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品話§オーセンティックなバー [クラシック]

ちょっと財布に余裕があった時、夕食の後にもう1杯くらいでもと、シックなバーまでハシゴする……回数はそれほど多いわけではない。

店に入ると、小さな音量でクァルテットとかトリオのジャズの録音がかかっていて、個人的には“オーセンティック”なバーなどと呼んでいたりした。

もっとちゃんとしたオーセンティックなバーだったら、あるいは音楽などは流れていなかったかもしれない。

そんな、オーセンティックなバーという思いを根底から覆すような出来事があったのは、もう10年近く前のことである。ふと手に取った小説をペラペラ斜め読みしていたところ、首を傾げるような表現があって、何というか……

とあるオーセンティックなバーに入ると、ラフマニノフのピアノ協奏曲が流れていた。



……といった記述がなされていたのだ。ラフマニノフのピアノ協奏曲といえば、ピアノもオーケストラもどしゃめしゃの大音量で、これでもかこれでもかと攻めてくる、はっきり言えばやかましい音楽である。そんな音楽を落ち着いた雰囲気のバーで流すことなどあるだろうか。

まずもって、そんなことあり得ない話だし、仮にラフマニノフが流れてくるのが漏れ聴こえてきたら、扉を開ける前でUターンするかもしれない。

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