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過話§上京五十年~代々木という町~ [東京]

一浪して予備校に通うために上京して2年間住んだのが代々木である。町名は千駄ヶ谷で、何と山手線の内側……紛う事なき都心住まいだった。家賃は7000円(7200円?)の三畳間で、台所、トイレは共同、もちろん銭湯通いで、窓から顔を出すとオレンジ色の中央線快速が行き来していたのだ。

ここでとりあえず予備校通い一年と、めでたく合格した大学に一年通った。代々木の2年間は何とも気楽なもので、仕送りの額は少なかったので、あれもこれもとできたわけではなかったが、交通至便でもあり、中央線快速の騒音も何のその、楽しくのびのびと暮らしていた。

交通費を節約するために、新宿や原宿あたりだったら、いとわず歩いて出かけたりして、金はないが、ないなりに都会のあれこれを吸収していたのである。

下宿から10分ちょっと歩けば、明治神宮裏側の森があって、それを抜ければ代々木公園、さらに歩を進めれば渋谷まで行き着いてしまう……まさに都会の子を満喫していたのだった。

そういえば、渋谷公園通りの渋谷パルコが開業したのは、下宿暮らしを始めてすぐの6月で、オープン早々の店内を舐めるように見て歩いたことも懐かしい。

代々木という町だけでなく、渋谷も新宿も、自分なりに楽しむことができたのである。

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