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得話§歌舞伎の苦手な演目 [歌舞伎]

思い立って歌舞伎を観始めたが、一昨年で20年が過ぎていた。歌舞伎観劇歴数十年という猛者ぞろいの中にあって、20年程度とは吹けば飛ぶよなレベルである。

そんな歌舞伎の主要演目については、ほぼ複数回を観ていると思うが、一回や二回を眼にしたくらいでは、まったく歯の立たない演目もあるし、すっと芝居に入り込める演目もあるが、そんな中で総じて苦手なのは多くの舞踊。

もちろん、道成寺であったり鏡獅子、土蜘、黒塚といった演目は、むしろ欠かすことができず、演目に入っていれば必ず出向くようにはしている。

だが、中でも“追い出し”と呼ばれる、舞踊のあれこれは掴みどころが見えにくく、踊りの巧拙がわからず、冗長にしか思えない。それなら席を立ってさっさと帰ればいいのにと思うが、そこはそれチケット代に入っているものは最後まで観てしまう……貧乏性なのだ。

芝居で苦手なものはと問われれば、まあ“子どもが死ぬとか殺される”類である。それこそ『伽羅先代萩』のように舞台上で刺し殺されてみたり、そうした場面はなくても、菅原伝授の『寺子屋』や『熊谷陣屋』のように、子どもの生首(作り物)が登場するあれやこれやである。

もちろん血なま臭かったりするわけではないが、そんな芝居に江戸時代の庶民は感じ入ること多々であったのだろうが、そうした世界とはすっかり無縁になった我々には、いささかな重荷と感じてしまう。

個人的には『天衣紛上野初花』の河内山宗俊であったり『梶原平三誉石切』の梶原平三のように、気持のいい終わり方をする芝居が好きだが、多くの人もそうではなかろうか。

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