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檸話§レモンを絞りかける輩 [日常]

何人かで居酒屋の酒席を囲む時のことである。鶏の唐揚げが一皿にのせられてテーブルに置かれるや否や、添えられたレモンを満遍なく振りかけるお節介な人間が必ず登場する。

しかも、その席の誰にも断らず、さっさと絞りかけてくれちゃうのだ。レモンなどの柑橘類は嫌いでない。嫌いではないが、揚げ物にはかけてもらいたくない人間の一人で、その理由は単純で、カリっとした揚げ立て感を台無しにされたくないということだ。

時には、レモンをかけようとする人間に気づいて、たしなめる人もいないわけではないが、彼ら彼女らの動きはなぜか実に実に素早かったりするのだ。しかも当の本人は気が利いていると思い込んでいる節があるから困りもの。

おそらく、レモンをかけるひとのほとんどが“唐揚げにはレモンを絞りかけるのが当然”という、意味不明な固定観念が植え付けられているとしか思えない。

要するに、各自がさらに取り分けたところで、レモンをかけたい人間が自分の唐揚げにかければいいだけの話なのだが、なぜか傍若無人にかけようとする人間ばかりで「唐揚げにレモンをかけてもいいですか?」と聞いてくる人間は10人に一人も存在しないのである。

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