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塀話§鳳凰祭四月大歌舞伎夜の部~仁左玉~ [歌舞伎]

実は夜の部を“もう一丁!”してしまっていたのだ。高齢者である仁左衛門のことゆえ、何があってもおかしくなく……現実に5日から三日間休演をしちゃったし。念の為、前半後半のチケットを保険として用意していたのだ。

↓前回より舞台近くに席を
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千秋楽前日で雨の平日にもかかわらず、ほぼ満席のお運び。やはり、観たいものは観ておきたいというお客さんの熱気が感じられた。

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おそらく玉三郎&仁左衛門のお富与三郎はこれが最後であろうと思われるが一回目に観たとおり、まさに水の如く“あるがまま”のお富さんと与三郎が自然体でそこに在ったのである。

芝居するべき多くの要素が、さり気ない動きの一つ一つに込められていて、こういう境地まで達することができるのかという感慨を覚えたのだ。

ところで、ふと三世瀬川如皐の手になる台本に、ちょっと首を傾げる場面があって、それは源氏店幕切れ近く、和泉屋多左衛門(権十郎)がお富に「これを」と臍の緒書を渡し、そこで兄妹だとわかる大事なところなのだが、どうして“今になって”のタイミングで兄だと名乗るのか?

3年前に海を漂っていたお富を見つけて救い、介抱を続けていたのだから、その間にいくらでも名乗りをあげることはできただろうに。そんなところを考えるなら、いささか無理筋に押し込めているんじゃないの……野暮な話をしてしまった。

市蔵の蝙蝠安が下衆っぽくてよく、松之助の藤八、橘太郎の五行亭相生は安定の手慣れ。その他、片岡亀蔵の赤間源左衛門、坂東亀蔵の鳶頭金五郎。

そして松緑&左近親子の『連獅子』は前回と変わらず。何というか緊張感に欠ける踊りだったが、毛振りをたくさんすれば熱演と思う客の多いことよ。

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