初に読んだのは『魔の山』で、こいつは途中で訳がわからない問答が始まって、まじめに読んでも理解できそうにないと、その場面は完全にすっ飛ばして、何とか読了に漕ぎつけた。どれほど理解できたかはわからない……というか、理解したうちには入ってなどいないだろう。

2冊目に『ブッデンブローク家の人びと』を読んだ。北杜夫の『楡家の人びと』は、この小説に触発されて書かれている。

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一つの家族の興亡を描いた年代記的小説ということで、こっちのほうは、それほど苦労せずに読み通すことができた。

おかしいのは、その先である。読了からずいぶん経った頃、もう一度読み返してみようかと2回目を読み始めたのだ。読みながら、おかしい……何だか筋が変わっていやしないかと。だが、最初に読んだ時と、まるでストーリーが違っていたのだ。

今さら、どこがどう違っていたのか説明することなどできないが、これほど記憶と齟齬をきたしたのは初めてのことである。というわけで、記憶の悪戯による、何とも珍妙な自分的騒動のお粗末。

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