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緊話§壽初春大歌舞伎昼の部~松緑~ [歌舞伎]

正面の立派な門松の間を通って歌舞伎座の正月興行壽初春大歌舞伎昼の部を観てきた。

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『當辰歳歌舞伎賑』は、賑やかな『五人三番叟』が初月気分を盛り上げる。特に鷹之資の踊りが際立っているように感じた。続く『英獅子』は、雀右衛門、鴈治郎、又五郎。

そして、早くも再演された『荒川十太夫』が、この日の見ものだった。前半の高輪泉岳寺での演出が初演からかなり変わっていて、ストーリーが見えるように感じた。この日一番だったのは、松平隠岐守が直々に十太夫を調べるという場。松緑務める十太夫の振り絞るような台詞回しに、客席は水を打ったような静けさに包まれた。

新作が、再演を重ねれば重ねるほど練り込まれていく様子を見たような気がする。さらに再演を重ねてほしいものだ。

三本目、江戸みやげ『狐狸狐狸ばなし』……喜劇というには、客席の笑いは少なめかなと思った。喜劇は本当に難しい。とりわけ、暗転での場面転換が多用されたことで、筋が切れ切れになってしまったのではなかったか。廻り舞台をうまく使えば、話が繋がっていったかもしれない。幸四郎の手拭い屋伊之助、染五郎の又市……意外にも染五郎の喜劇役者として笑わせることができるのだということを確認。

とはいえ、喜劇としてはあまりいい後味とは言えないような気がする。それに荒川十太夫から台詞劇が二本続いたのもちょっと疲れてしまったのだ。

終演は15時。夕方から雪模様という予報に、帰り道を急ぐ。新宿で夕食のあれこれを買って、最寄駅に着いたら予報どおりの小雪。帰宅したのは17時半過ぎだった。

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