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頭話§鶏口牛後を考える [私事]

37年半の宮仕えは鶏口ではなく、牛後の37年半だった。そうであったことに関しては何の不満もない。

元より、自分で何かを創造するようなファンタジーは持ち合わせておらず、そうした才能を持つ人たちを後ろからフォローし続けることが、自分の任であることはわかっていた。

会社の組織的に言うならば、総務体質にあるような、あるいは目配せの利く秘書などが自分の持ち場であるようだとは、仕事をしていく中で思うようになったことである。

要するに人を引っ張っていくわけではなく、下支えすることで存在感を示す……まあ、そんなタイプだったのだ。

そしてまあ、ありがたいことに、その牛後の“牛”が大きな存在で、組織の中に埋もれてしまっても、牛さん本体の土台がしっかりしていたおかげで、37年半をまっとうすることができた。

人はよく“鶏口となるも牛後となるなかれ”と言うが“口”になれるのは、一つの組織に一人だけ。残りは全員“後”ではないか。

誰も彼もが“口”になろうとわいわいやってしまっては、組織なるものが成り立たなくなるのは火を見るよりも明らかであろう。人それぞれの特性を活かせる組織こそがベストで、お山の大将ばかりの組織はいずれ消滅すること必定なのである。

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