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謀話§弾丸登山はやめろ~山のルール~長文 [尾瀬]

尾瀬の山小屋でアルバイトしていた時から、山をなめた行動をする人たちを散々見てきたので、昨今の富士山弾丸登山が後を絶たないというニュースを眼にしても驚きはしない。

やりたい人は懲りもせず、勝手次第に繰り返していくだろうが、何かあった時、多くの人の手を煩わすことを腹立たしく思うのだ。

話は単純で、3000m級の山に登るに見合った装備で臨むこと、完全予約制の山小屋なのだからきちんと予約して登っていけ、天候が芳しくなかったら、無理をせず潔く撤退しろ……それが富士登山における三大基本ではないか。

話を尾瀬のほうに戻す。もちろん、厳しさは富士山の比ではない。まして、鳩待峠から尾瀬ヶ原までは下っていくだけという簡単さに、軽装の人たちを多く見かけるのも当然だと思うしかない。

だが、下界では桜が散って新緑になろうとする頃、尾瀬ヶ原や尾瀬沼はまだ雪の下にある。そして、東京あたりで30度の真夏日を観測しかねない10月半ば、尾瀬では朝晩の気温が氷点下を記録して真っ白い霜に覆われたりする。

山に行くのだという認識の人間は、そうした山の気象状態に応じた装備を用意して臨むけれど、観光&物見遊山の人たちは、どう都合よく解釈するのかわからないが、銀座や原宿を歩くのと同じスタイルで鳩待峠から下ってくるのだ。

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上の写真のように、女性はぺらんぺらんのパンツに靴の裏はと見れば、見事に真っ平らのつるんつるんで、雨でも降れば滑ること必至であろう。

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ついこの間も、鳩待峠から山ノ鼻に向かう、少し急な階段から男性が沢に滑落したことを聞いた。登りと下りの写真を貼っておくが、ここはすれ違ったりする時に十分な注意が必要な場所なのである。

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最後に、去年龍宮小屋でのんびりしていた14時に撮った1枚。

IMG_4077.jpg

女性一人、男性3人のグループで、女性はブランド物のポシェットを肩に、全員がスニーカーで、いとも気楽に鳩待峠から日帰り往復を楽しんでいるようだったのだ。だが、龍宮小屋から山ノ鼻経由で鳩待峠に戻る標準的なコースタイムは、約3時間ということで、鳩待峠到着はちょうど17時頃となる。

なお、鳩待峠発最終バスは16時40分……彼らがどのような末路をたどったのか、その後のことはわからない。ちなみに、写真の日の朝と翌朝は、大霜に見舞われ、外気温は氷点下4度だった。

追記:数十年にわたって歩いた尾瀬で、歩いているところは、木道が敷かれて迷うはずなどはないが、年齢などを考慮して3泊4日五百円の登山保険に加入している、写真のような急階段で何かあったらを見越してのことだ。

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