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槍話§十二月大歌舞伎~爪王~ [歌舞伎]

師走も終わりに近づいた土曜日、第二部を観てきた。舞踊劇『爪王』と講談を基に、神田松鯉の脚本協力を得た『俵星玄蕃』の二本立て。

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30分ほどの『爪王』が見もの。七之助の鷹、勘九郎の狐が繰り広げる戦いの様子がダイナミック。長唄の伴奏を聴きながら、西洋音楽を使ったらおもしろいかもと考えていた。勘九郎と七之助兄弟の踊りは伝統とモダンさが融合して、古臭さをまったく感じさせないのだ。彦三郎の鷹匠、橋之助の庄屋。

休憩後に『俵星玄蕃』……1月に再演される『荒川十太夫』と対をなす作品である。

残念ながら『荒川十太夫』ほどは楽しめなかった。坂東亀蔵の蕎麦屋と松緑の玄蕃のやり取りが表面的でもう少し肚(ハラ)らしきものが見えてくれればおもしろかったのにと思う。

舞台を回すところで現れる人物が何なのか、黙役なのでわからず。そして、討ち入りで、吉良家の加勢に駆け付けた上杉藩の武士との立ち回りがやたら長過ぎたのはどういうことか。

題材そのものは悪くはなく、もう少し練り上げていけば形になってくれるのではと期待したい。

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