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銀話§フィルムで写真を撮っていた [尾瀬]

尾瀬でアルバイトをしていた大学生時代、それでも写真を撮ってみようと、しょぼい機能しか付いていない一眼レフのカメラを手に、いそいそと尾瀬に入っていた。

もちろん当時はフィルム・カメラなわけである。予算が限られていたから、何本も何本も潤沢に持って行けるわけではなかった。だから買ったのは36枚撮りを10本だけである。2か月のバイト期間の間に360枚しか撮れないのだ。

デジタルカメラであれば、メモリーカードの容量にもよるが、数百枚単位で撮影できるのが今の時代である。

そんな限られたフィルムなので、それは大事に撮るしかない。さらに、装填する時、ギリギリに入れると36枚プラスもう一枚撮れる“裏ワザ”を使ったりもした。

というわけで撮影する時も慎重に構えていたから、構図を決めてシャッターを押すまで、けっこう時間をかけていたという記憶だ。

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そんな慎重さがデジカメになっても残っていて、シャッターを押すまでの時間が長く、同居人からは「さっさと押す」と注意されることもしばしばである。

今のデジカメに入れているメモリーカードの容量は楽々千枚を撮影できたりするが、2泊3日の尾瀬行で撮る枚数は300~400カットというところか。

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