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幻話§白い世界~他に色がない~ [小説]

昔々、少年漫画週刊誌に短編SFが連載されていたことがある。小学生にもわかりやすく書かれていて、漫画の合間の佳き読み物になってくれていた。

そんなSF小説の中に“色のない世界”をテーマにした一作があって、これはなかなかによくできていた作品だったと思う。

ある日、我々の世界から色が消滅して、何もかも真っ白になってしまったというストーリーだが、その中で強調されていたのが食べ物に関する記述で、何もかもが白いがゆえに“食べ物の味が感じられない”とあって、子ども心に「そりゃそうかもしれない」と納得したのだ。

それこそ、真っ白い海苔、真っ白い(当たり前だ)ご飯、真っ白いマグロの鉄火巻ってどうよ?ではないか、そして醤油も白いときたもんだ。そして……真っ白いほうれん草のお浸しだったり、真っ白いさくらんぼやブルーベリーなどなど、ちょっと想像をするのが難しくなっていった記憶がある。

現実に、色が味を影響させることがあるのは、まさにホワイトチョコレートがそれでまないか。そしてホワイトチョコレートは今だに苦手だったりしているのと、さらにこれはつい最近のことだが、紫色のじゃがいもを食べたことがあって、味は間違いなくじゃがいものそれなのだが、色とのギャップに戸惑ってしまった。

げに、色と味とは密接な関係が厳然と存在しているのだ。

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