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繁話§こんな建物があった町 [昭和]

生まれ育った関東平野どん詰まりの小都市は、かつて繊維産業で隆盛を極め
たが今は見る影もなく、そんな時代があったことを偲ばせる建物がそこここ
にあって、遠路はるばる訪れてくる人たちも少なくないようだ。

とはいえ、子どもの身にしてみれば、そんな建物も宝の持ち腐れでしかなく
記憶の奥底に沈んでいたのである。

ふと思い立ってネットを漁ってみたら、かつて存在した銀行の建物の写真が
2枚見つかったので、こちらのリンクより拝借して貼らせてもらう。

まず、赤煉瓦の建物は第一銀行の支店で、繁華街の中心部にあって、偉容を
誇っていた。人口たかだか10万人ちょっとの小都市に、当時の代表的なほと
んどすべての銀行の支店が営業していたというのもまた時代ということか。

daiiti.jpg

2枚目は富士銀行(安田銀行)で、我が家は銀行から道を挟んだ反対側の路地
裏にあった。家から近かったこともあって、第一銀行よりは富士銀行のほう
により親しみを感じていた。

fuji.jpg

こちらのほうに思い出があるのは、夏場のことで、銀行が15時に閉店すると
正面のスペースを借りてウナギ釣りが出たことである。

畳一畳ちょっとで深さ30cmほどの木製の水槽にウナギを放し、細い竹ひごの
先の釣り針で引っかけて釣り上げるのだが、これがけっこう難しく、一日に
一匹か二匹でも釣れれば御の字なのだ。釣られたウナギは仕切ってる親父さ
んが捌いて持ち帰ることができた。

小遣いが乏しかったその頃、手伝いと称して路地裏の井戸までバケツで水汲
みを2回くらいすると、一回だけ釣らせてもらえたが、水汲みの志願者は多
くて、なかなかの競争率だったのだ。

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